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オモシロイ!マークはあくまで私の好みです。


2006年[1]



よしもとばなな「美女に囲まれ」

森(博嗣)先生との交流の話が興味深かった。
たぶん、あの理系のスッキリとシェイプされた考え方、あるいは意見に救われたのだろうな、と、同じ思いをした私も思います。



浦賀和宏「八木剛士史上最大の事件」

あー、なんだかなぁもう!八木くんには困りものです。
そこまでいじめられたことをぐだぐだぐだぐだ書かなくても!と、今回もストレスを抱えながら読了。
本の半分を占めるいじめの描写って・・・いつかトリックになるの?というくらい不必要に長く、くどい。
そして「最大の事件」勃発。・・・おそまつな事件でした。
でも、次が気になる!読みたい!もー!(ジレンマ)



江國香織「間宮兄弟」

おもしろいっちゃおもしろいです。
が、なんとなく釈然としなかった。
そういう意図で書かれているとはわかっていても、だからこの兄弟はダメなんだ、みたいな感じで
終わって欲しくなかったのかも。
いや、でもちゃんと成長してるのか?うーん・・・。
映画化しているようですが、映画の方がおもしろいかも?
アレンジ次第でいろんな解釈があるような気がする。
今度、映画を観てみよう。



西尾維新「ザレゴトディクショナル」

タイトルのまんま、戯言シリーズの辞典です。
キャラや凶器やその他諸々について、作者の解説が入り。
シリーズ終了しているので、人によってはこういう一種ネタばらしみたいなことを嫌うかもしれませんが
私は大好き!こういう本もっと出ると良いのに、と思うくらい。
テレビのNG集は、おもしろいと思ったことないけど、小説だと、話は別。
ただ、このシリーズは登場人物がやたら多く、名前だけ聞いてもキャラを思い出せなくて、解説されてもピンとこなくて、
自分の記憶力に限界を感じました。。。




森博嗣「λ(ラムダ)に歯がない」

この世界観に慣れてきたのか、つるつる読み進んで、この感じなにかに似てると思ったら、赤川次郎氏の本を読んでいる時だ!
と、発見というか、気づいた。
固定キャラクターの会話が多めで、つっぱしってるとことか?
赤川次郎氏は好きなので、これはマイナスの意見じゃありません。
ただ、確信犯ですね?森氏。と思わないでもないというか。



森博嗣「ε(イプシロン)に誓って 」

Gシリーズ第4弾は、バスジャックものでした。
バスに乗車している山吹早月と加部谷恵美サイドと、西之園萌絵サイド、それに他の乗客サイドと章が入れ替わり、スピード感&リズム感のあるテンポで読み進めることができました。
こういう、同時刻に、限られた範囲で、複数の人々の心情を語るみたいな小説は好き。

話は飛びますが、映画「タイタニック」ももう数人他の乗客の心情を描いてくれたら、かなり好きな映画になっていたかも。



浦賀和宏「上手なミステリの書き方教えます」

松浦純菜シリーズの三作目。ミステリの書き方の指南書ではありません。
てことで、八木くんですが、相変わらずです。
相変わらず自意識過剰でねたみっぽくて、勘違い野郎で、いっそすがすがしい程のダメっぷりで、笑えてきました。
もしかして、かわいいかも?くらいに。
小説としてはトリッキーな部分がありますが、ミステリとしては事件らしい事件もなく、イマイチ。
前作ほどの謎解きの楽しみ感はありませんでした。
いろいろ、思うところはあるのですが今後もあたたかく見守っていきたいと思います。
(あちこちで叩かれそうな作品な気がするだけに)



京極夏彦「邪魅の雫」

待ちに待った京極堂シリーズの最新作。
連続殺人事件をいろんな角度から見つめる人々、「雫」に翻弄され、あるいは背中を押されて、罪をおかす人。
以前読んだ赤川次郎氏の「ポイズン」もそのような内容で、その時も思ったのですが、完全犯罪の道具があれば、人は簡単に人を殺せるのか?
いえ、それよりも、人それぞれにそんなにも殺したい人間がいる、ということが怖いと思う。


乙一「銃とチョコレート」オモシロイ!


