令和2年9月定例会 一般質問
21番武松議員、登壇願います。
〔21番(武松 忠君)登壇 拍手〕
◆21番(武松忠君) 通告に基づき質問いたします。
1、小田原市新病院建設事業についてであります。
6月定例会の14番俵鋼太郎議員の一般質問において明らかになった、当初予算案で可決された病院周辺整備事業のうち一部の事業の入札中止について、各界の方から御心配の声をいただいております。その中でも特に、入札中止により2025年度中の開院が遅延することが想定されることについて、多くの声をいただいております。
また、新病院建設に係る財政面を見てみますと、南足柄市との合併協議の際の小田原市財政推計では、2022年度に累積収支が13億8000万円のマイナスとなり、その後さらに収支が悪化する推計となっており、新病院建設事業の遅延は、市財政並びに他の事業執行への悪影響が懸念されております。さらに、新型コロナウイルス感染症関連の緊急対策により、繰越金や財政調整基金が漸減し、累積収支の悪化が早まっております。
また、病院の経営面で見てみますと、6月の報道では、新型コロナウイルス感染症の影響で多くの感染者を治療してきた県立足柄上病院は、年間の医業収入の落ち込みが30億円との試算が出ております。今後も発生が予測される新型感染症などは、基本的に県立足柄上病院での治療を行うこと、そして偽陰性患者や三次医療である救命救急は小田原市立病院が担うという役割分担により、県西の広域医療体制を維持していくことが、医療面と経営面の両面に重要であります。
そこで、(1)市長の政策判断について何点か伺います。
まず、小田原市立病院再整備基本構想についてでありますが、8月20日に行われた小田原市新病院建設調査特別委員会において、参考人招致した厚木市立病院事務部門医事課主任(診療情報管理室長)内田晃氏の説明の最後に、小田原市立病院再整備基本構想の現地建て替え計画案について触れられ、駐車場部への一棟建てにより、患者負担が少なく、建設負担も少ないとの評価をいただいております。
そこで、守屋市長がこの基本構想をどのように評価しているのか、さらに、この基本構想を検証しているとのことでありますが、この検証の目的とその委員構成について明らかにするため、小田原市立病院再整備基本構想について、どういう立場の方がどのような評価を行ったのか伺います。
また、新病院の整備財源として活用できる補助金の有無と、それを活用した事例について伺います。
そして、市長当選から間もなくして、現地再建に係る事業の入札を止めるに至った根拠と経緯を伺います。
次に、(2)進捗状況について何点か伺います。
建設業界の状況については、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に関する施設整備が終わり、大手ゼネコンに余裕ができていると伺っております。一方、文化財発掘事業等では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、発掘事業の遅延や、感染防止対策を実施しながらの人員確保に苦労されていることなどを聞いております。したがって、できるだけ早い着工が、開院を遅延させないために重要なポイントとなっております。そこで、当初予算で可決された、仮設駐車場や今年度予定していた工事等病院周辺整備事業について、現在の契約等の状況を伺います。
そして、基本計画の進捗状況と、基本計画で示される項目、事業費、そして事業スケジュールについて伺います。 次に、
2、JT小田原工場跡地へのイオンタウン出店計画についてでありますが、これまでの経緯は、2013年8月9日に、JT日本たばこ産業株式会社からイオンタウン株式会社へ土地の所有権移転が行われております。同年10月22日の小田原市議会建設経済常任委員会において、イオンタウン株式会社のJT小田原工場跡地の利用方針が示され、工業地域である工場部分は2分割として、食料品店、衣料品店ほか約9990平方メートルとホームセンター6570平方メートルが示され、第1種住居地域であるグラウンド側北半分は住宅、南半分が家庭用電化製品店約3000平方メートルと、それぞれ購入時の用途地域にのっとった計画が示されました。特に工場部分の土地を東西に道路により分割し、その新設する道路から左折進入させる構成で、右折進入車両に伴う渋滞の影響を周辺道路へ波及させない構造となっておりました。開店は2015年秋というものでした。その後、5年弱の期間を経て、イオンタウン株式会社より、都市計画の用途地域に認められた店舗面積を超える都市計画提案が二度にわたり出されました。
