9月14日(日)
この日ふと思い立って、大阪南部にある実家から車を出して紀州鉄道に乗りに行くことにしました。紀州鉄道とは和歌山県のJR御坊駅から西御坊駅を結ぶわずか2.7kmの鉄道。御坊駅が御坊市の町外れに作られたために、御坊駅と市の中心部を結ぶ鉄道として建設された路線が今なお走り続けています。とても採算が取れているとは思えないのですが、実はとある不動産会社が鉄道会社の不動産部門というブランドを求めてこの路線を買収したというのが実態で、半分宣伝費みたいなものなんでしょう。実際紀州鉄道のホームページを見てもとても鉄道会社のページとは思えなかったです。
というわけで実家から車を運転し続けること3時間。途中一部で高速を使って時間短縮を図って御坊駅に到着したのが15時22分。かなり手前から乗れるかなぁと思いながら運転していたのですが、何とか15時24分の電車に乗れそうです。
(左)紀州鉄道の始発駅 御坊駅 (右)紀州鉄道の車両 兵庫県の北条鉄道のお古です
御坊15:24発→西御坊15:32着 普通 西御坊行き
御坊駅の改札で紀州鉄道に乗る旨伝えるともうすぐ出発だから車内で払ってとのこと。とりあえず列車に乗り込むとすぐにドアが閉まり出発。といっても線路状態はかなり悪いようで、時速20km〜30km程しか出ていないのにかなりの横揺れ…。そんな中、田んぼの中を3分ほど走ると学門駅に到着。そのあとは市街地の中を走り、紀伊御坊・市役所前とこまめに停車し、終点の西御坊駅に到着。御坊駅では10人程いたお客さんも西御坊では私を含めて3人になっていました。
紀州鉄道の終着駅 西御坊駅
西御坊駅にはホーム1本のほかにこじんまりとした古い駅舎といったたたずまい。あと特徴的なのは車止めの先にさらに線路が伸びていること。昔はもう少し先まで線路が延びていてその跡地です。というわけで少し足を伸ばしてみることに。線路はさびさびで全く手入れされておらず、ところどころ途切れているところもあるものの、列車が走ってきてもおかしくない雰囲気。あと1箇所踏切の跡が残っているところもありました。
紀州鉄道の廃線跡
このあと、折り返しの電車までまだ時間があるので今度は逆に北向きに歩きます。5分ほど歩くと市役所前駅に到着。駅舎はなくただホームが1本あるだけの駅で、先には西御坊駅に停車している列車の姿が見えます。さらに図書館や公会堂の横を通りつつ5分ほど歩くと紀伊御坊駅に到着。一応紀州鉄道の本拠地のある駅で、そこそこ立派な駅舎もあります。さらにもう3分ほど歩くと学門駅に到着。ここも駅舎のない駅で、ホーム上には学門地蔵とかいうお地蔵さんがありました。受験シーズンになると学門駅の入場券が発売されるとか。
(左)市役所前駅 (右)学門駅の地蔵
紀伊御坊16:12発→御坊16:17着 普通 御坊行き
このあと紀伊御坊駅まで歩いて戻り、御坊行きの列車に乗ることにします。駅できっぷを買うと最近では珍しくなった下の写真のような硬券が出てきました。行きと同じく時速20km〜30km程度のゆっくりした速度で5分ほどで終点のJR御坊駅に到着。今回の「鉄道の」旅はこれであっという間に終了です。
(左)紀伊御坊駅 (右)硬券のきっぷ
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