質問要旨(H21-6)
1 自治基本条例、地域運営協議会と職員の地域担当制について
(1)現状の問題点とその背景について
(2)政策決定した経緯について
2 小田原駅及び小田原城周辺整備について
(1)お城通り地区再開発事業について
(2)小田原地下街の再生について
(3)史跡指定区域内の整備について
3 新型インフルエンザ対策について
(1)本市で発生した場合の対応について
(2)小中学校における対応について
◆3番(武松忠君)
通告に基づき質問いたします。
1年半ぶりの一般質問でありまして、加藤市長に対しては初めての一般質問となりますので、よろしくお願いいたします。
さて、加藤市長は就任以来、非常に多忙な日々を過ごされております。最近はホームページの「市長の日記」も毎日更新され、ホームページを見ることができる方だけではありますが、市長の生の言葉でつづられた文章は、まるで市長が目の前で話していられるような感覚にもなります。また、市民と市長との地区懇談会の議事録などを見ますと、短期間に市内全域の状況を把握されるなど、その行動力と吸収力は非常に高いと評価しております。また、市長は、短期間で、駅前ホール案の見直しや課題別検討委員会の立ち上げなど、積極的に進められたことは一定の評価をしております。
その一方、就任以来、これまでの間、経済面で大きな変化がございました。北京オリンピック後にバブル崩壊が起こると予想はしておりましたが、まさかこれほどまでの経済状況になるとは予測できませんでした。こうした状況の中で、市長より示された課題について、幾つか実現性の面で違和感を覚えたものがございました。今回はそれらについて質問をしてまいります。
まず、1 自治基本条例、地域運営協議会と職員の地域担当制についてであります。
まず、自治基本条例については、これまで既に条例化されたものを見てみますと、その制定目的は、市民による民主的な自治体運営と質の高い政策活動の実現を目指し、自治体の理念や基幹的な制度、原則を総合的・体系的に整備するためであると言われております。ところが、現実に制定されている条例は、具体性を欠いた抽象条例、作文条例で内容が伴っていないものが多く、単なる理念の宣言にとどまっており、自治体の憲法というのは名ばかりの、いわば制定することが目的の条例と化しております。
これまで制定された自治基本条例の内容としては、自治体により内容に差はございますが、おおむね、市政運営の方向性、将来像、市民の権利、市長、議会、職員の義務・責務、市民の責務、事業者の責務、住民参加の手続・仕組み、住民投票の仕組み、市民協働の仕組み、NPO等への支援、分野別の施策の方向性、他の施策・条例との関係、改正・見直しの手続といったもので構成されております。この内容でかつ地方自治法と矛盾しないものとなると、やはり条例制定しても市民生活は何も変わらないといったものにならざるを得ません。
また、この条例の危険性を分析している文書等を要約いたしますと、この条例は、「本来の自治のあり方に反し、行政や議会といった正規の組織とは別に市民の組織づくりを始めるものである。権力の二重構造をつくり上げるものである。これに議会を縛る権威と権限を持たせ、議会を空洞化させ、『市民と称する勢力』の自治体に変質させることである」とも書かれております。
私が議員だから余計に議会軽視・住民軽視だと感じているのかもしれませんが、自治基本条例制定によって、市民参加と称した検討委員会が乱立すれば、重要意思決定が迅速にできなくなるとも心配しております。もう既にその状態になっているのかもしれません。なお、この条例は、地方自治法に明記されておらず必置のものではございません。
さらに、地域運営協議会や職員の地域担当制などについても、既に検討またはこれから検討される予定のようですが、現在の自治会等の状況を考えると、直観的にはその必要があるとも感じますが、よくよく考えてみますと、自治会長会議や青少年健全育成会のメンバーと重複することが多く、現在でも地域の団体同士で地域の人材の取り合いが起こっている中、さらに地域を混乱させるのではないかと危惧をしております。そして、職員の地域担当制については、そもそも地域の方々がボランティアで活動している中で、有給職員を配置することは、地域の方々が職員に頼ってしまい、その結果、地域の力を弱めてしまうきっかけになってしまいます。
以上のように、これらの件については、私は、熟度が低いまま行政内部で検討されてきてしまったと感じております。この機会に、ぜひ問題点の明確化とその共有を図ることができればと思い、何点か伺います。
(1)現状の問題点とその背景についてでありますが、自治基本条例、地域運営協議会及び職員の地域担当制について、これらの検討をすることになった現状の問題点の説明をしていただきたいと思います。何が問題になっているかを明確にお願いいたします。また、それら問題が発生した経緯、問題にまつわる事実について伺います。
次に、自治基本条例、地域運営協議会及び職員の地域担当制について検討すると方針決定した経緯について伺います。
方針決定の手順としては、民間企業の問題解決手法を例にとりますと、問題解決の具体的な代替案を複数提示し、その後、各代替案の長所・短所の検討があって、代替案の決定をするのが正攻法であります。これまでの本会議等における答弁で市長の思いはわかりますが、肝心な方針決定までの経緯が明確になっておりません。この際、どのような経緯で方針決定をされたのか伺います。また、これらの政策でどのような状態にしたいのか、その最終目標について伺います。そして、将来の見通しについて伺います。
次に、2 小田原駅及び小田原城周辺整備について伺います。
検討委員会の検討結果が3月末に市長に報告され、その後、約1ヵ月という短期間で政策として方向性を示されました。
まず、(1)お城通り地区再開発事業についてでありますが、「市が中心となって民間地権者と協力して再開発事業を行う。民間地権者の諸事情を踏まえ、必要に応じて用地の取り扱いなど、市として柔軟な対応をとっていく。公共施設を中心とした施設構成とし、現状台数程度の駐車場の確保、周辺商業に配慮した商業施設の配置、広場の整備及び緑道の整備を行う。今年度中に基本的な構想を策定する。整備は経済情勢や財政事情を考慮し段階的に行う。駐車場や緑道等は来年度中に整備着手し、商業・業務施設等は経済状況を見きわめ、最適なものを選択する」との方針が示されました。
そこで伺います。まず、市が中心となって再開発を行うという方針決定をした経緯を伺います。
次に、再開発事業の成立性について、公共施設を中心とした収益性の低い構成で地権者の理解が得られる条件を提示することができるのか伺います。
また、公共施設を中心とした施設構成について、図書館の設置要望が検討委員会報告書に記載されておりますが、この際、これまでのツインライブラリー構想を見直し、根本的に図書館の配置や蔵書も含め構想を見直す必要があると考えますが、御所見を伺います。
次に、(2)小田原地下街の再生について伺います。
現在閉鎖している地下街の管理経費は年間約5000万円となっております。また、JR東日本の地代は、小田原地下街株式会社のときは年間約4500万円であり、アミーおだちかのときは施設所有者となった市が2200万円を支払っておりました。現在は無償の一時貸借契約であります。このように現在の閉鎖状態での管理経費に地代を足しますと7200万円ですので、再開時にはこれに光熱費を含め1億円を超える運営経費になるのではないかと思われます。
