H12/8/19

「月例勉強会」資料

発表 天野

―――テーマ 「学校と地域」―――

1,政策

 文部省の掲げる「教育改革プログラム」の中の1項目「心の教育の充実」の中で「全国こどもプラン(緊急3ヶ年戦略)」が平成14年度からの学校週休2日制に向けて推進されている。これは「地域や家庭における教育力の充実」を図る為に推進されている。

 また、同改革プログラムの中の「現場の自主性を尊重した学校づくりの推進」では地域の人を含めた「学校評議員制度」の導入も提案されている。

 また、神奈川県でも上記改革プログラムを受け、「家庭・地域教育活性化促進事業」を展開している。その中で、上記「全国子供プラン」を含めた「地域で子供を育む事業」を進めている。

 

2,学校と地域の連携の必要性

 前述の政策等では、これからの教育に不可欠なのが「地域の教育力」「家庭教育」である事が随所に見られる。

 では、なぜ今「地域を教育に巻き込もう」と言うのでしょうか?

・     「地域」の環境は子どもの成長に大きな影響を及ぼす。その地域の環境をよくする事は子どもたちの健やかな育成に直接結びつく為。

・      子どもの心を育てるべき大人社会が,「次世代を育てる心を失う危機」に直面しているとの認識に立って,まず大人が率先してモラルの低下を是正し,この危機を乗り越えていくべきである。そして,子どもたちに「生きる力」の核となる思いやりの心,倫理観や正義感などの豊かな人間性をはぐくむ心の教育の充実の為。

・      少子化や核家族化、都市化の進展とともに、これまで子どもたちに対人関係のルールを教え、自己規律や共同の精神を育み、伝統文化を伝えるといった役割を担ってきた家庭や地域の「教育力」が著しく低下している為。

・      開かれた学校づくりをめざす為には、学校がきちんとした教育を行っていることを明らかにする為にも、教育の成果を自ら評価しその結果を家庭や地域に公表し説明してゆく事で、学校・家庭・地域の間の信頼関係を築く為。

・     新学習指導要領における「総合的学習」の時間において社会体験など学校外にでて体験や調べ学習をする際に地域との連携は不可欠である為。

 

3,現代社会の状況は?

 少年法の改正論議を巻き起こすまでとなった青少年の犯罪の増加及び凶悪化は言うまでもなく、さらには大人社会でも弱い者いじめ的な「ストーカ殺人」「幼児虐待」等が増加している。これらはニュース等で世間に広く知られる事となるが、大人社会のもっと身近な部分に目を向けて見よう。

 会社の中では「出社拒否」「鬱病で長期休暇」「派閥による左遷」等々

 学校の中では「不登校」「いじめ」等々

 何か似てないですか? 今の青少年の問題は今まで大人が抱えてきた様々な問題を子どもたちに映しているのではないでしょうか?

   

4,地域の教育−学校

 県教育委員会では平成11年6月に「地域との協働による学校づくり推進事業」のモデル校(公立の幼小中高養護18校)を指定し、実践を始めています。各モデル校では、

 1,地域の人材、施設や催し等を、学校の授業や行事で活用する。

 2,学校の施設や職員の専門性を、例えば、教員が講師になるなど、地域の方々の学習活動に活かす。

 3,児童・生徒と地域の方々が、楽しく、交流しながら、ともに学ぶ機会をつくる。

 4,地域の方々を含めた協議・実践のための組織づくり。

  に取り組んでいます。12年度にはさらにモデル校を増やす見込みです。

   

   前項で上げた様な世間の状況などから見ても、私たち大人社会も変わる必要があり、その為には私たち一人一人が認識を改める為にも学習をする必要があると考えます。

 大人は子どもたちに対して率先垂範しなければいけないと考えます。

 また、子どもたちも地域の人と交わる事で、社会におけるルール等を体感して覚える機会を増やしてゆく事が必要であると考えます。

  こうした環境を提供できる場所・施設・人材を持ったところは・・・・「学校」であると思います。どの地域にもほぼ平均して分散されている小中学校が「地域の教育センター」として機能する事ができる様、行政もバックアップしてゆく事が開かれた学校を造り、地域の教育力を増進させてゆけると考えます。

また、新学習指導要領でも子どもたちに「ゆとり」をと提唱されていますが、今あるゆとりの無い社会は子どもたちの世界ばかりではなく大人社会でも同様であり、社会(企業など)でも父親・母親が遅くまで働き、子どもの教育に不都合を与えかねない現状を認識する必要があると考えます。(環境への取り組み等と同等に子どもたちの教育問題も意識付けするべき)

以上