北村薫「紙魚家崩壊」

9つの短編集。不思議な世界感でした。
最初のお話しがちょっとスリラー風だったので、ミステリっぽい方向でまとまっているのかな?と思いきや
最終話は「新釈おとぎばなし」という実験的というか、変な世界観で、作者がちょっと悪ノリした感じで
楽しんで書いたのだろうな、と思えるような作品でした。


森博嗣「工学部・水柿助教授の逡巡」


森博嗣「ANTI HOUSE (アンチ・ハウス)」

森氏が自宅にガレージを建設するにあたって、そのやりとりのほぼすべて、を収録。
自身のコメントや途中経過の画像も読んでいておもしろいのですが、一番おもしろかったのは設計者とのメール。
特に金銭に関する森氏の現実的な側面が読め、興味深い。
相手に気を使って、言いたいことを濁すより思ったことを早めにハッキリ伝えた方が、
相手のためにも自分のためにも一番のロスが無い。



菅裕江「永遠の森 博物館惑星」

巨大博物館惑星“アフロディーテ”での美をめぐる9つの物語。
この「美」には動植物や上映される舞台なども含まれます。
学芸員の田代は日々持ち込まれる品物と、人間関係の調整に奔走し疲弊しながら、「美とは?」と問いかける。
そして、その問いの答え(らしきもの)がラストの短編で明らかに。
名前の通り、とても綺麗なストーリィでした。
ただ、欲を言えば、美和子の心情をもうすこし語って欲しかったかな?



銀色夏生「庭ができました」

新築した家まわりに庭を造っていく様子を、写真と文章で紹介したもの。
土台もずいぶんいじっているし、木もたくさんの種類が植えられていて・・・
私も一時ガーデニングにハマっていたので考えてしまうのですが、これはお金がかかったろうなぁ。
それはさておき、現在とても良いバランスのお庭ですが、はたして今後どこまで維持できるのか!それが一番気になります。
作者自身、あとがきで言っていますが、
「木の生長を見守るってことは、どうやってその成長を阻止するかってことでもあるなぁ」
ということ。
わかるわかる!そして変わりゆくことの経緯も楽しまなきゃね。



近藤史恵「賢者はベンチで思索する」オモシロイ!

主人公の勤めるファミレスにやってくる、不思議な老人が探偵役の、老人と21歳の女の子と犬(?)が挑むミステリー。
日常の謎系ですが、簡単に先が読めない展開で、3編の連作中編を一気に読みあげてしまいました。
主人公の飼うことになる犬2匹や、わき役達もいい味出してます。
読後感が◎。



赤川次郎「真珠色のコーヒーカップ」

この季節のお楽しみ、莢香シリーズ第19弾。
ここのところ、暗めだった周囲の人間関係でしたが今回はほどほど?な感じで、莢香の心労もすこしは減るかな?
それでも十分忙しい様子ですが。
近くに出来た喫茶店の今後の活躍(?)に期待大。
「人間がコーヒーと違うのは、
 器がいいと、味もよくなることがある。」



定金伸治・乙一・松原真琴「とるこ日記」オモシロイ!

タイトルからも分かるとおり、3人のトルコ旅行記です。
もとはWEB掲載されたものをまとめたらしく、基本文を定金氏が書きそれに両者がツッコミをいれるという方式。
WEBではありがちですが、その臨場感を本に持ってくるのは大変だっただろうなぁと、編集者やデザイナさんの苦労に思いを馳せてみたり。
で、内容ですが・・・、
好きです!こういう力の抜けた旅行記。
節約のために3人同じ部屋に泊まり(松原さんは女子なのに!)パンツやシャツを洗っては干し、の日々。
たのしそうだなぁ。。。
写真も多く(本人達の撮影なのでクオリティはいまいちですが)読みで&観で共にあります。
撮った人間の視点もそれぞれで興味深い。
あと、乙一氏のルックスが思いの外良かったのが発見でした☆
ココに本家が。



恩田陸「チョコレートコスモス」オモシロイ!

タイトルからなんとなく、少女or少年の叙情的なストーリィか?と思っていたのですが、
内容はガラカメ(演劇にまつわる人々のお話)でした。
一つの舞台に向け、いろんな人が収束していく様は著者の「ドミノ」のようであり、でも、オーディションでの緊張したステージは「六番目の小夜子」のようでもあり。
いろんな角度から楽しめるストーリィだった。
難をいえば、努力型と天才(ひらめき?)型の2ヒロインというのが姫川亜弓と北島マヤとかぶってしまった点。
対極の役者というと、やっぱりこうなっちゃうのかな?