示された再生の方針には、商業機能のほかに、情報発信機能として、小田原のなりわい文化のほか、小田原の歴史・文化などの情報発信源としての機能を付加する。また、小田原のなりわい文化を掲げる商業と相まって、「物」「サービス」「情報」など、地下街施設全体で小田原の魅力を発信し、市内各地域への回遊を促す拠点とする。2011年度の施設再開をめどとして、土地所有者であるJR東日本との協議、地下街における商業・情報発信機能等の検討、運営主体の選定、施設改修方針の検討となっておりました。これをもとに何点か伺います。
まず、情報発信機能を付加したことにより、市の負担が発生することになると認識しておりますが、この機能を付加すると方針決定した経緯を伺います。
また、運営主体の選定については、市が情報発信機能を付加することにより、業種の競合や店舗面積の制限などにより、民間参入の足かせにならないか危惧しております。その一方、情報発信機能の付加で市が運営経費の一部を負担することにより、運営主体の経営が安定するという面も考えられます。さらに、現在の経済状況の中では、果たして運営主体があらわれるのか難しいと判断しておりますが、その見込みについて伺います。
次に、施設改修については、実質2年間、閉鎖状態が続いておりますが、示されたスケジュールでは、施設再開は2011年とされており、合わせて4年程度の閉鎖状態が続くことになってしまいます。その間、設備の劣化がさらに進み、果たして再開時に正常に稼動する状態にあるのか危惧しております。そこで、これまで閉鎖後の2年間、どのような維持管理を行ってきたのか伺います。また、地下街再開において施設改修は重要かつ必然なものと推察されますが、今後どのように考えられているのか伺います。
次に、三の丸地区における周遊拠点の整備について整備方針が示されましたが、その内容は、市民ホール建設後、現市民会館用地及びその周辺用地を活用し、周辺地区への回遊を促すガイダンス施設、大手門等の歴史的な環境を生かした広場、駐車場などの整備を進めるとしています。
そこで伺います。(3)史跡指定区域内の整備についてでありますが、市は、大手門の歴史的な環境を生かした広場等の用地として、本町ガソリンスタンド跡地の用地取得を進めております。大手門の歴史的な環境を生かした広場というのは、どのようなものか明らかではありませんが、こうした施設を、指定史跡である城址公園の直近に設置することについては議論の余地がございます。私は、指定史跡外の整備より、本来の史跡内を整備すべきであると考えております。この思いは、馬出門の完成によりさらに深まりました。城址本来の魅力をまず高めることこそ、この小田原市には必要ではないかと考えております。馬屋曲輪など堀に囲まれた曲輪は、堀の石垣の隅に櫓があって初めて二面の防御が可能となるわけです。隅櫓の機能はとても重要なものであると認識しております。残念ながら、「史跡小田原城跡本丸・二の丸整備基本構想」には馬屋曲輪の二重隅櫓の整備は入っておりませんが、今回整備された馬出門も、この基本構想では石垣のみの整備でありました。
そこで伺います。小田原城址の価値を高める上で、馬屋曲輪南東の二重櫓整備について市長の御所見を伺います。
次に、史跡内の樹木の剪定について伺います。
3月29日の馬出門完成式典の際、馬出門を抜け、銅門越しには樹木に隠れた天守閣がありました。ところが、5月3日の北條五代祭りの際には、樹木が剪定され、そこから天守閣が望めるようになっておりました。今回の樹木の剪定を私は高く評価いたします。
2007年12月の私の一般質問に対する小澤前市長の答弁で、「史跡小田原城跡調査・整備委員会から、本丸・二の丸内の樹木について、史跡としてふさわしい植栽の管理指針を提言いただくことになっている。その中で、登城ルートから見て、天守閣や常盤木門を遮っている樹木の整理についても検討いただいている。こうした専門家の方々の御意見もいただいた上で、ただし、緑豊かな環境の保全ということも考え、小田原城本来の史跡景観の回復もしっかりとやっていかなければならない。この両立を図りながら、必要に応じて樹木の整理などを行っていきたい」と答弁されております。
そこで、城址公園内の樹木の整理について、まず、史跡小田原城跡調査・整備委員会からの提言内容について伺います。また、この件について市長の御所見を伺います。
次に、3 新型インフルエンザ対策について何点か伺います。
昨年秋ごろより新型インフルエンザ発生が時間の問題と言われておりましたが、想定していたアジア発の鳥インフルエンザではなく、想定外のメキシコ発の豚インフルエンザが新型インフルエンザとして流行してしまいました。現在のところ弱毒性とのことでありますが、スクールバス内や教室内での感染が疑われ、感染力の強いことが特徴のようであります。現在のところ、患者は圧倒的に高校生が多いようですが、集団行動の機会があり、また行動範囲が広く、公共交通機関の利用や部活動の交流試合などがあるなど、さまざまな要因が重なったものと考えられます。
現在、WHOでは、フェーズ6、パンデミック、世界的大流行状態で、流行が南半球に拡大し、複数の地域で人から人への継続的な感染が発生している状態としております。国内では第2段階の国内発生初期となっております。また、最近では、新型インフルエンザに感染した細胞からウイルスが飛び出す様子が電子顕微鏡で観察され、新たな治療法の可能性が開かれる一方、ウイルスが変異し感染性が強まっているとの報告もございます。パンデミックの終息には3年ほどかかると見られ、これから季節性インフルエンザが流行する数ヵ月間ででき得る対処をしておくことが非常に重要であります。
そこで伺います。(1)本市で発生した場合の対応についてでありますが、まず、相談から受診について、小田原保健福祉事務所管内ではどのように行われているのか伺います。
次に、市役所並びに支所等窓口業務での対応について、現在想定している対応並びに今後数ヵ月以内に行う対応について伺います。
次に、市が担う上下水道及びごみ収集業務機能の維持について、現在想定している対応並びに今後数ヵ月以内に行う対応について伺います。
次に、(2)小・中学校における対応について何点か伺います。
まず、現在の、家庭を含む児童・生徒及び教職員の対応状況について伺います。
次に、学校施設、設備面の対応状況についてでありますが、実際に患者が発生した場合は休校措置がとられるので心配はしておりません。しかし、潜伏期間中や発熱前の段階で感染を防ぐことが、感染者数を拡大させないために重要なことだと考えております。例えば保健室内に隔離できるような設備などの設置は、季節性インフルエンザ等にも有用であり、検討すべきと考えますが、市長の御所見を伺います。
次に、万一市内で発生し、休校措置等がとられた後、再開の際の対応について伺います。
次に、発熱した児童・生徒の対応について伺います。これは小田原市の例ではありませんが、現在の経済状況のため、保健室で薬をもらうようにと、発熱した児童・生徒を登校させてしまう保護者もいるという報道がございました。また、今回の新型インフルエンザ患者の多くは、突然の高熱で発症していることから、患者が登校してしまう危険性が高いと考えております。そこで、発熱していても家庭の事情で登校してしまう児童・生徒並びに授業中に発熱した場合の対応について伺います。