2018年5月30日の当初計画では、商業施設床面積3万4000平方メートル、特定大規模建築物床面積5万6000平方メートル。2020年6月30日の変更計画では、商業施設床面積3万平方メートル、特定大規模建築物床面積4万4000平方メートルとなっております。なお、都市計画提案制度は法的に認められておりますが、その決定には、市の計画と符合すること、そして都市計画審議会の決定によるものと理解をしております。
そこで、(1)中心市街地等への影響について何点か伺います。
まず、「コロナ禍」における全国のショッピングモールの運営状況について、市長の認識を伺います。
そして、これまでの市内の大規模商業施設の立地状況と周辺商店街への影響について、市長の御所見を伺います。
また、この土地の計画に対し、小田原箱根商工会議所と小田原市商店街連合会で、推進と抑制という、相反する意向が示されておりますが、市長の御所見を伺います。
次に、(2)市長の政策判断について何点か伺います。
まず、JT小田原工場跡地付近は、県道74号(小田原山北)の市立病院付近の渋滞が顕著であり、税の申告時期になりますと非常に混雑しております。また、ここから国道255号と接続する白山中学校南側の市道0035等の線形が直線でなく、起伏や線路横断部もございます。まず、JT小田原工場跡地の交通アクセスに関する評価を伺います。
また、現在神奈川県が進めている都市計画道路城山多古線及び小田原山北線の取組状況と今後の予定について伺います。
そして、イオンタウン株式会社から示された都市計画提案の当初計画と変更計画、並びに協力項目等の評価を伺います。
その上で、このたびの都市計画提案の可否の判断を伺います。 次に、
3、新型コロナウイルス感染症対策について伺います。
新型コロナウイルス感染症対策については、市長を筆頭に関係所管におかれましては、様々な面で可及的速やかに様々な対応を実施していただき、深く感謝を申し上げます。
新型コロナウイルス感染症の流行は、当初見込まれていた数か月の対応では済まず、年単位の対応と継続した感染予防策が必要との見方が出てきております。また、日本だけでは済まず、世界的に解決しなければ解決となりません。
これまでの感染に関する特徴的な事例を示しますと、病院の無菌室で医療従事者が感染、無症状の感染者が1回使ったエレベーターのスイッチ経由で71人が二次感染、屋外駐車場でマスクを着けず20分の会話で感染、それからこれは少し新しいですが、感染経路が明らかになった子供の約8割が家庭内で感染、ということから、飛沫感染、接触感染を防ぎ、しっかりと換気を行う感染予防策の徹底はもちろんのこと、集団感染防止の一丁目一番地は、少しでも体調の悪い方が集団生活に入らないようにすることであります。
そこで、(1)感染予防対策について何点か伺います。
今年の夏は、「コロナ禍」ということで、エアコンの効いた自宅で過ごした児童・生徒が大半だと認識しております。すなわち、例年に増して暑さに体が慣れていない児童・生徒は多いということであります。昨年夏に、全普通教室に設置されたエアコンについて、換気をしつつエアコンを使用しなければならず、その利用状況についても配慮が必要と考えております。そこで、6月補正予算での対応を含めた、これまでの学校における感染予防策とエアコン利用状況について伺います。
また、この冬を考えますと、御存じのとおりインフルエンザと新型コロナウイルス感染症の初期症状が酷似していることから、その判断や医療機関への影響が懸念されております。そこで、同時期の感染拡大が危惧されるインフルエンザの、小・中学校における集団予防接種実施について伺います。
変わりまして、今年は7月に台風の発生がなく、エルニーニョ現象からラニーニャ現象への移行年と見られております。これは2010年、1998年と同様の現象であります。その2010年では、台風第9号により市内各地で溢水や内水氾濫が発生し、市内でも多くの被害が出ております。そこで、今年も台風被害が予想される中、広域避難場所における新型コロナウイルス感染症対策についての検討状況、並びに備品類の整備状況と垂直避難推奨等の広報について伺います。
次に、(2)経済対策について何点か伺います。
まず、これまで実施されてきた新型コロナウイルス感染症緊急対策基金の歳入内訳、主な使途と残高について伺います。
