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1999年12月、ISO/TC176委員会は、2000年版ISO9000への移行に関する指針を公式に発表している。この指針全体は英文で47ページにも亘りすべてを翻訳することはできない。この指針では、2000年版ISO9000に関する多くの疑問に答える試みを行っている。その中から知っておきたい事柄を抜粋して以下に掲載する。 |
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2000年版は自社の今の品質システム認証取得に影響を与えるのか?
その通りです。あなたの企業が2000年版ISO9001の要求事項を満たすということを決めたなら、いまの取得認証をアップグレードするにはいつが適切かを戦略として組み入れるべきです。認証をアップグレードするには適用される審査・認証機関が通常に行う審査作業に組み入れることによってスムースに移行できるようになると期待されています。IAF(International Accreditation Forum)は、認証審査機関が従うべき一連の指針をすでに策定してる。これには、新規格が発刊された後3年までの移行期間を設けることが含まれています。あなたの企業に対する適当な移行機関を交渉するために審査認証機関に問い合わせすることをおすすめします。 新規格に移行するためにコストはいくらかかるのか? ISO/TC 176のゴールの一つは、スムースな移行に伴ういかなるコストを最小限にとどめる規格を策定することでした。追加的なコストがあったとしても付加価値を生む投資として考えられるものなるでしょう。 私たちの企業は改訂版規格案のコピーをどこで入手できるのか? ISO9000品質マネージメント・システムの改訂に関する情報源は多くあります。もちろん、このホームページを含みます。これらの情報源は改訂のプログラムに関する詳細な情報を提供し、定期的に更新されています。スイスのISO中央事務局もホームページ(http://www.iso.ch)を持ち、改訂プログラムに関する一般的な情報を提供しています。あなたの国家規格機関は、規格案の最新版コピーを提供することができるに違いありません。また、審査認証機関は認証移行に関する手配・準備に着いての指針を行うべきものとして提供できるでしょう。 改訂規格の中で分からないことや解釈を明らかにしたりする必要がある場合、企業はどこに行けばよいのでしょうか? 新規格はまだドラフトの段階であります。要求事項が合意され、ISOメンバー機関によって承認を受けた文言になるまで要求事項を明らかにしたり、解釈を試みたりすることは適切ではありません。 改訂版規格はISOによって発刊された後直ちに私たちの言語によって入手できるでしょうか? 新規格の準備に世界中からの専門家が活発に参画し、規格案の広範な配布がなされ、国際規格の時機をえた翻訳が可能になるでしょう。 さらなる詳細に関してはあなたの国家規格機関に問い合わせしてください。 企業は今の文書すべてを書き直す必要があるのでしょうか? いいえ。あなたの現在の品質マネージメント・システムが成功裏に実施され、企業のニーズと目標を満たし、あなたの企業の業務のやり方を反映し、新しい要求事項のすべてにすでに留意されているならば、変更する必要はありません。しかしながら、あなたの現在の文書システムが新規の要求事項のすべてに当てはまらなければ、追加的な文書が必要となります。 DIS ISO9000:2000は、要求される文書のニーズを明確としています。システムの運営のための規格によってたったの六つの文書化された手順が必要とされています。しかしながら、品質マネージメント・システムの効果的な運用のために求められるプロセスを管理する目的で、その他の文書化された手順があなたの企業に必要となるかもしれません。これは、企業の規模、企業の置かれている活動の種類、およびその複雑性によって明らかに変わります。 改訂された規格は財務面での問題を取り上げていますか? 財務問題は要求規格であるISO9001:2000では取り上げられていません。 顧客満足と不満足のモニタリングの要求事項はなぜISO9001に含まれたのですか? 「顧客満足」はいかなる企業に対しても企業運営を推進する重要事項の一つであると認識されています。製品が顧客のニーズと期待を満たしているかを評価するために、顧客満足もしくは不満足の程度をモニターする必要があります。また、確かなものとして明らかになった問題や懸念を取り上げてそれに対処することによって改善は成し遂げられるものであります。 改訂された規格は顧客満足を改善できるのでしょうか? 改訂された規格に述べられている品質マネージメント・システムは、プロセス志向と顧客指向を含む品質マネージメントの原則に基づいています。これらの原則を採用すれば、製品が顧客のニーズを満たし、満足度を高める高度な自信を顧客に与えるに違いないという考えからです。 改訂ISO9001規格に取り入れられた新しい要求事項は何でしょうか? ISO9000:2000の文言は、まだ最終の版になっていません。しかし、DISの文書を基にすると、ISO9000:2000には1994年版の要求事項の多くが包含されています。新規ないしは追加として明確となっているものとしは、以下のものがあります。