以上をもちまして、登壇しての質問を終わります。(拍手)
○議長(志澤清君)
市長、登壇願います。
〔市長(加藤憲一君)登壇〕
◎市長(加藤憲一君)
3番武松議員の御質問に順次お答えを申し上げます。
はじめに、自治基本条例に関する現状の問題点等についてお尋ねをいただきました。地方分権改革によりまして、制度上、国と自治体は対等・協力の関係となり、それに伴いまして自治体の権限も拡大したことなどによりまして、地方自治体の行政運営並びに地域内課題の解決に当たりましては、市民参画や市民意見の反映などがより一層求められてきている状況であり、市民の力は自治体運営に不可欠なものとなってきているところであります。これは本市においてもまさにそのような状況であるわけでございます。その一方で、地方自治の基本法であります地方自治法におきましては、行政運営に係る住民の役割や参画などの規定は限定的であり、自治基本条例は地方自治法を補完する役割を担っていくものと考えております。また、すべての市民がそれぞれに役割を持ち、意見を述べ、市政運営に参加し得るということを明確に意識していただく、そしてまた、実際にそのように制度的に確保していくことが大切であり必要である、そのような状況であると考えております。3番武松議員御指摘のとおり、市政運営において一部の市民の意見だけが反映されるようなことがあってはならないのでありまして、その意味でも、市民と行政とのかかわりなどをルール化することが必要ではないかと考えております。
次に、地域運営協議会等に関する現状での問題点等についての御質問でございました。高度経済成長期以降、それまで地域で担われてきました役割までも行政が引き受けることが多くなる一方で、地域で助け合うことの大切さが見えにくくなってきたこと、また、厳しい財政状況が継続し、これまでのような行政サービスの拡大にはおのずから困難が見込まれること、さらに、少子高齢化の進展によりまして地域における担い手の不足等々、地域にかかわる問題が生まれてきていると認識をしております。そこで、改めて行政の果たすべき役割を明確にするとともに、今後の地域運営を行政とともに担っていただくために重要な枠組みとなる地域運営協議会と、地域の現場で地域住民の皆さんを支えながら、ともに問題解決への取り組みを行う職員の地域担当制が必要と考えたものでございます。
次に、自治基本条例について方針決定した経緯についてのお尋ねでございました。自治基本条例につきましては、御承知のとおり、市長選における私のマニフェストにおきまして、「市民が主役」の市政原則を明確にするものとして提唱をさせていただいたものでございます。市長就任後、職員や市民の皆さんと話し合って検討の枠組みやスケジュールを固めさせていただいた後、本年度の施政方針の中に位置づけるとともに、所要の予算を計上させていただいているところでございます。
次に、自治基本条例による最終目標と将来見通しについてのお尋ねにお答えしたいと思います。これからの少子高齢化、人口減少、そして財政難、これらが同時に訪れている地域社会の運営におきまして、新たな公共の担い手としての市民参画は欠くべからざる要素であるということはたびたびお話をさせていただいております。自治基本条例は、市民や行政の責務や役割を明確にすることによりまして、主体的な市民参画を推進する、その大きなよりどころとなるものであります。まず、多くの市民が、市民自治の理念や、それを達成するためのみずからの役割やルールを十分に話し合う、そして、それをまとめ上げる過程におきまして市政への参画意欲を高め、今後の持続可能な市民自治のまちづくりに必要となる市民の力を最大限発揮していただけるようになること、そこに自治基本条例をつくる大きな意義があると考えております。そして、自治基本条例の枠組みにのっとった形の中で、さまざまな分野における市民参画が進み、市民の意識と問題解決力が高まっていく。そして、市民との本格的な協働による市政運営が確立をされていく。これが土台となって、本市の安定した地域運営が今後持続可能になるものと確信をしているものでございます。
次に、地域運営協議会等の方針決定について御質問をいただきました。地域運営協議会は、市長選における私のマニフェストにおいて、市民の力を活かす市政の実現に向け、地域の中で活動されておられる組織や団体が連携をし、地域課題の解決に向けた共同作業を行うものとして提唱させていただきました。本市には、御承知のとおり、自治会をはじめ、地区民生委員児童委員協議会や地区社会福祉協議会などの団体が、これまで各地域にしっかりと根をおろしており、他市の取り組みの成功例に照らしてみましても、地域運営協議会の仕組みは、本市の地域コミュニティにおいて有効であると考えたものでございます。そこで、市長就任後、まずは、職員による庁内プロジェクトによりましてこれらの課題の検討の枠組みやスケジュールを固めた後、昨年11月、地域コミュニティ検討委員会を設置させていただいたものであり、去る4月上旬に中間報告書の提出を受けたところでございます。
次に、地域運営協議会の政策による目標と将来見通しについて御質問がございました。3番武松議員御指摘のように、地域内には既にさまざまな分野で大変熱心に活動されておられる組織や団体が多数いらっしゃいます。しかし、それらの方々が地域の中で十分につながりあって活動されているかといえば、その余地は相当に大きいのではないかと考えております。その潜在的な力、すなわち地域としての総合力が発揮されるようにしていく、それが地域運営協議会と職員の地域担当制であると考えております。まずは、目標でございますが、地域運営協議会等が制度化をされ、また、地域に精通した地域の人材や市の職員が団体間の連携や情報提供等の支援を行うことによりまして、さまざまな組織、団体の関係者が連携をし、地域の住民に身近な課題の解決に向けて取り組んでいける状態が生まれてくるものと考えております。あわせて、その将来見通しとのことでございますが、順次発足をする地域運営協議会が、最終的にはすべての市内の地域に存在をし、地域の方々にも汗を流していただき、「新しい公共」として行政とともにサービスの供給を担う「協働」の仕組みが確立をされ、福祉、防災・防犯、環境、教育などにかかわるさまざまな地域の課題を解決することが可能になるものと考えております。
次に、お城通り地区再開発事業に関しまして何点か御質問をいただきました。再開発事業を市が中心となって行う方針に至った経緯でございますが、私はかねてより、このお城通り地区には、市民による交流と創造の拠点を配置するということが最も望ましいというまちづくりの理念を掲げさせていただいているところでございます。また、昨年11月に設置をいたしました小田原駅・小田原城周辺まちづくり検討委員会から、本年3月30日に提出をされた報告書によりますと、市が80%の土地を所有していることから、市が主導的な立場で開発をすることが望ましいとの提言を受けております。この検討委員会からの提言を重く受けとめさせていただき、市内部で鋭意検討をいたしました結果、現在の経済情勢など、事業を取り巻く厳しい環境を踏まえれば、ここは市が中心となって民間地権者と協力しながら再開発事業を推し進めていくことが現実的に有効であると判断をいたしまして、去る4月30日に小田原駅・小田原城周辺の懸案事業に対する方針の一つとして発表させていただいたものでございます。