基金からの繰り出しは、補正予算書のその他に含まれ、国県支出金、公債費や一般財源の支出割合が把握しづらくなっております。いわゆる予算枠の確保という意味では、基金への積立ては一定の評価をいたしますが、新型コロナウイルス感染症対策が、緊急だけでは済まず年単位になることが分かってまいりました。そこで、今後の中長期的な経済対策について、支援の方向性と財源確保策について伺います。
以上をもちまして、登壇しての質問を終わります。(拍手)
○副議長(井上昌彦君) 市長、登壇願います。
〔市長(守屋輝彦君)登壇〕
◎市長(守屋輝彦君) 21番武松議員の質問に順次お答えをしてまいります。
初めに、小田原市新病院建設事業の基本構想の検証についての御質問がございました。検証に御協力をいただいた方は、市内医療機関の関係者、他の公立病院の建設基本計画を数多く支援している病院建築の有識者、他の病院における経営改善の実績がある病院経営の有識者、新型感染症対策の有識者でございます。再整備基本構想や建設地に関するこれまでの整理内容を御確認いただいた上で、それぞれのお立場や専門的知見を踏まえた御意見をいただきました。
次に、新病院の整備財源に係る補助金と活用事例について質問がございました。新病院の整備財源に係る補助金として、医療介護総合確保促進法に基づく神奈川県計画への位置づけと、それに基づく神奈川県地域医療介護総合確保基金事業費補助金(医療分)交付要綱による補助金を検討しております。これまでの交付事例では、横浜市立市民病院整備費への実績がございます。
次に、新病院建設に係る事業の入札についての質問がございました。私は、建設基本計画が不十分であったことが原因で、その後に行われる設計や工事の施工に大きな支障を来した事例などを経験しており、建設基本計画の重要性を十分に認識しているところでございます。また、新病院の機能や規模を示す基本計画が定まっていない中で、アクセス道路の位置を固定する工事を行うことにより、新病院に必要な機能が確保できなくなる可能性も考えられました。市長に当選した直後、事業の進捗状況を確認したところ、看護師宿舎北棟解体工事の入札手続が進んでいたため、一旦ストップをさせていただきました。
次に、新病院建設に関する事業の契約等の状況について御質問がございました。今年度の当初予算でお認めいただいた事業は、看護師宿舎解体やその代替となる民間会社社員寮の借り上げ、仮設駐車場整備や院内敷地の地質調査などでございます。このうち民間会社社員寮と仮設駐車場用地については、年度当初に賃貸借契約を締結しておりますが、他の事業は未執行の状況となってございます。
次に、新病院建設基本計画についての御質問でございます。基本計画は、全体計画、部門計画、医療機器整備計画などの医療機能に関する項目、建設計画、整備手法、整備スケジュール、事業費を含めた事業収支計画などの施設整備に関する項目で構成する予定でございます。このうち、全体計画の素案につきましては、先日、小田原市立病院運営審議会で御審議いただいたところであり、引き続き、基本計画の検討を進めてまいります。
次に、全国のショッピングモールの運営状況についての御質問がございました。日本ショッピングセンター協会によりますと、緊急事態宣言下の4月、5月において、ショッピングセンター全体の売上高は、前年比で半減以上の大幅なマイナスでありました。6月以降は、インバウンド需要がないことにより、前年割れの状況が続いておりますが、新しい生活様式に沿った商品を扱うテナントが好調であるなど、回復傾向が見られるとのことでございます。
次に、大規模商業施設の立地状況と周辺商店街への影響についての質問がございました。日本の小売業は、商店街から百貨店、スーパー、専門量販店、コンビニエンスストア、電子商取引へと、品ぞろえや価格、利便性など、消費者のニーズにかなった業態が生まれ、時代とともに変化してきました。本市では、平成以降、川東地区に郊外型大型商業施設が次々と出店する一方、中心市街地の商圏は徐々に縮小し、駅前の百貨店が撤退し、周辺商店街が衰退をいたしましたが、これは、消費者のライフスタイルの変化やニーズの多様化、技術革新、社会環境の変化などによるものと認識しております。
次に、商工会議所と商店街連合会の意向について御質問がございました。商工会議所は、地域商業との共存や持続可能な経済循環の確立を目指す観点から、事業者と一体となった出店計画を推進してまいりました。一方、商店街連合会は、過剰な供給の発生が既存商店に少なからず影響を及ぼすことを懸念し、施設規模の見直しを求めてきたところです。市といたしましては、当該施設の出店が、生活利便性の向上や地域経済の活性化につながり、地域住民や地元商業者など全ての人にとって有意義な計画となるよう、引き続き事業者において関係者と調整を重ねていくことが重要と考えます。
