この本は、オタクからいかにして彼らを利用し、ビジネスチャンスを見つけて儲けようか・・という本・・・・らしいのですが、現役のオタクの「定義」がすさまじいです。読みづらいことご容赦。

「自分がオタクであることに無自覚」「独り者が圧倒的に多い」「年齢=彼女以内歴」「無職またはフリーター、あるいは学生(多留生含む)」「社交性に乏しく、他人と争うことを極端に嫌う」「フィギュアや18禁ゲーム目当てにやって来る連中」「気が弱くて露天のオッちゃんに注文も出来ない」「気弱そうでうつろな目」「生涯の最終目的は、17歳の絶世の美少女(清純の極みだが、自分に対してのみ淫乱)が現れること」「極端に現実を嫌う」「4年で大学を卒業できた例はあまりなく、留年の経験を持つ物や中退してしまったものも多い」「まともに就職できていないことも多い」「圧倒的多数がフリーターで、無職のパラサイト状態のものもいる」「差別大好きな人格」「高学歴なオタクは手に負えない」「スタイリッシュで知的で冷静で、圧倒的なカリスマを持つ指導者(ギレンのような人物)がいたら、それに従って良いと考えている」「バイトをやってもトラブルが多く、最後は引きこもる」「社会的信用がないのでクレジットカードが使用できない」「社交性がないので借金を申し込める友達もいない」「年間所得は一般的なサラリーマンと比べるとだいぶ下」「携帯電話は話すことが苦手なオタクはあまり利用しない」「パソコンに対して精通しているわけではなく、IT関連の資格を取得して、企業に就職することはほとんど出来ない」「機械一般の操作は苦手」「すさまじい偏食」「オタクはどうしても負け組」「世間と外れた価値観を持ち、一般社会に背を向けて引きこもってしまった、あるいはそのような傾向をもつ人全体」「新しい技術に対応できない。オタクは人の言うことをきけない」「国民年金を受けとる事は出来そうもない」「中庸の美徳は存在しない」「オタク業界のクリエイターは大部分がオタク上がりで、(中略)企業の経営そのものには興味がないし、さほど几帳面ではない。加えて社会的常識も希薄である。こうした連中が会社を作っても、帳簿類がまともに付けられるはずがない。」「普通のオタクは無断欠勤を繰り返して自然にフェイドアウトする」「狭い了見をそのまま実社会に適用しようとする」

・・・・・・・・_| ̄|○ ・・なんか、オタクな部下に苦しめられましたか?

 つか、もしも、現役オタクが、こんな奴らばっかりだとしたら、ビジネスしても、あと5年で潰れそうです。ビジネスチャンスもなにもない、と、考えるのが普通ではないか?

 作者は、まずうる星やつらに言及し、海のトリトンのピピ、鬼畜王ランス、ドラえもんやこち亀を持ち出してきているあたりは、まるでトンチンカンというわけではなく、むしろオタク要素は大ありか。(「自分がオタクであることに無自覚」?そういえば、「(エロゲでは)相手の女性が初めから懐胎不能」ともあるな。ということは、ある程度のエロゲはやっていると推測。)

 ただ、ドラえもんの目的が「のび太をしずかちゃんと結婚させること」という、救いようのない勘違いもあります。
(子孫のセワシが、自分のうちが貧乏な理由=駄目人間のび太が、大借金をこさえてしまった=のび太を更生させ、貧乏脱出、だったはず。)
 また「若いオタクの鼻っ柱は、先輩が意地にかけてへし折っておく必要がある」・・・・いいですねぇ〜「オタクは極端な階級社会」、を、体現しております。

 現在の秋葉原については、現地取材を、かなりいい加減にしかやっていないことが想像できまする。前書きにあった、秋葉原クロスフィールド(現在建てているビル)と、オタクビジネスとは全く相容れません。

 
 「同人ゲームがほぼ100%18禁である」と気持ちよく書いていますが、これは否定します。

 秋葉原に風俗店が少ないのは、単に千代田区の条例による、ということで、ファイナルアンサー致しましょう。
「萌え」には性的欲求に関する意味・・・・森永氏と完全にぶつかっています。どっちが正解か、は、不明ですね。(性的意味は文脈による、としか言いようがなさそう。)

 「案外はやっていないコスプレ喫茶」・・・・高安さん。見ていませんね、その手合いの喫茶。もし暇なのなら、CURE MAID CAFEのメニューなどに存在する、時間制限、の意味はどうしましょう?

 また、オタクの好むコスチュームで、このコスプレ喫茶はない、と、言いきっている中に、巫女服と大正時代の女学生服が挙げられていますが・・・・前者は閉店したけど大須の巫女茶屋、後者は埼玉付近のファミレス「馬車道」に類例がありまして、作者の思いこみによる間違い、と思われます。
(注記:馬車道へのリンクは、ファンサイトへのものです。
 また、メイド喫茶を地方で開店した方がうまくいくかも、とは言いますが、吉祥寺や池袋のそれは、閉店しております。このモデルの答えは、どこに求めたら良いのでしょう?

 「記号の切り貼りで作られる萌えキャラ」・・・・もし現実なら、私は今からクリエーター側になって儲けられる。萌え要素の一覧を作って、それを組み合わせれば、ヒット作を続けられるではないか!(そんなわけ、ないでしょ?)これ、東浩紀氏の「動物化するポストモダン」の中身を、完全に鵜呑みにしてしまったのが、そもそものしくじりか。

 また、女性についてのオタクですが、801の記述もないところを見ると、極めて薄い認識しかありません。これは、「独り者が圧倒的に多い」「年齢=彼女以内歴」たるオタクの側面の体現ということでしょうか?

 え〜、それから。オタクへの理解ですが「日本・韓国が特殊で、台湾がアジアンスタンダード」・・・・はぁ??これを見ても同じ事を言えるのでしょうか?

 この本の正しい読み方は、付箋と赤鉛筆で突っ込みを入れながら読むことかも。