次に、事業収益性による地権者から理解が得られる条件についての御質問をいただきました。去る4月28日に地権者の皆さんとの意見交換会を開催いたしました。その際、再開発事業を、公共機能を中心とした施設構成にして進めることの市の方針を説明させていただきました。追って5月25日には、準備組合定例総会が開催をされまして、市の方針に沿って再開発の事業化を推進していくということが承認をされております。今後は、公共施設の規模の拡大による総事業費や市の財政負担、さらには再開発事業全体の採算性の問題など、事業化に向けた検討をしっかりと行わせていただき、地権者の御理解を得られるよう努力してまいりたいと考えております。
次に、図書館についてのお尋ねでございました。平成2年8月に提言されましたツインライブラリー構想におきましては、西館は資料保存・文化継承を、東館は貸し出しを主とするほか、市内全域の図書サービスの拠点として整備するとされております。これを受けまして、平成6年8月には川東地域にかもめ図書館を開館し、平成16年6月には市立図書館に地域資料室を開設して調査研究の充実を図ってきているところでございます。さらに、地域センターの図書室等をネットワーク化し、蔵書の一元化と利便性の向上を図ってきているところでございます。こうした中、市民ニーズの多様化、また情報技術の進展など、図書館を取り巻く社会環境が大きく変化をしておりますことから、公立図書館の果たすべき役割を再認識いたしまして、時代に即した、また市民の皆さんのニーズに即した本市図書館のあり方を考えていく必要があるものと受けとめております。
次に、小田原地下街の再生について何点かお尋ねをいただきました。はじめに、地下街施設に情報発信機能を付加することとした経緯についてでございますが、3番武松議員も御承知のとおり、小田原駅・小田原城周辺まちづくり検討委員会の報告の中では、地下街施設の商業やサービス機能のあり方といたしまして、周辺商業や川東地区との差別化や小田原らしさにこだわった商業、なりわい文化等の情報発信などが挙げられたところでございます。この報告内容は、私がかねてから申し上げております、地域資源の活用による交流人口の拡大という考え方にもかなったものでございまして、この報告内容を最大限に尊重し、小田原地下街の再生の方針を決定させていただいたところでございます。この情報発信機能を付加したねらいでありますが、小田原が豊富に持っておりますさまざまな地域資源、これを中心としたさまざま商業に連動・融合した形で、市内各地域の情報や小田原が誇るなりわい文化等を発信する機能を持つことによりまして、地下街の中で、商品、サービス、情報など、施設全体として小田原の魅力を発信し、そこから市内各地への回遊を促進しようというねらいを持つものでありますので、御理解をいただきたいと思います。
次に、小田原地下街の運営主体についての御質問でございました。運営主体の進出に当たりましては、土地所有者との協議や中心市街地関連の統計調査の分析結果などを今後踏まえながら、市民や観光客などにも受け入れられ、また、周辺の商業者の方々が御理解、御協力していただけるような施設を実現するための方策について検討を進めていきたいと考えているところでございます。御指摘のように、経済情勢はいまだ大変厳しい状況であると認識をしてございますが、駅前の一等地としての利点もあり、私としてはこの小田原地下街における運営主体があらわれるものと考えておりますし、そのための努力を最大限行ってまいりたいと考えております。
次に、地下街施設の維持管理と改修についての御質問をいただきました。平成19年6月末の営業終了後は、公共地下通路として市が管理しておるわけでございますが、電気や空調設備等の運転は必要最小限にとどめており、効率的な維持管理に努めているところでございます。地下街の設備につきましては、これまで一部老朽化した設備の更新などを行っておりますが、今後も計画的な整備が必要と考えております。また、日常の管理では臨時職員による点検を随時行っておりまして、消防設備や冷暖房設備などの主要な設備につきましては、定期的に専門業者による保守点検を実施するなど、再開に向け支障のないよう維持管理に努めているところでございます。なお、地下街再開に向けての施設改修の考え方でございますが、現時点では運営主体が決定をしておりませんことから、一概にはまだお答えできない状況でございます。いずれにいたしましても、施設改修の規模や内容は、営業再開時の施設レイアウト等に密接に関連をすることにもなりますので、運営主体が決定した際には、施設改修も含め具体的な協議をしていきたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
次に、馬屋曲輪の整備に関して、二重櫓の整備を行わないのかとの御質問でございました。「史跡小田原城跡本丸・二の丸整備基本構想」では、曲輪の配置を明確にするための石垣、堀及び土塁の復元的整備を図ることを第1目標として整備を進めることとしております。したがいまして、馬屋曲輪につきましても、まずは櫓台や土塁、馬屋・大腰掛などの保存に支障のある樹木の伐採、また櫓台の石垣や石段の復元、土塁の修復、馬屋・大腰掛跡の表示などを中心とした整備を行う予定であります。御質問の二重櫓につきましては、建物を復元するために必要な古写真等の資料が不足をしておりますことなどから、現段階では櫓台石垣の整備にとどめることにいたしております。
次に、城址公園内の樹木の整理についてでございます。史跡小田原城跡調査・整備委員会から平成20年5月に提言されました「史跡小田原城跡本丸・二の丸植栽管理指針」の内容についてお尋ねをいただきました。この提言は、要約いたしますと、城址公園周辺から天守閣や常盤木門などが展望できるように植栽を整えること、歴史的事実や歴史的景観にそぐわない樹木等については、順次、伐採・枝打ち等により整備を進めること、さらには、城址公園のそれぞれのエリアにふさわしい樹木に入れかえを図ることという内容でございます。私といたしましては、この提言に基づきまして、史跡らしい植栽管理を進めてまいりたいと考えております。現在、この提言の具体化に向けまして、庁内関係課による庁内組織を立ち上げたところでございまして、現状の課題整理を行い、さらに専門家の検討を経て、本年度中に市としての管理方針を策定し、速やかに運用してまいる予定でございます。
次に、小田原保健福祉事務所管内における新型インフルエンザの相談体制等についての御質問でございました。新型インフルエンザのような症状のある方につきましては、まず、県の小田原保健福祉事務所に設置をされております発熱相談センター、または県の保健福祉総務課に電話で御相談をいただくことになっています。発熱相談センターでは症状や渡航歴等を伺い、新型インフルエンザと疑われる場合には発熱外来を、そうでない場合は一般診療所を受診するよう案内をいたしております。発熱外来での受診結果は、小田原保健福祉事務所にすべて報告をされ、受診者の状況が把握されるようになってございます。