何が改訂規格から得られる便益でしょうか? 改訂された品質マネージメント・システムで得られる大きな便益は多くある。便益としては、
がある。 現時点でISO9002:1994に登録している企業には何が起こるのですか? 企業が提供するすべての製品に対して認証の適用範囲に含めることは必ずしも必要としない。(注意: ISO9000:2000での製品の定義では、「製品」にはサービスが含まれている。) しかしながら、認証の対象範囲に含まれている製品に対しては、適用されるすべてのISO9001:2000要求事項を満たさねばならない。規格は、ある部分の要求事項の除外を認めているが、これらの要求事項が企業に適用されないことが示された場合のみであります。 除外は7章(製品の具現化)に限定されます。そして、顧客および適用される法規制を満たす製品を提供する企業能力に影響しない場合にのみ要求事項が除外されうるのです。品質マネージメント・システム認証範囲の製品に対し顧客もしくは法規制の要求を満たす企業能力を示すために設計活動が求められているならば、設計活動はISO9001:2000規格を対象とする登録・認証の範囲に含めなければなりません。 顧客もしくは法規制の要求を満たす企業能力を示す必要のない場合、もしくは製品がすでに出来上がっている設計に基づいて提供される場合には、ISO9001:2000に登録できます。この場合、品質マニュアルに設計・開発の要求事項を除外することの正当化が必要となります。 どれだけ早く企業はISO9000:2000の認証を取得できるのでしょうか? IAF, ISO CASCOおよびISO TC176により定められた方針は非常に明快です。すなわち、ISO9001:2000に対する審査機関の認証は、国際規格として発刊された後のみに与えられます。しかしながら、審査機関は、現行の規格に対しての通常の定期審査を通じてDISもしくはFDISを用いて新規格への適合性を評価することを始められます。このことは、新しい認証はISO9001:2000の発刊後直ちに発行されうることを意味します。 現在から2000年版規格への移行をどのように処置すればよいのでしょうか? 現行1994年規格の効力は2000年の後半に予定されている新規格の発刊まで有効です。ISO9001:2000の発刊後は,前のバージョンになるISO9001,ISO9002およびISO9003はなくなります。しかし、IAF, ISO CASCOおよびISO TC176の間での打ち合わせによって決まった移行計画指針にあるように、以下のような合意がなされました。
移行計画指針についての詳細に関しては、以下のホームページで入手可能です。 http://www.bsi.org.uk/iso-tc176-sc2 新ISO9004:2000を採用する企業は、どうのような便益を利害関係者に与えるのでしょうか? 八つのクオリティ・マネージメント原則を利用し、システムを適切に実践するならば、すべての利害関係者はISO9004から便益をうけるであろう。 顧客および使用者は以下のような製品(サービスを含む)を受け取ることによって利便を受ける。
企業内の人々は以下のことによって利便を受ける。
所有者と投資家は以下のことによって利便を受ける
供給者およびパートナーは以下のことによって利便を受ける
社会は以下のことによって利便を受ける
ISO9001とISO14001の両方を実施する上での何か指針があるのか? これらの二つの規格が改正版では、文言および内容において相溶することになると期待されている。この件に関して現時点ではISO指針が作成されることは考えていない。そのような文書に対するニーズが起これば、ISOは一つの新しいプロジェクトとして考慮することになる。 品質並びに環境監査ガイドライン規格(ISO10011,およびISO14010/14011/14012)に対し、二つのISO技術専門部会(TC 176およびTC 207)は、一つの共通監査規格(ISO19011)を現在作成中で、2001年第三四半期の発刊を予定している。 訳者注: WD NO.1はすでに作成され、現在投票中で本年2月1日にこの投票が締め切られる。きっと、今までの反省が加えられ、より企業に役立つ監査を行う能力が問われることになろう。特に、現実のビジネスを運営する上での経営について精通することが求められよう。
(知りたい質問があれば、メールしてください。)
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