- 考察
コシナの隠れた人気商品、100mm f3.5 Macro。
新品での販売価格も安く、そこそこの写りが得られる今時貴重なMFレンズであるが、
どうしようもなく安っぽい外観がどうしても気にくわない。
安っぽさの要因としては、プラスチック剥き出しの
質感のへったくれも無い鏡胴や、
ピントリングのゴムのつまらないデザインなどがあげられる。
鏡胴には手が付けられそうに無いので、今回はピントリングの交換をしようと考えた。
- 検討
母艦となるカメラがキヤノンA-1なので、計画当初は キヤノン FDレンズに近いデザインの、
ジャパンホビーツール
カメラ用張り革
レンズ外周部用(ダイヤ)を用いる予定であった。
しかし、これがまた \2,415と結構な値段もするので、元々 \4,800(新品!)で購入した
レンズの改造に用いるのは非常に馬鹿らしいし、
また、レンズを一周させた時にパターンが
きっちり合うか不安だったのでこの方法は却下とした。
結局、鏡胴の太さ・ピントリングの幅を計測したところ、使い回しの効きそうなものとして、
SONY の
DT 18-70mm F3.5-5.6
の
ピントリング
ズームリング
が
使用可能だと判断した。
実際は太さの面で不安はあったが、近所の家電量販店でゴム部のみ取り寄せることに。
Nikon
AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mmF3.5-5.6G II
も 使用可能だと思われたが、
わずかに幅が足りない為、今回は見送った。
- 作成
ゴム自体は三日で入荷。お値段 \525。
検討の通り、幅があるのでカッターナイフと定規を用い、現物合わせで 5mmほど幅を詰める。
なお、裏表をひっくり返しておくと、表面のパターンに邪魔されず
スムースにカットできる。
元々のゴムも特に固定されていないので簡単に取れた。あとは新しいゴムを填め込むだけだ。
加工と併せても所要時間は10分位。心配していた鏡胴の太さも狙ったようにぴったりだった。
カットした側のゴム断面は直角になっているが、未加工側は面取りされており、手触りを考慮して
未加工側が、マウント側になるように填め込んだ。
- 完成
プラスチック剥き出しの外観は変わらないが、なかなか良い出来だと思っている。
変更後の印象・使用感としては
ピントリングの感触が大幅に向上
鏡胴がちょっとだけスリムに見える
そこはかとなく LEICA/ZEISS系
コシナっぽさは全く感じられず、また
銀塩カメラレンズでは
あまり無いゴムパターンなので、
外見だけは
正体不明の謎のレンズになってしまった。
ひいき目に見れば
Zeissモドキの外観をしているので、
Makro Planar
にあやかり、
Makro Cosinar 3.5/100 FD
と、勝手に命名。
(まあ、親戚みたいなものだし…)
個人的には久々に満足のいく工作であった。
07/11/03 追記
本家コシナからフォクトレンダー SLII レンズが発表された。
Ultron 40mm F2 SL II Aspherical
/
Nokton 58mm F1.4 SL II
特に Ultron は意匠がそっくりでビックリだ。