次に、新型インフルエンザが本市で発生した場合の上下水道やごみ収集業務の機能維持等についての御質問でございました。ライフラインであります水道事業や下水道の処理業務及びごみの収集業務は、日々の市民生活に欠かすことのできない重要な業務でありますので、これらの業務が停滞することは、市民生活に重大な影響を及ぼすと認識をしております。そこで、現状の対応につきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、業務に従事した後のうがいや手洗い等をしっかり励行すること、また、業務内容によりゴム手袋を着用するなど、指導を徹底し感染予防に努めているところでございます。新型インフルエンザが発生した場合、各所管の「新型インフルエンザ発生時の業務対応」に基づきまして、所管職員や委託業者による協力体制を構築するとともに、各業務の機能維持ができるよう人員体制を整えていくものでございます。
3番武松議員御質問の新型インフルエンザ対策のうち、小・中学校における対応については、教育長からの答弁とさせていただきます。
失礼しました。市役所の窓口業務において想定される全庁的な対応のところが丸ごと抜けてしまいましたので、補足をさせていただきます。
市役所の窓口業務において想定される全庁的な対応並びに今後数ヵ月以内の対応について御質問をいただきました。窓口業務において想定をされます全庁的な対応といたしましては、職員が手洗い、うがい、せきエチケットを励行して予防に努めますとともに、万が一職員に症状が出た場合には出勤をしないなど、職員が感染拡大の原因とならないようにすることであると考えております。また、来所されます市民の皆さんの感染防止のために、各施設に手と指の消毒薬を配置するなど、準備をさらに進めていく必要があると考えてございます。今回の新型インフルエンザでありますが、弱毒性であるため、当面は引き続きこのような対応で行ってまいりたいと考えております。大変失礼いたしました。
以上をもちまして、3番武松議員からの御質問に対する私からの答弁とさせていただきます。
◎教育長(青木秀夫君)
3番武松議員の御質問の新型インフルエンザ対策のうち、小・中学校における対応につきましては、私からお答えをいたします。
はじめに、児童・生徒及び教職員の予防対策について質問がありました。国では、新型インフルエンザに対する基本的対処方針や具体的な対応に当たっての運用指針を定めております。教育委員会では、この基本的対処方針と運用指針に基づく、国・県からの通知をもとにして、教育長名で、健康観察の徹底及びうがい、手洗い、せきエチケットの徹底について、各小・中学校長及び幼稚園長あてに繰り返し通知をし、学校はもとより家庭での予防の徹底に努めておるところでございます。また、全児童・生徒に対しましては、登校する前に必ず体温測定を実施し、発熱のある場合は登校を控えるよう指導をしているところでございます。
次に、学校での感染拡大を防止するため、保健室に隔離室を設けるべきではないかとの質問がありました。通常、学校において、授業中に発熱等により体調を壊した児童・生徒につきましては、速やかに保健室へ移動させ、養護教諭が対応しながら早急に保護者に連絡して帰宅させ、医療機関の受診を促すなどの指導に当たっております。新型インフルエンザの対応に当たっても同様の対応を基本とし、保健室ではマスクの着用や部屋の換気に十分留意するとともに、保健室を他の児童・生徒が利用している場合は、他の会議室等を使用するなど臨機応変に対応して、感染の拡大防止に努めていくこととしております。
次に、休校等の措置をとった後、どのような判断で休校を解除するのかについての質問がありました。国では、新型インフルエンザに対する具体的方針を定めた運用指針を去る6月19日に改定しております。この改定では、これまでの「患者の発生の少ない地域」と「急速な患者の増加が見られる地域」の二つのグループ分けが廃止されました。臨時休校等の措置やその解除につきましては、従前は「患者の発生の少ない地域」においては、市町村の一部または全部、場合によっては都道府県全部での臨時休校等を県から学校等の設置者に要請し、その解除に当たっては、県とその自治体が1週間ごとに継続の可否を検討し判断することになっておりました。また、「急速な患者の増加が見られる地域」では、季節性インフルエンザと同様の対応とし、学校等の設置者が判断するとされておりましたが、改定後では、県は、広域での対応を含めまして、必要に応じて臨時休校等を要請するとされております。改定後の運用指針では、臨時休校等の解除に当たっての具体的な方針は示されておりませんが、学校や地域での感染の状況を見ながら、県と協議して適切に判断していきたいと考えております。
次に、発熱しても登校してしまう児童・生徒や授業中に発熱した児童・生徒の対応について質問がありました。先ほど御答弁したとおり、学校では、学校に登校する前に必ず体温を測り、発熱があった場合は登校を控えるよう保護者に対しまして指導しており、現在この指導は徹底されていると考えております。また、授業中に発熱した場合には、教室から保健室に速やかに移動させて、養護教諭が体温を測り、その状況に応じて保護者に連絡をし、早急に帰宅させた後、発熱相談センターでの相談や医療機関の受診を促すなど指導に努めているところでございます。
以上をもちまして、3番武松議員の御質問に対しての答弁とさせていただきます。
◆3番(武松忠君)
それでは、大項目ごとに質問してまいります。順番は逆になりますが、まず、3の新型インフルエンザ対策の(1)本市で発生した場合の対応について伺います。
相談から受診につきましては、発熱相談センターにて電話で相談し、症状や渡航履歴、移動経路等によって疑わしい場合は発熱外来を受診するということでございました。新型インフルエンザ対策は日々情報が変わってきておりますが、教育長御説明のとおり、6月19日に厚生労働省より、「医療の確保、検疫、学校・保育施設等の臨時休業の要請等に関する運用指針」(改定版)が示されました。23日の読売新聞では、県や横浜市などの自治体では、新運用方針が出された19日以降に感染が確認された軽症患者は自宅療養にするよう改めた。ただし、診療については、すべての自治体が当面は発熱外来に限る方針とのことでありました。また、発熱相談センターに連絡するというこの最大の目的というのは、症状のある方が直接、発熱外来等を受診しないようにすること、すなわち院内感染を防ぐことが最大の目的でなければなりません。また、同じ23日の新聞各紙でありましたように、さいたま市立病院では臨床研修医が新型インフルエンザに感染したとの報告がございました。海外渡航歴はなく、診察時に感染した可能性があるとの報道もございました。このように、既に院内感染の可能性も出てきており、市立病院並びに各病院での水際対策も非常に重要な課題となっております。まだ国・県の詳細な対応が決まっていないということでありますけれども、市立病院には産婦人科があり、がん患者も多数入院していることから、ぜひ適切な対応をお願いしたいと思います。市立病院の対応につきましては、何かコメントがありましたらお願いいたします。
次に、市役所及び支所等の窓口業務で飛沫感染が起こらないようにということで、現状では、うがい、手洗い、せきエチケット等の対応ということでございました。実際にいろいろな新型インフルエンザが各地で発生した場合には、急速に物資が不足するという状況がございます。ですから今のうち考えられ得る対策をすべて考えて、その中で該当の期間に入手困難になるようなものについては、あらかじめ用意しておくことが重要だと思います。例えば窓口業務であれば、飛沫感染が起こらないように、アクリル製の透明のついたてで職員と市民とを遮へいすると言ったらおかしいですけれども、飛沫感染が起こらないような物理的な対策をするというようなことも重要だと思いますので、ぜひ検討していただきたいと思います。