次に、JT小田原工場跡地への交通アクセスについての質問がございました。鉄道利用者は、足柄駅から複数の徒歩経路が確保されており、そのうち「久野みどりの小径」は、安全な歩行空間として整備されております。自動車でのアクセスとしては、南北方向に国道255号や県道74号、東西方向に山王川沿いの市道0031などが利用されており、一部の道路で、朝夕の時間帯において交通混雑が発生しているという状況にございます。
次に、都市計画道路城山多古線及び小田原山北線の取組状況と今後の予定について質問がございました。2路線の事業延長約1キロメートルのうち、9割ほどの用地が取得済みでございます。穴部側では約200メートルの道路築造工事がおおむね完成し、久野側のトンネル坑口付近では、埋蔵文化財の調査が進められており、調査完了後、工事に着手していく予定と伺っております。
次に、イオンタウン株式会社からの都市計画提案に対する評価について質問がございました。当初計画では、特定大規模建築物の床面積を5万6000平方メートルとしており、交通や商業、周辺環境への影響が懸念されるため、イオンタウン株式会社に計画の見直しを求めてまいりました。これを受け、変更計画では、床面積が4万4000平方メートルに縮小され、交通などの課題に対して一定の配慮がなされたことから、関係機関との協議に臨める段階に至ったところでございます。また、健康増進施設の提供や防災協定の締結などの取組については、地域に貢献する提案であると考えております。
次に、都市計画提案の可否の判断について質問がございました。地元自治会からは賛成の意向が示される一方で、商業者の一部からは、既存商業への影響を心配する声があることも承知しております。私といたしましては、空き地の状態が長く続くことに対する懸念、地域貢献に資する提案が数多く示されていることなどから、都市計画原案の作成作業に進める状況にあると考えております。いずれにいたしましても、都市計画提案の可否については、周辺住民や商業者の意向を把握するとともに、都市計画審議会からの意見など、様々な視点から検証し、総合的に判断していくことになります。
21番武松議員の御質問のうち、学校における感染予防対策については、教育長からの答弁とさせていただきます。
そして、私からは、新型コロナウイルス感染症の予防対策の状況下の避難運営の方法のところについて答弁させていただきます。
風水害避難場所における新型コロナウイルス感染症予防対策として、既に衛生物品の備蓄は済ませており、運営についても、手引きを基にした訓練等を通じて、体調の悪い方の避難スペースや動線を分けるなどの動きを確認したところでございます。また、避難方法については、広報紙やホームページを通じ、避難場所への避難だけでなく、自宅での垂直避難や親戚、友人宅への避難の検討をお願いしているほか、「わが家の避難行動マニュアル」の改訂版を全戸配布し、御家庭ごとで避難のルールづくりに取り組んでいただくよう啓発しているところでございます。
次に、新型コロナウイルス感染症緊急対策基金について質問がございました。同基金には、これまで財政調整基金を取り崩した14億8659万4000円と市民・企業からの寄附金699万3301円の、合計14億9358万7301円を積み立て、経済対策、生活者支援、教育支援、感染症対策等に機動的に活用してまいりました。このうち経済対策としましては、中小企業事業者等支援金事業、雇用調整助成金等申請支援補助金事業、プレミアム付商品券事業、おだわらっこ応援券事業などに10億708万2000円を充てております。なお、同基金の9月補正予算後における積立額は、5170万301円となっております。
次に、中長期的な経済対策についての御質問がございました。市はこれまで、事業者を支援するため、中小企業相談窓口を設置したほか、特別融資の創設や支援金の交付など、資金面への直接的な支援を行ってまいりました。こうした中、事業者から、事業活動継続のために収益を確保できるような支援を求める声が増えております。市といたしましては、地域の経済団体と連携し、プレミアム付商品券事業など収益確保につながる支援を、スピード感を持って進めてまいります。財源につきましては、国や県の補助メニューの活用とともに、自治体の独自策に対する新たな支援を国や県に要望してまいります。
