都市計画法と都市景観条例

武松政策研究会2月勉強会

小田原市議会議員

武松 忠

都市計画法について

■目的

 ・土地の利用や建て方のルール、道路や公園の計画を定める。

  無秩序な開発による住環境の悪化を防ぎ、所有者間のトラブルを回避する。

 ・市街化区域と市街化調整区域の線引き

  農地や山林の中に市街地が虫食いのように拡大することを防ぎ、道路、下水道等の無駄な投資を抑制する。

都市計画法 土地利用に関する計画

■用途地域(平成4年に8種類から12種類へ)

・第一種低層住居専用地域  ・第二種低層住居専用地域

・第一種中高層住居専用地域 ・第二種中高層住居専用地域

・第一種住居地域  ・第二種住居地域

・準住居地域            ・近隣商業地域

・商業地域              ・準工業地域

・工業地域              ・工業専用地域

・事務所や店舗が、住宅地に入り込み、地価高騰や環境悪化を防止するため事務所や店舗に対する規制を厳しくする方向で、住居系3種類から7種類へ細分化した。

都市計画法 用途地域

■第一種低層住居専用地域

  低層住宅の良好な環境を守るための地域です。小規模なお店や事務所をかねた住宅、小・中学校などが建てられます。

■第二種低層住居専用地域

  主に低層住宅の良好な環境を守るための地域です。小・中学校などのほか、150M2までの一定のお店などが建てられます。

■第一種中高層住居専用地域

  中高層住宅の良好な環境を守るための地域です。病院、大学、500M2までの一定のお店などが建てられます。

■第二種中高層住居専用地域

  主に中高層住宅の良好な環境を守るための地域です。病院、大学などのほか、1,500M2までの一定のお店や事務所など必要な利便施設が建てられます。

■第一種住居地域

  住居の環境を守るための地域です。3,000M2までの店舗、事務所、ホテルなどは建てられます。

■第二種住居地域

  主に住居の環境を守るための地域です。店舗、事務所、ホテル、ぱちんこ屋、カラオケボックスなどは建てられます。

■準住居地域

  道路の沿道において、自動車関連施設などの立地と、これと調和した住居の環境を保護するための地域です。

■近隣商業地域

  近隣の住民が日用品の買物をする店舗等の業務の利便の増進を図る地域です。住宅や店舗のほかに小規模の工場も建てられます。

■商業地域

  銀行、映画館、飲食店、百貨店、事務所などの商業等の業務の利便の増進を図る地域です。住宅や小規模の工場も建てられます。

■準工業地域

  主に軽工業の環境悪化の恐れのない工業の業務の利便を図る地域です。危険性、環境悪化が大きい工場のほかは、ほとんど建てられます。

■工業地域

  主として工業の業務の利便の増進を図る地域で、どんな工場でも建てられます。

  住宅やお店は建てられますが、学校、病院、ホテルなどは建てられません。

■工業専用地域

  専ら工業の業務の利便の増進を図る地域です。どんな工場でも建てられますが、住宅、お店、学校、病院、ホテルなどは建てられませ  ん。

都市計画法 土地利用に関する計画

■容積率・建ぺい率

  商業地域の高層マンション建設は阻止できるか?

   容積率400%建ぺい率80%の場合

     建ぺい率80%であれば5階建てまで建設可

     建ぺい率30%であれば13階建てまで建設可

   

都市計画法 地区計画

・建物の用途、高さ、容積率、色彩等の制限や、地区道路、小公園の配置など詳細な地区計画を定め、景観の優れたより良いまちづくりを進めることができる。

・住民が地区の将来等について話し合った上で、地区計画を定めることを市役所などに申請することもできる。

・ピンポイント(狭い範囲)で定めることはできない。

 

都市計画法改正(2000年通常国会)

■背景

  ・都市を取り巻く環境の変化

   人口の伸びが鈍化、少子高齢化、1極集中の歯止め

  ・市街化区域外への大型店の進出

   規模に適合した道路や公共施設の配置などが遅れている。

■目的 

  ・中心市街地の再整備と緑地保全

  ・地域の実情に応じた柔軟な活用とわかりやすい仕組み  

小田原市都市景観条例

■目的

  市民が景観づくりについて考え、参加できる仕組みとして制定(平成5年)

■総則

  市と市民・事業者は、それぞれの立場から積極的に都市景観の形成に努める。  

小田原市都市景観条例

■特徴

 ・補助金の交付(基準に適合しているもの)

 ・眺望保全地区に係る買取り

眺望保全地区の場合、工作物及び土地を所有者の申出に基づき、市が買い取ることができる。

 ・条例の限界

  虚偽の届出や、勧告に従わなくても、その旨の公表による社会的制裁のみ。

まとめ

■総論賛成各論反対

  財産権の制限、地域住民の総意

■市民がまちづくりの主体

  法や条例は整っている。市民が提案してまちづくりが始まる。