それから上下水道及びごみ収集業務の機能の維持につきましては、ただいまの説明である程度安心はしておりますけれども、やはり市の職員だけでなくて、既に民間の委託の職員も入っております。市の職員が欠けたら民間を頼ればいいと言いますけれども、市の職員が欠けるときは民間の職員も欠けるということでございますから、これについても、こういうことがあるということを肝に銘じて万全な対策をお願いします。
次に、小・中学校における対応については、おおむね確認ができました。保健室内に隔離できる設備はなくとも、空き教室等を使って随時隔離したような対策を行っているということでございました。保健室とまた違う場所ということになりますと、結局、養護教諭さんは1人しかいないですから、複数のほかの先生が例えば張りつかなくてはいけないということもありますので、保健室内にこういった隔離の施設ができるのであれば、ぜひ検討していただきたいと思います。
それで再質問ですけれども、休校措置のことにつきましては、6月19日の方針で一斉に休校というようなことはなくなったというふうに聞いておりますけれども、兵庫県の感染の際には、突然の休校措置で連絡が行き届かず、多くの生徒が登校してしまったといったことがございました。本市の場合、電話連絡網によって徹底されると思いますけれども、この連絡網は、各学校または学年によって個人情報の保護の過剰反応であるかわかりませんけれども、連絡網であるのに一列のみしかわからない、それから前後の方の電話番号しかわからないといったようことが現実にあるようであります。
ちなみに、2005年にコロナワールドでけん銃強盗事件が発生しました。そのときに近隣の小学校が急な引き取りとなりました。たまたま私そのときにPTA会長だったもので、情報を詳しく把握しているんですけれども、全家庭に連絡がつくまでに5時間近くかかりました。その際も学校の電話は常に話し中で、保護者が連絡をとろうと思っても連絡がとれないような状況が続いておりました。そして、このときは放課後児童クラブも閉鎖となり、長時間にわたり混乱した経験がございます。
そこで、突然の休校の連絡方法並びに休校の際の放課後児童クラブの運営や連絡方法はどのようになるのか伺います。
◎教育長(青木秀夫君)
3番武松議員の再質問には私からお答えをいたします。
突然の休校措置に対する児童・生徒や保護者に対する連絡方法と休校の際の放課後児童クラブの運営、連絡方法についての御質問がありました。これまで県下の休校措置の対応につきましては、感染が拡大する前の段階においては、休校措置を早朝に決定したことから登校する児童・生徒が出るなどの混乱を生じた学校がありました。しかし、その後は、感染が確認された翌日から休校措置がとられたことから、前日に児童・生徒に対する説明や保護者への通知等により周知し、混乱はなかったと聞いております。いずれにいたしましても、休校措置の対応に当たりましては、混乱が生ずることのないよう、平日や休日での対応をはじめとして、緊急を要する場合の連絡方法などについて、各学校で再確認するよう指示をしたところでございます。また、放課後児童クラブの対応につきましては、学校の対応に準ずることとしておりまして、保護者への連絡は、青少年課あるいは各クラブの指導員が電話等により、直接、保護者に行うこととしております。
以上をもちまして、3番武松議員の再質問に対しましての答弁とさせていただきます。
◎市立病院経営管理局長(柴田正光君)
新型インフルエンザの対応に関しまして御要望いただきましたけれども、そのうちの市立病院の対応につきましてコメントをということでございますので、私からお答えさせていただきます。
新型インフルエンザに対する厚生労働省の運用指針の改定内容につきましては、3番武松議員御指摘のとおり、今月19日に示されておりますけれども、発熱患者の診療を原則行わない医療機関を定めることなど、いまだ詳細な対応につきましては県から示されておりません。市立病院では、これまで、感染症の疾病に対しましては、院内の感染対策委員会を中心といたしまして作成しました感染対策マニュアルに基づきまして、疾病ごとの対応や消毒・洗浄など院内感染の防止策を行ってきております。いずれにいたしましても、新型インフルエンザへの対応につきましては、神奈川県をはじめといたしまして、関係機関と連絡調整を密にいたしまして、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
◆3番(武松忠君)
それでは、大きい2番目の小田原駅及び小田原城周辺整備について、まずはじめのお城通り地区再開発事業についてでありますが、市が中心となって再開発事業を行うということは、これまでの経緯や経済状況を踏まえ、当然市が中心とならなければ推進ができないということでございましたけれども、民間地権者に対して、市の責任というのは何があるのか、そしてその責任を果たすということはどういうことなのか、まず伺います。
次に、再開発事業の成立性並びに地権者の理解が得られる条件を提示することができるのかでありますが、今回、補正予算に上程された再開発事業の基本構想委託料が減額修正されました。市長は当選後、早期に駅前ホールの成立性について委託をし、再開発用地にホールをという案が見直されました。その後、検討委員会に諮り、また、今回、基本構想を委託に出すということでした。最初の委託の案、このD案に基づいて公共施設の検討をするならともかく、また振り出しに戻ったようなことになって委託に出すと。しかも、年度末まで結論が持ち越しということであります。どの公共施設だったら採算性がとれるかではなく、どの施設が必要であるからどこに設置するというのは必然的に決まってくるはずでありますから、ぜひ市役所内部でのさらなる検討を望みます。
これまで議会は、再開発事業の中に市民会館本館機能のコンベンションとして年間約9200万円の運営委託料を債務負担行為で認めてまいりました。今回の提案は、再開発事業というよりも、新たな公共施設をつくるものになってしまったのではありませんか。
そもそもここは、広域交流拠点整備事業として、鉄道5路線が乗り入れるターミナル駅であり、富士箱根伊豆の東の玄関口として、市民はもとよりビジネスや旅行に非常に便利なところであると認識しております。しかし、新幹線停車駅にもかかわらずシティホテルがございません。市長は、姉妹都市である日光市の正・副議長が、この前の北條五代祭りの際、どこに宿泊されたか御存じでしょうか。小田原駅周辺のビジネスホテルではなく、新しくできた川東地域の順礼街道沿いの朝食の出るビジネスホテルであります。また、少し変わりますけれども、宿泊研修施設としてアジアセンターを利用していた方々と会うことができましたが、閉鎖となった後、非常に不便になったと聞いております。これは、この小田原の位置が研修後に伊豆や箱根に繰り出すには非常に都合がよかったということであるとのことです。また、市内の大手企業では、これまでアジアセンターで宿泊研修を行っていた会社は、大磯のリゾートホテルで研修を行っているとのことであります。もともと小田原市内に投下された億単位の研修費が市外で投下されてしまっているわけです。