以上をもちまして、21番武松議員の御質問に対しての答弁とさせていただきます。
◎教育長(栢沼行雄君) 21番武松議員の御質問のうち、学校における感染予防対策等につきましては、私から御答弁申し上げます。
初めに、学校における新型コロナウイルス感染症予防対策について御質問がございました。児童・生徒の健康状態の把握のため、保護者に対し、検温及び健康観察票の記入をお願いし、毎朝学校で確認をしております。また、学校生活におきましては、丁寧な手洗い、マスクの着用、換気の実施など、感染拡大防止対策を徹底しております。6月補正予算でお認めいただいた衛生用品等購入費につきましては、主に校長の判断で対応できるよう各校へ配当し、それぞれの実情に応じた必要物品を購入しております。さらに、校舎清掃・消毒委託料につきましては、清掃・消毒作業を業者へ委託することで、教職員の負担が大きく軽減をされました。
次に、「コロナ禍」における学校でのエアコンの利用状況について御質問がございました。昨年度、普通教室等へのエアコン設置の際に、小田原市小中学校空調設備運用指針を作成し、この中でエアコンの使用時間や設定温度等について規定をいたしました。しかし、今年度は教室内の密閉を避けるため、エアコン使用時においても換気を行うよう指導しておりますことから、規定よりも設定温度を下げるなど、児童・生徒の健康を第一に考えた運用に努めております。
次に、インフルエンザの小・中学校における集団予防接種についてお尋ねがございました。インフルエンザの予防接種につきましては、予防接種法により65歳以上、及び60歳以上で一定の障がいがある者は重症化しやすいため、定期の予防接種の対象者として、国より示されております。一方、児童・生徒は定期の予防接種の対象でないため、学校で一律に実施するのではなく、家庭の判断によるべきものと考えております。学校生活におきましては、常時丁寧な手洗い、マスクの着用等に取り組んでおりまして、インフルエンザ予防対策にも効果があると考えておりますので、引き続き徹底をしてまいります。
以上をもちまして、21番武松議員の御質問に対しての答弁とさせていただきます。
◆21番(武松忠君) それでは、順番、3番目から伺ってまいります。
新型コロナウイルス感染症対策ですけれども、ただいま御答弁がありました。インフルエンザの集団予防接種についても御回答いただきましたけれども、様々な課題が法的にもありますし、またワクチンの入手が困難であるということも聞いております。難しいとは認識しておりますけれども、これを無料で実施しろと言っているわけではないのです。当然実費、もしくは例えばおだわらっこ応援券とか、そういったものを使って、学校において集団予防接種が実現できれば、児童・生徒が個別に医療機関に滞在するリスクというのを回避できるのではないかというふうに考えて御提案したわけですけれども、これにつきましては、他市でも、特に千葉市などは、インフルエンザの予防接種代金を全額補助するとか、そういった自治体も出てきておりますので、他市の状況も見ながら、これは引き続き検討をお願いしたいと思います。
次に、台風の被害が予想される中で、避難所等のことがございました。配布されました「わが家の避難行動マニュアル」ですけれども、これはいきなり折り込まれていたり配られたので、かなり唐突感がありましたけれども、「コロナ禍」の中の避難行動ということで、市民の意識が高まっていることもあり、タイミング的には最適であったと評価いたします。しかし、実際に記入し活用するということは、かなりハードルが高いというか、難しいというふうに認識をしております。これについては積極的に出前講座等を開いて、やはり手取り足取り、自分の家の浸水高さが幾つになっているというのが分かるようなことを、行政と住民と一緒になってやらないと、なかなか記入してもらえないというふうに思うのです。その後、一緒に危険箇所を見てもらうとか、そういった地道な努力をしていかないといけないというふうに思っております。ぜひ、この点、御留意いただき、進めていただければと思います。
新型コロナウイルス感染症対策の経済対策のほうですけれども、基金の残高も5000万円ほどと少なくなっておりました。相談窓口ですとか資金の収益確保策とか、本当に様々な努力をされていると思います。ただ、今後は新しい業態への投資だとか、それについては県のいろいろな補助金とかもあるかもしれませんけれども、逆に、その相談の中でも適切な廃業について、廃業を早めにソフトランディングすることによって、大きな負債を得ないで、社会に悪い影響を与えないようにするというような、そういった支援も必要ではないかというふうに思っております。こうした点にも御留意いただければと思います。
