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2000年版ISO9000への移行
Dan Nelson氏の論文より抜粋
六社の審査登録機関(ABS,BSI,BVQI,NSAI,Orion,TUV)と認定機関(RAB,RvA,UKAS)に対し以下の質問を行い、調査を行った。
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現在ISO9002:1994で登録されている企業を想定して、企業の品質システムが2000年版ISO9001の要求事項を満たしているかどうかを審査登録機関はどのように、かついつ決めるのか?その決定をするための基準もしくは指針はもうできているのか?
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調査した結果から判断しもっとも起こりうることは、以下のようなことである。
- 一つの組織として、審査登録機関は、移行を取り扱うための内部的な基準をまとめたものを採用する。これらの基準は規格の要求事項への変更に留意するするだけではなく、審査登録機関が改訂規格に対する認証にために現在の顧客に推奨する取り組み方をも含めなければならない。
- その後、審査登録機関は、移行を達成するための計画を作成する。彼らは、この計画(一つの品質計画)を自分たちの品質システムによって要求されているように文書化する。これは、認証されたある企業がクオリティに対する要求事項をいかに充足するかを策定し、文書化することと同じである。
(当然ながら、この計画は新規もしくは改訂された要求事項を取り入れたチェックリストの改正に注目される。さらに、このこれには、新しい要求事項を解釈し、評価できるように組織の審査員を教育することも含まれる。また、ほとんどの審査登録機関は、新規の基準にいかに対処するかの指導を顧客に提供する予定を持っている。)
(すでに認定されている企業に対しては、審査登録機関は、定期審査で、もしくは一回ないしは三回の審査で、新規の要求事項に対する審査を行うことも予定されている。いずれにしろ、三年毎に再認証されるのだから、再認証のための審査の一部として、新規格の要求事項に対する適合性を全品質システムの審査が行われる。これから認証を取得しようとしている企業には、ISOによって採用された時点でできるだけ早い時期に新規格への審査が行われる。もし、新規企業が2000年版が公的になる前に認定されたい希望を持つならば、1994年版で審査を受け、その後アップグレードすることである。)
- 次に、審査登録機関は、彼らの移行計画を彼らの当該認定機関に提出する。認定機関は、審査登録機関の審査活動がISO Guide 62に適合しているかを確かめる。審査登録機関がISO9001に対する品質システムの適合性を決めるのと全く同じように、審査登録機関の計画が移行を取り扱い、システムがISO Guide 62に適合していることが確実になっているかどうかを認定機関は決めるだけである。計画が認定機関によって承認されれば、審査登録機関は品質規格への適合を決定する彼らの業務に戻る。
- その後、審査登録機関の審査員は、彼らの顧客の品質システムを彼らの改正したチェックリストにしたがって評価する。前に述べたように、この審査は、定期審査もしくは再認定審査の過程で行われる。審査登録機関は、新規の要求事項の残りにはその後の定期審査で取り上げる予定にして新しいエレメントの一つだけへの適合を評価するか、もしくは一気に新規要求事項のすべてに対する適合性を審査するかである。
- 審査が終了したならば、審査登録機関は審査報告書を認定機関(複数もあり得る)に送付する。認定機関はこの審査報告書を審査し、審査登録機関が提出された計画に厳格に沿っているかを確認する。(認定機関が時には監査することもある。)通常の業務とほとんど同じくもしすべてが正常であれば認証が発行される。
(各審査登録機関や認定機関の個別の対応については省略する)
二つの最終ノート
- ISO事務局のWebsiteに掲載されている文書によると、「ISO9000の改訂作業の重要な要求は、現在ISO9000規格を実施している企業が、改訂される規格に移行するに当たって容易であることを見つける・・・移行計画ガイダンスが作られる」としている。この移行計画ガイダンスの性格は述べられていないが、TC176委員会によって作成されるであろうことに言及されている。
TC176委員会はもちろん移行計画ガイダンスを作成している。このようなガイダンスが導入される度合いはまだ未定である。公開方法も決められていないし、その内容も決まっていない。前に述べたように、このガイダンスが、認定機関、審査登録機関、最終使用者の誰に向けられているものなのかについてもRABは推定できていない。TC176委員会のメンバーに限定されているので、RABはこのように発言している。「彼らは、このような質問に対する最終返答を本年中に得られるとは期待していない」と。RvAとUKASは、「ガイダンスの文書は審査登録機関もしくは最終使用者、あるいは両者に向けたものであり、認定機関に対してではないことがもっともありうることである」と述べている。
このようなガイダンス文書の発刊は、1987年版から1994年版への移行とは異なっていることを表している。これらの移行時には、何らのガイダンスも発刊されなかった。しかし、1994年版改訂は、2000年版改訂と比較して相対的に軽微であった。
- 2000年版ISO9000シリーズは、ISO14000,QS9000,AS9000のような他のISO9000関連規格に何らかの影響を与えるようだ。
ISO TC207委員会(ISO14000に責任のある委員会)は、ISO9000改訂を受け入れるためにISO14000を改正する意向である。ただし、これ以上のことは、2000年版ISO9000が正式発行するまで保留する意向である。
QS9000は、昨年3版への改訂を行ったので、ISO9000の変更を受け入れる改訂をどうするかについては多くのことを述べようとしていない。
(AS9000.EN9000など以下省略)
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