伊坂幸太郎「砂漠」オモシロイ!

この人の本は、とにかく読後感が良い。
それは、ハッピーエンドだからとか、そういうこととはまた別で、胸にホワンと来るものがある。
この「砂漠」も、大学生の5人の成長ストーリィとくくってしまえばそれまでなんだけど、それぞれの個性と出来事とがうまくからんで、読み終わってから、また最初から軽く斜め読みしてなるほど、と思ったり。
夏の章の西嶋の「中」で「ロン!」(←ネタバレ)のくだりには胸が熱くなった。
「俺、好きだよ、こういうの」
「馬鹿馬鹿しくて元気が出るよ」

私も麻雀やってみたくなりました。



西尾維新「ネコソギラジカル 下」

上巻・中巻までは間をおかずによめたのですが、この下巻は一度図書館での取り置きを、受け取り損ない、
再度リクエストを入れ直したので、ずいぶん間があいてしまいました。
で、なにが言いたいかというと忘れました〜ってこと。。。
登場人物のネーミングに癖があって、それはそれでおもしろいのですが、これだけキャラが多いと、混同しがち。
自分の頭の掘り起こし作業に骨が折れた。
でも!おもしろかったー。
広げた大風呂敷ちゃんと畳めてました。
ものすごいカタルシスはないけど、昨今、尻すぼみの作品が多い中では、上出来だと思います。
結局、このシリーズが好きだ!ってことかもしれませんけど。
あと、忘れちゃならないのが竹氏のイラスト。
このイラストあってこその戯言シリーズでした。今までありがとういございました!



伊坂幸太郎「終末のフール」

「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されてから5年後の世界のお話し。
伊坂氏が、終末の風景を描いたらこうなるんだね、という殺伐としながらも、希望の持てる世界。
こういう、終局に至ったときこそ、人間の本当の強さやふところの大きさというものが出るんじゃないかな、と思った。



若竹七海「猫島ハウスの騒動」

さすが若竹さんのコージーミステリ!と言いたいところだったのですが、なんとなく、不完全燃焼。
ミステリ部分も煮え切らない感じで、そうきたか!?(ニヤリ)となるようなところが少なかったかな?
コージーミステリなので、まったりしているのも良いとは思うのですが、キャラにしても、謎にしてももうちょっと濃くても、とつい欲が。
で、修学旅行になにがあったのさ!
(↑読んだ人ならこう言いたいのわかると思う。)



浦賀和宏「火事と密室と、雨男のものがたり」

八木剛士のうらみ節が、いきすぎてて逆にかわいく思えてくる。
というか、彼らの能力、未だに半信半疑なんですけど?



乙一「失はれる物語」オモシロイ!

ハードカバー化したときに「マリアの指」という
書き下ろしが追加され、文庫本になって「ボクの賢いパンツくん」と「ウソカノ」が追加されました。
残酷な場面、ズレたおかしみ、たまにメルヘン?なところがついつい読んでしまう原因か。
前にも読んだけど、「傷」「手を握る泥棒の物語」が好きでした。



ウィリアム・ギブスン「ニューロマンサー」

SFです・・・理解できないというか、想像の及ばない部分が多く、頭の中になかなか情景が上映されなくてちゃんと解読できずに読了してしまいました。
世界観が・・・脳内で組み立てられませんでした。
SFには強いと思っていたのですが、不覚ー。



奥田英朗「ララピポ」

最初は短編集?と思っていましたが、いわゆるオムニバス式で、登場人物があちこちでリンクしていて、
読んでいて興味深かった。
その出てくる人達が・・・なんというか・・・下世話でどこかピントのずれている人が多く、案の定どんどん悪い方へ転がっていくのが痛ましい。
でも、最終話でスカッとした。
こういうところに作者の姿勢の良い目線が利いてると思う。
ちなみに「ララピポ」とは「A lot of people」でした。
うん、気が利いてる。



赤川次郎「枯葉色のノートブック」

最近めっきり手に取ることのない赤川作品ですが、この爽香シリーズだけは毎年買ってます。
それにしても、ここ最近の莢香はいそがし過ぎますね。
仕事が丁寧なのはいいけど、もっと休んで!と思います。
あと、あの殺し屋、いい味出してます。今後の活躍に期待?