新型コロナウイルス感染症対策については終わります。
では2番目、イオンタウンのほうでございます。るる御答弁いただきましたけれども、これまで市長は、地域内の資金循環について、熱い思いを語ってこられたと認識しております。こうした大型店舗が出店するような状況も踏まえて、改めて地域内の資金循環について、市長はどういうふうな思いがあるのか、お伺いしたいと思います。
◎市長(守屋輝彦君) お答えをいたします。
地域経済の好循環、私は「世界が憧れるまち“小田原”」をつくるためには「生活の質の向上」と「地域経済の好循環」ということを常々申し上げてきました。そして、この「地域経済の好循環」については、もちろん小田原で様々な事業を営んでいる方もしくは小田原で働いている方たちが、小田原市内という一つのマーケットの中で動かすお金というのを、流出していくだけではなくて、いい循環をさせていくということが主題であるということは、もちろんあります。ただ、それは閉じられた経済というわけではなくて、外部の力も呼び込んでいくということも、もちろん、うまくこれをシンクロさせていくことが地域経済の好循環につながるというふうに思います。確かに大型店が新たに出店するとなれば、先ほどの答弁でも申し上げさせていただいたように、少なからず既存の商店に影響があるということは否定できないのだというふうに思いますが、そこを、何とかお互いの個性だとか違いが協調することによって相乗効果が出れば、一番いいなというふうにも期待しているところでもございますので、これからも関係機関と、そういう方向で様々な調整をしていきたいというふうに考えてございます。
以上です。
◆21番(武松忠君) ただいま市長より御答弁をいただきましたけれども、やはりバランスというのが、実は非常に微妙な問題で、どこをバランスポイントと見るかということだと思うのです。ただ、基本的には、このイオンタウンのような大規模店舗というのは、工場跡地の有効利用とか、それから出店に伴う建設事業の一部の地域の投資効果というのは、当初は投資ということであると思います。ただ、建設後、数十年続く資金の流れというのは、やはり小田原から資本がその本社所在地へ吸い上げられてしまうのではないかというのが危惧するところなのです。
地域内の資金循環と、大規模店舗出店について、ただいま市長からも御答弁をいただきましたけれども、そのバランスポイントが、今回の規模で言うと、例えば今の駅周辺の中心市街地の大規模店舗の面積というのは、たしか4万平方メートルぐらいしかないのです。それに、5万6000平方メートル等の建物ができてしまうと、中心市街地よりも大きなものが郊外にできてしまったら、その流通の流れというのは、どうしても郊外に行ってしまう。小田原の計画で、そもそも郊外に大型店舗を呼び込んで新しいまちづくりをするという計画があるならばいいのですけれども、それが中心市街地に現在ある建物の面積よりも大きな店舗のものが郊外にできてしまうことを認めるというのは、非常に御決断が要るというか、私は、もっと面積を減らして、それこそ4万平方メートルぐらいまで減らすべきではないかと思うのです。その面積に対する考え方と、この地域内資本循環というものの考え方を含めて、市長のお考え等を伺えればと思います。
◎市長(守屋輝彦君) お答えいたします。
確かに大きな床面積が新しい商業床としてできるということは、既存の商店、商店だけではないかもしれませんが、いろいろな営みをしている方に対してインパクトがあるということは事実だというふうに思います。一部、先ほどの答弁とも重なりますが、そこができたから、こちらのお客さんができたところに全部行ってしまうということでは、これは地域経済はうまく回っていかないので、そこがうまく還流するような仕組み、例えば商品を、物を売り買いするだけではなくて、人との様々な交流が生まれてくることによって、少なからず、例えば駅を中心とする商いをされている方に対してもプラスになるような、そんな仕組みがつくれないかなというふうには思います。もちろんそれは、床面積だけで図れるものではなくて、この中にどういった形態の店舗が入るのかによっても大きく変わってくるのだというふうに思います。それが飲食なのか物販なのか、はたまたほかのサービスの業態なのかにもよりますので、そこら辺は事業者の判断にもよるところなのですが、先ほど、冒頭申し上げた、この地域経済の好循環を回していくという趣旨を十分本市としてもお伝えしながら、事業所との調整を図りたいというふうに思います。