そこで質問でありますけれども、今回の提案は、再開発事業ではなく、新たな公共施設をつくるように目的が変わってしまったと受けとめております。まず、この点について御所見と、それからこの小田原駅周辺の必要な都市機能についてどのように考えられているか伺います。
次に、図書館の配置や蔵書も含め根本的に構想を見直す必要性ということを市長は感じられているということでございました。時代に即したあり方について検討を進めていくとのことでありましたけれども、ここで杉並区の図書館の配置についてちょっと例示したいと思います。
杉並区のスローガンは、「歩きながら、元気と文化が生まれる街。すぎなみ」です。杉並区では、区全域を七つに分け、公共施設の整備に取り組んでおります。図書館については、7地域にそれぞれ2ヵ所の図書館を建設する14館構想に基づき図書館の整備計画を進め、これまで既に13の区立図書館を開館してきました。現在、14番目の図書館建設に向け取り組みを進めるということでございます。その14番目の図書館がないということで、その補完機能として、蔵書がないが端末で予約や返却ができる図書サービスコーナー3ヵ所、規模の小さいふれあい図書室1ヵ所を運営し、利便性の向上を図っていると。また、図書館の運営は、2005年度から業務の委託を開始し、2007年度からは指定管理者制度を導入、2008年度からは非常勤職員を活用した図書館運営を開始しております。杉並区は人口が54万2000人、小田原市の2.7倍、面積は34.2平方キロメートルで小田原の3分の1のため、規模も異なり、一概に比較はできませんけれども、図書館等の配置が非常にしっかりとなされております。図書館、図書サービスコーナーの配置や運営の委託など、検討の際はぜひ杉並区の例も参考にしていただければと思います。
次に、(2)の小田原地下街の再生についてですけれども、情報発信機能を付加した経緯は、検討委員会の報告書によるもの、また市長のマニフェストとのことでございました。これまで市は、小田原地下街株式会社と株式会社アミーおだちかに出資をしてきましたが、その根本には、市は直接運営に参加しないという暗黙の了解があったものと認識しております。確かに小田原地下街株式会社の破綻により地下街施設が小田原市に無償譲渡されました。当時、市が譲渡を受け入れた背景には、中央通路が都市計画決定された地下歩道であるという側面もあったと認識しております。しかしながら、市有財産だからといって、公共施設を入れ込むことに、すなわち運営経費の一部を市が負担することについて、何の議論もしておりません。これまでの商業施設主体であれば、既にこの地下街は開店していたのではないかと考えております。これからまだ2年もの時間をかけて、閉鎖状態が継続される計画を私は認めるわけにはいきません。示されたスケジュールについて、1年いや半年でも早く開店できるようにすべきと考えますが、御所見を伺います。
◎市長(加藤憲一君)
3番武松議員の再々質問に私の方から順次お答えを申し上げます。
まず、お城通り地区の再開発事業につきまして、民間地権者に対する本市の責任とは何であるか、また、それを踏まえてどういうふうにしていくべきかというお尋ねでございました。これにつきましては、申し上げるまでもなく、この再開発事業につきましては、市と民間地権者の皆さんが長年にわたり手を携えて一緒に取り組んできた事業でありますが、実際には用地の大半を本市が所有している。この小田原市の意向というものは、この事業の行方に大きな影響を及ぼすことは言うまでもございません。事業の今後の一日も早い具現に向けまして、これまで以上に強く確かなコミットが求められているわけであります。そのように私も重く受けとめたいと考えております。そういった状況を踏まえまして、これからますます地権者の方たちと手を携えてこの実現を目指していくことになりますので、まずこの点は御理解をいただきたいと思います。また、そういった状況を踏まえまして、さらに踏み込んで申し上げれば、地権者の方の中には、さまざまな状況を抱え、またさまざまなお考えを持っていらっしゃる方もいらっしゃいます。これから本市が中心になって公共機能中心でこのエリアの再開発を進めていくという方針の中におきましては、これら一件一件の地権者の皆さんと十分に話し合い、皆さんの事情も十分に把握をした上で、必要に応じて用地の取り扱い等、市として柔軟に対応しなければいけないということで考えているところでございます。
次に、再開発の事業目的と駅周辺の都市機能の整備に関して御質問がございました。従来の目的と違って、公共施設をつくるということに目的が変わってしまったのではないかということでございます。これにつきまして改めてお話をさせていただきたいと思いますが、駅周辺の必要な施設としては、従来の広域交流拠点整備構想の中におきまして、当地区の計画コンセプトに民間の活力を導入して施設構成をするという方針が示されてきたところでございます。これに基づきまして、従来、ここまでは民間主導で民の力を全面的に導入するということにおいて進めてきたわけでございますが、今般の経済情勢の変動、経済情勢の急激な悪化等を踏まえますと、この民間の存在、民間の事業というものを中核に据えていくがために、絶えず景気の動静の影響を受けてしまうということにおいて、この間、この事業が変転を繰り返してきたという経過があるわけでございます。今後、先ほども1番鈴木議員の中で御答弁申し上げたように、今後の経済情勢の動向は何とも予測しがたいものでありますので、ここは、この局面においては、やはり市が中心となって公共機能を核に据えて必要な空間整備を進めていくということが、この事業をとめずにいくベストの選択ではないかということで、今回このような方針を出させていただきました。また、一方で、この最大の土地、8割を有する市の土地、これは、つまり市民の皆さんの土地であるということでございますので、そういった点におきましても、市民による創造、交流の拠点として最適な利用を図る、駅前というすばらしい立地を生かした公的機能の整備を図る、集積を図る、そういったアプローチがまず考えられてしかるべきであるという考えももちろんございます。そういったもろもろの情勢を勘案いたしまして、現下の社会経済情勢を勘案した中では、段階的整備というものを視野に入れながら、まずは最も基礎的な緑道等の整備、また公共公益機能等を核にした空間の整備、これを粛々と進めていく、これを優先させて手がけさせていただきたいということで方針を出させていただいたところでございます。
その後の整備でございますが、4月30日に御提示をいたしました用地利活用案のイメージの中でも、お城寄りの場所と駅寄りの場所と大きく二つの空間をつくってあったと思います。特に駅に近い方の空間につきましては、今後の経済情勢の好転等も視野に入れて、可能な段階であれば民間活力の導入、これももちろん視野に入れて、それに対して備えをしていきたいというふうに考えているところでございます。
また、3番武松議員具体的に例を引かれましたけれども、アジアセンターの閉館等によって、本当に困っていらっしゃる方がたくさんいるというのは私もよく存じております。駅周辺にしかるべき宿泊機能等が十分にないということは、小田原の偽らざる現実であると思いますので、これについては、今後の中心市街地周辺のまちづくりの中で民間の皆さんとも十分に議論しながら、その配置等を考えていくべきテーマではないかと考えております。