浦賀和宏「松浦純菜の静かな世界」

主役の男がなかなか好感が持てず、そこが浦賀氏っぽくて良いです。
何故か、この作者の作品は嫌いになれません。
どんなに変でも・・・。



森博嗣「レタス・フライ」

短編集。某シリーズに出てくる「彼」が語り手の「ラジオの似合う夜」と、
あの同じく某シリーズでお馴染みの「彼女と彼」がでてくる「刀之津診療所の怪」がやはり印象に残りました。
フランソワ(「地球儀のスライス」参照)のことすっかり忘れていました。



江國香織「東京タワー」

どのキャラにも感情移入できなかった。。。



川上弘美「夜の公園」

川上弘美が書いた、ということがぴんとこなかった。
某女性作家が書きそうな感じで。
男女の話、としてしまうと似てしまうの?
あの不思議な川上テイストがもうちょっと入っていたらな・・と思いました。



原田宗典「吾輩ハ作者デアル」

この人、軽妙なエッセイが多いのでついそういうイメージで見てしまいがちだけど、ホントのところすごい生真面目なんだろうな、と。
うつ病になってからの本を読むごとに思います。



よしもとばなな「みずうみ」

ばななさんらしい作品。
でも、登場人物は・・・ちょっと変化してるような?
あと、いつも感じるテーマのようなものが、全面に出てなくて読後感もいつもよりサバサバした感じだった。



白石 昌則「生協の白石さん」

今更ですが、やっと入手できたので読んでみました。
いろんな質問に、まじめに答え、 ちょっとふざけた内容でも、うまくかわし、しかも、生協の購買につながるよう話題を持っていったり 。
私は、受け答えが下手な人間なので、この姿勢、見習いたいです。
ここで、現在のコメントも見られるようです。



森博嗣「MORI LOG ACADEMY」

いつのまにか、パスカルというシュエルティを飼われていました。
トーマは?・・・とは知りたくない、怖くて。
でも、森氏がどういう感想をもってるのか、気になる。
未読のエッセイ集にそのへんのとこが掲載されている本があるだろうか?
あとは、相変わらず。
ガーデニングへのうちこみっぷりが微笑ましい。



宮部みゆき「孤宿の人 下」

後半になり、ついに加賀様の人柄がわかってきたわけですが、でも、救われない・・・。
全体をとおしても、救われない人が多すぎた。
もうひとつふたつ、明るい要素をのこして、幕を閉じてほしかったというのが、正直なところです。



宮部みゆき「孤宿の人 上」

やはり、読み出すとひきこまれる。
加賀様の噂に翻弄される人々。
人の中に存在する鬼(邪心)が、きっかけをあたえられたことによって出現する怖さともろさ。
一見自由そうにふるまっていても、未だ身分の差に縛らなければならない時代。
そんな不安材料の多いなか、「ほう」の無垢さ、その無垢さを守ろうと奔走する人々の姿にホッとする。



奥田英明「空中ブランコ」

『イン・ザ・プール』の続編。
伊良部がホントはスゲーんじゃ?とか一瞬思ってしまった。
神懸かり的なお調子者ですね。



伊坂幸太郎「魔王」

自分のことばを他人の口からしゃべらせる男。
ある確率で勝てる男。
これだけ、魅力的な素材なのに、「ファシズムな政治家」というファクターがまざることによって、今までとはちょっとちがった手応えだった気がする。
2編に分かれていて、両方ともちょっとだけラストがものたりなかった。



村上春樹「ふしぎな図書館」

佐々木 マキさんといえば、 初期の村上作品の殆どのカバーを飾っていた、 当時の黄金コンビ。
その後出版された絵本、「羊男のクリスマス」はカバーだけではなく、 本文にもふんだんにイラストがもりこまれていて、 とても楽しい作りになっていました。
で、その流れ?ともいえる、本書ですが、 読んでるときは、「羊男のクリスマス」や 「ダンス・ダンス・ダンス」を彷彿とさせる内容で、ぐいぐいその世界観に引き込まれたのですが・・・
ラストで、ぽいと投げ出された。
「羊男のクリスマス」のような大団円を望んでいたわけではないけど、 釈然としない終わり方でした。