先ほどの規模のお話が出まして、おっしゃるとおりの部分があります。当初提案された建設計画の規模が5万6000平米でございました。これは、既存の商店に及ぼす影響、それから既存の商店だけではなくて周辺の住環境、例えば発生してしまう交通渋滞など、少し周辺に与える影響も多いということから、様々な調整を重ねてきた結果として、このたび出された計画が4万4000平米に規模を縮小して提案されたということも、少し話を前に進めていく環境が整ったというふうに受け止めております。
以上です。
◆21番(武松忠君) 御答弁をいただきました。まさにそのところのバランスなのです。5万6000平米を4万4000平米にしたから協議に臨める段階に入ったと認識できる、確かに1万2000平米分も減りましたけれども、中心市街地の大型店舗を合わせた面積よりも大きいと私は認識しているのです。それで、原案作成の際に、地区計画の原案をつくるのは市がつくるわけですよね。そうすると、高さ規制にしても、工業地域ですから工場以外のものを建てる場合は、たしか15メートルでしたか、相当高さが低かったと思うのです。そういったものも含めて、地区計画である程度大きな建物ができてしまうわけですから、その周辺、地域住民、地域住民といっても、自治会からの早くこの事業を進めるようにという陳情が出て、それも通っておりますけれども、実際に建物ができて渋滞でも始まれば、様々な意見もまた出てくるはずです。決して道路状況がいいところではありませんので、地域住民とか商業者の理解を、原案作成を進めるに当たって、どのように得ていくのかについて確認をしたいと思います。
◎都市部長(石塚省二君) 地域住民と商業関係者にどのような御理解をいただいていくのかというお尋ねでございます。今後、新しく提出されました案につきまして、地元住民の方には、「コロナ禍」でございますので人数を絞った中で、数多く説明会を開催させていただきたいと思っております。あわせまして、中心市街地を含め商業者の方にも、今回の計画を事細かに御説明させていただきまして、御理解が得られたということであれば、原案の作成に進んでいくということで考えております。
以上でございます。
◆21番(武松忠君) 理解を得られたら原案作成に進むということなのですけれど、その「理解を得られ」というのは、どういうことをもって理解を得たと、行政側として判断するのか。もしその辺に具体的な指標等がありましたら、お示しいただきたいと思います。
◎都市部長(石塚省二君) 理解の度合いということになると思いますけれども、はっきり言って定量的なものがあるかといえば、そういったものはございません。ですから、全員100%の賛成が得られるかというと、そこも多分難しいのかなというふうに思っております。ですから、反対をされる方におかれましても、いろいろな要望ですとか要請があるのかなというふうに感じておりますので、そこを事業者のほうに提示いたしまして、どのぐらい歩み寄れるのか、そういうことの中で判断していきたいと思っております。
以上でございます。
◆21番(武松忠君) 分かりました。今後、行政として、地域住民や商業者への説明については十分に検討するというか、取り組んでいっていただければというふうに思います。
では、病院のほうに行きたいと思います。今回、市長の政策判断ということで、市長の経験として、基本計画が不十分なことによって事業に支障を来したことがあるとの御説明がございました。基本計画の重要性は、私も同じ認識でございます。ただ、確認をさせていただきたいのですが、市長が御経験をした基本計画においても、前段階の基本構想では、それぞれの建設地は確定していたのではないかと思うのですけれども、それの確認をいたします。
また、道路の位置を固定してしまう工事により、新病院の必要な機能を確保できなくなるおそれがあったため、入札を止めたとの御説明でございました。私は、新病院建設用地について、市長がどこか、現地のほかに想定している用地があって、それでもって入札を止められたのかと推測しておりました。そこで伺いますけれども、建設用地の場所の問題なのか、現地再建も想定した道路位置の問題なのか伺います。
◎市長(守屋輝彦君) お答えをいたします。