3点目です。地下街の再生は向こう2年間待っていられる状況ではないという御指摘がございました。これは私たちも全く同じ考えでございますが、ここはひとつ今後の小田原の地域の振興に向けて、この地下街の役割が本当に発揮されるような仕組みをつくるためにがっちりと仕組みづくりをする、そして、コンセプトメーキングをし、ある程度の長い期間事業に耐え得る事業主体をやはりお願いする、見つけてくる、この作業をしっかりしなくてはいけないというふうに考えております。今後、先ほども答弁申し上げましたが、土地所有者との協議、また中心市街地のマーケティング調査の分析、またどういった小田原らしさの部分をどういう形で商業空間としての地下街に置いていけるのか、そういったいろんな仕組みづくりも考えなければいけません。ソフトの検討もしなければいけません。また、当然再開に向けた施設改修の検討もございます。いろいろ課題は山積でありますが、これらをとにかく最短の時間でやっていきたいということでこの作業を精力的に進め、一日も早く再開ができるように努力してまいりたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
以上です。
◆3番(武松忠君)
答弁ありがとうございました。
史跡指定区域内の整備について、私、急遽、馬屋曲輪の二重隅櫓の話を出しましたけれども、ぜひ、私の希望ですけれども、市制80周年に向けてこういったことも考慮していただければなというふうに思います。
次に、自治基本条例、地域運営協議会と職員の地域担当制についてでありますけれども、まず、この自治基本条例、地域運営協議会や職員の地域担当制を制定または導入したことによって、その掲げられた問題点が、市長は最終目標を言われましたけれども、つながるものとなるのか、その整合性を伺います。
それから自治基本条例の制定時期については、新総合計画の制定の前に行いたいといったような説明を受けましたけれども、この新総合計画と自治基本条例の関係性について御所見を伺います。
◎市長(加藤憲一君)
3番武松議員の再度のお尋ねにお答えします。
多少先ほどと重複するところはあるかもしれませんが、まず、自治基本条例、地域運営協議会や職員の地域担当制、これらの制定によって現在の問題点が最終目標につながっていくのかということでございました。これにつきまして、まず、自治基本条例でありますけれども、これは市民との本格的な協働による市政運営が確立をされる、そのような状況が常態化するということが私の描く最終目標でございます。先ほど御答弁申し上げましたとおり、市政運営に係る市民の役割、また参画の仕組みやそのルール、手続等がきちんと整備されていない、位置づけられていないというのが現状でありまして、以前もお話を申し上げたかと思いますが、その都度、テーマごとに、これについては市民参画をどうしようかといったことが議論されている状況でございますので、これについては一定のルールを備えて、これは議員の皆さん、職員、また市民の皆さん、全員がそれを見て、またそれを十分に行動の中で意識化して取り組んでいただくことによって、当初の目標である市民の皆さんのお力が常にいろんなところで発揮される状況をつくっていけるものと考えているわけでございます。
また、大きな二つ目の地域運営協議会等との目標の整合性の点でございます。これも先ほどお答えしたことと若干かぶりますけれども、先ほどお答えした、問題の解決に向けまして、既に地域の中に存在し、さまざまに活動を行っていらっしゃる団体が多数いらっしゃるわけですが、こういった皆さんがより一層連携をすることにより、地域内の課題についての情報がしっかりと地域の中に共有される。そして、そのことによって助け合いや補い合いといった活動が育っていく。さらには、そのことを踏まえて、課題の解決に向けた共同作業がさまざまな団体の間で手を携えて行われる。そういった状況を通じて、地域の中で地域の住民の皆さんが必要とする公共サービスが住民の皆さん自身によって供給をされていく。そういうような状況がつくられていくことが望まれていると私は考えております。さらに、こうした地域の活動を地域の住民の皆さんだけでやっていくということは、いろいろお忙しい中、現実問題なかなか厳しいものがあるわけでありまして、これを支え、サポートし、またコーディネートしていくという意味合いにおいての行政のサポートが何としても必要であると考えているわけでございます。そこで、こうした取り組みに重要な役割を果たす仕組みとして、今後の地域運営の主体的な枠組みとして想定をしております地域運営協議会、また職員の地域担当制というあり方を、現在、地域コミュニティ検討委員会で御検討いただいているところでございますので、ぜひ御理解を賜りたいと思います。
また、三つ目、新総合計画と自治基本条例との関係に関してということでございます。これもいろんな言い方ができると思いますが、基本的には、新総合計画は、本市が目指すべき将来都市像とそれを実現する政策を体系化したものでございます。また、自治基本条例とは、そうした政策を推進していく過程全体にわたって貫かれる、いわば市政運営の原則、地域づくりの進め方と言ってもいいかもしれませんが、それを定めるものであると考えております。平たい例で申し上げますと、このまちづくりを車の運転に例えるとすれば、新総合計画は目的地までの道順を示す地図、この自治基本条例はそこに至るまでの交通ルールということでありまして、この両者がそろってこそ、「持続可能な市民自治のまち」への歩みが確かなものになると考えているわけでございまして、そういった点からもこの時期あわせて策定をしてまいりたいと考えているところでございます。
以上です。
◆3番(武松忠君)
市長からなかなかいい例がありました。総合計画が地図であるならば、自治基本条例は交通ルールみたいな。なかなか逆にわかりやすくて、なるほどと思いましたけれども、少し職員の地域担当制について私の思っているところを伺いたいと思います。
現在、一生懸命地域の活動に参加している市の職員がいらっしゃるわけですよね。その人の立場が実際にこういった有給の職員が地域に張りつくと非常に微妙な関係になるかと思います。そうであれば、地域で活動していることを人事評価項目に入れることの方が、よほど簡単にその目的が達成するのではないかと思いますので、そのあたりもぜひ検討していただきたいと思います。
以上で質問を終わります。
◎市長(加藤憲一君)
3番武松議員の最後の御意見という形で終わってしまいましたけれども、それももちろん非常に大事なことだと思っておりまして、実際に各地では、PTA会長ですとか、自治会の幹部ですとか、スポーツ団体の指導者、いろんな形で職員は地域の活動にかかわっておりまして、実際に地域担当職員に近いような役割を果たしている職員もいるわけでございます。ですからそういった点を実際にどう評価していくのか、勇気づけていくのかといったことも、おっしゃるとおり、これからの地域に対する施策の中には十分に配慮する必要があるなというふうに感じておりますので、またこの辺については御意見いただければありがたいと思います。
以上です。
| 戻る |