よしもとばなな「王国3 ひみつの花園」

なるほど、こういう展開に・・・。
続きものだと、長いスタンスで物語が進行するので、おっ?というひっくり返しがあって興味深いです。
特にばななさんは今まで、ここまで長い物語は出していなかったから。
この先、雫石(ヒロイン)がどうなっていくのか興味津々。
でも、登場人物がスピリチュアルなことを語り出す時にどうしても違和感を感じてしまう。
スピリチュアルなことを語ったから、ということに対してではなく、その人物の言葉(しゃべりかた?)になっていないから。
なんか、スピリチュアルなことを語り出すときだけ、作者のしゃべり方がすけてみえてしまう。
その登場人物の台詞になっていない気がするのです。。。



池井戸潤「不祥事」

銀行を舞台にした、ミステリの短編集。
オッサンくさいかもしれないけど、芯が通ってて、ちゃんとエンターテインメントで・・・。
やっぱりこの人の作品好きだなぁ。



恩田陸「ネクロポリス 下」

相変わらず、ラストでスッとそらされる感じがしたけど、読んでいる間、その雰囲気がゾクゾクするほど好きと思った。
たぶん、私自身がA・クリスティを読んで育ったので、同じ指向の恩田さんの雰囲気作りに共鳴しやすいのかも?
近代社会と共に存在するスピリチュアルな世界、という点は、「上と外」に通じる。
そういえば、ラインズマンとニコって似てる気がする。



恩田陸「ネクロポリス 上」オモシロイ!

英国風で、おしゃべりな人たちが、紅茶を飲んでわいわい言いながら事件に巻き込まれるという・・・クリスティマニア垂涎の設定!
しかも、双子まででてきて混乱させてくれる、いたれりつくせりです。
が、違うのは舞台。
死者が普通に存在するアナザーヒルという場所ではそもそもミステリーが成り立つのか?
終わりまで目が離せそうもありません。



恩田陸「エンド・ゲーム 常野物語」

常野シリーズ2弾(1弾は「蒲公英草紙」ですね)。
「光の帝国」中の「オセロゲーム」に出てきた、あの親子がメインキャラ。
メイン2人の「裏返す」能力の他に「洗濯屋」なる者もでてきて、 一族の能力にもまだまだ幅があるのだなぁと感心するとともに、 もっと、このシリーズのいろんなお話しが読みたくなった。
奥深いです。
個人的には「蒲公英草紙」の方が好みで、 「エンド・ゲーム」は・・・散らばった伏線がうまく作用していない ・・・そんな印象をうけました。
でもでも、おもしろいのです!



倉知淳「猫丸先輩の推測」

すっかりイメージが定着して読みやすくなりました。
ミスリードがうまいなぁ。
スイカ割り、暑さで爆発したのだとばかり思いこんでました。



村上春樹「東京奇譚集」

小確幸と偶然と必然と・・・みたいな内容。
村上さんの作品としては、新しい手触りを感じたが、 内容はとても彼らしいアプローチ。
そして読み出すと止まらなくなるのは、やっぱりうまいから。
中では「品川猿」が一番「らしい」感じがするけど、 その分ちょっと他の作品から浮いていたようです。
好きだったのは「偶然の旅人」。



川上弘美「あるようなないような」オモシロイ!

ちょっと嘘のはいってるかもしれない、エッセイ。
独特の言葉選びの源流をみた(読んだ)ような?



小川洋子「シュガータイム」

あいまい感があって、わかるようなわからないような世界。
考えてみると、この人のお話ってラストがすっきりハッピーエンドなことなかったような・・・。



川上弘美「東京日記 卵一個ぶんのお祝い。」

こういう日記を書いてみたいと思いました。
リアルの生臭さがなくて、フィクションの生臭さを持ち合わせつつでも現実?みたいな。
でも、作家さんがやるからハマるのであって、一般人がやったら、ちょっと痛い人かもしれない。
いや、それは読む側の問題?ウーム。


2006 [1]

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