基本計画の重要性は、21番武松議員も御理解をいただいているところだというふうに思います。一般的には基本構想、もしくは基本構想なしでいきなり基本計画からつくられるというケースもあって、その後、一般的には設計業務があって、工事に進むという中で、多くは、この基本計画をつくる段階では、土地が確定しているケースがほとんどだというふうに思いますが、場合によっては、その場所が確定していなくて機能だけを議論するケース、もしくはそういう検討をしているときに、もともと考えていた場所が変わっていったようなケースもたくさんあるというふうに思いますし、私自身も様々な建設プロジェクトを経験してきたところでございます。あまり細かく言うと、それぞれ過去に行った事業に対する評価というか、詳し過ぎると様々な支障があるので、この程度で具体の事業名のほうは控えさせていただきますけれども、そういう状況を経験してきたというところでございます。
それから、入札中止に関しての御質問のほうにもお答えをさせていただきますが、先ほど御答弁させていただいたことと一部重複するわけなのですが、やはり今、基本構想を検証して、これから基本計画、先ほども10月中にはそのたたき台をまとめていくというお話もさせていただいて、まさに今、そういう作業の中にあって、例えば同じ場所であったとしても、道路の位置とかが決まると、そこで敷地が分割されてしまって、建物の配置計画だとか、基本計画から導かれる様々な機能があります。その機能を確保できなくなるおそれも考えられることから、一旦中止というものを判断させていただいたところでございます。
以上です。
◆21番(武松忠君) 御答弁をいただきました。一旦中止ということなので、ある程度計画が決まった時点では、再びゴーということもあり得る、現地再建もあり得ると想定の範囲にあるのかどうか、これは確認しておきたいと思います。
◎市長(守屋輝彦君) 現在、基本計画を策定中でございますので、建設に関する様々な事項は基本計画の中でお示しをさせていただきたいと考えます。
以上です。
◆21番(武松忠君) それでは、少し聞き方を変えまして、今回、スケジュールの関係で10月中に基本計画の素案を示されて、今年度中に決定していきたいというような御説明をいただきました。当初の基本計画の決定時期はいつだったのでしょうか。当初というのは、今年の3月時点で想定されていた基本計画の決定時期はいつだったのでしょうかということです。それから、実際にどのぐらい事業が遅れる可能性があるのかについてお伺いいたします。
◎市立病院病院管理局長(簑島信次君) まず基本計画の策定の時期というところで、当初、どういうスケジュール感でいたのかというところでございますけれども、今年度当初予算編成に当たって、基本計画については今年の秋頃というような形でスケジュールをしていました。このたび、基本計画自体が議決事項という形になりまして、手続をきちんと踏んでいくというところでございますので、これは今年度末の策定というような形で、今、スケジュール感を抱いております。それに伴って、全体スケジュールのところですけれども、基本計画の中でいろいろ事業手法等をきっちり固めていきますので、そこの中では定まってまいりますけれども、基本的には、申し上げましたようにいろいろな課題がもう既に出ているということがございますので、スピード感を持って取り組んでいくというところでございます。
以上でございます。
◆21番(武松忠君) 単純計算でいくと半年遅れというふうに、私は思ってしまうのです。それは、あくまでも現地再建の場合です。ほかに土地を求めようと思ったら、こんな話では済むわけではないと思います。この事業に対して御心配をいただいた多くの方は、事業が遅れてしまうことに対して非常に心配をされておりました。これは、市長もぜひ認識していただきたいと思います。
それから、今回の一般質問において、市長の御答弁の中で、特に感染症の病床は持たないとか、ただ、感染症の偽陰性の方が来られたような場合にも対応できるようなルートの分離だとか、そういったことも考慮できるような建物にしていくということは、実は非常に絶妙でして、私はその知見というのは非常に正しいというふうに思います。たまたま、この基本計画をつくる中で、「コロナ禍」に入ったということで、こうした知見が得られたというのは、本当にチャンスだと思いますので、ぜひしっかりと対応されて、半年遅れになるかそれ以上になるか分かりませんけれども、遅れてもこれだけのものに対応できる施設ができましたというものを、ぜひ守屋市長の力で実現をしていただければと要望いたしまして、質問を終わります。