◆マイナー・廉価版レーベル探訪記
クラシックのCDを聞くのに、最初は大手レーベル、
グラモフォンとかDECCAとかEMIとかのCDを聞いていました。
主だった曲は抑えてあるし、指揮者もオーケストラも一流。
間違ってもNHK交響楽団とかでは演奏していない(笑)という安心感がありました。
しかし、大手レーベルはCDが高い。曲目もどこのレーベルも似たり寄ったりで、
知らない曲を探索するにはどうしても物足りない面がありました。
というわけで、大手レーベルだけではなく他のレーベルを探してみると、
今まで聞いた事もないような曲、作曲家がゴロゴロしていました(笑)
というわけで、今ではマイナーレーベルのCDを買う機会が増えています。
とりあえず私のおすすめマイナーレーベルを以下に紹介していきます。
●NAXOS
もはやマイナーレーベルとか廉価版レーベルとか言ってられないほど、
メジャーになってしまったNAXOS。現在一番勢いがあるレーベルといっていいでしょう。
この成功の理由は、大手レーベルがスター指揮者や大物ソリスト、
有名オーケストラと組んで売れ筋の曲を録音する路線を進んでいたのに対し、
ギャラのかかる大物を避けながらも、録音は全て新録音。
(大手レーベルの廉価版は古い録音が多い、というか新録音はナイ)
売れ筋の曲だけではなく、体系的により多くの曲を録音して、
なおかつ値段は安い(日本版だと税込み一枚1,000円くらい)
という点がリスナーに評価されたのでしょう。
現在は有名曲はほぼ網羅し終わり、どんどんマイナー路線の深みへ驀進中です。
アメリカの近代音楽集に引き続き、日本の近代音楽シリーズをSTARTさせていますが、
日本のオーケストラのギャラが高すぎて難航しているとかいないとか(笑
(シリーズが予定より遅れているのは事実)
なお、同じ資本でMARCO POLOやCPOというレーベルも持っていますが、
こちらは最初からマイナー路線驀進(とくにMARCO POLO)しているレーベルです。
たまにMARCO POLOの再発がNAXOSで廉価で発売されるのですが、
NAXOSの新譜買ったら以前買ったMARCO POLOの音源と一緒だったことも
多数経験していますので気をつけてください。
なお、このMARCO POLOとCPOのカタログの曲目解説が実に面白く、
良質のお笑いを提供してくれます。
NAXOSのHPからカタログがDL出来るので興味がある方はどうぞ。
●ARTE NOVA
NAXOSと同じく廉価版レーベルだが、私はNAXOSほど買っていない。
渋谷のタワーレコードではNAXOSに比べて売り場面積が半分しかないということもあるのだが(笑
品揃えは、NAXOSに比べるとまっとうな路線なのですが、稀に
「うお、なんだこりゃ?」的な逸品が発掘されるのでチェックは怠れない。
今までに拾ったものは、エネスコの管弦楽曲集や、ゲルンシャイムの交響曲集。
特にゲルンシャイムは今まで他のレーベルでは見たことも聞いた事もないという、
超マイナー作曲家です。
ライナーノーツに
「この不当に低く評価されてきた作曲家の再評価の第一歩を記すCDである」
というようなことが書いてありますが、未だに二歩目を見ていません(爆)
日本語版の帯で、1枚目と2枚目が同じ曲目になっている誤植も価値が高いと思われます(笑)
●Chandos
イギリスのレーベル。
イギリスのマイナー作曲家だけではなく、専属契約をしている日本の吉松隆の作品などもある。
イギリス以外のマイナー作曲家の曲も入っており、
マイナー曲御用達指揮者ネーメ・ヤルヴィと共に大量のナゾ録音を残している。
チャイコフスキーの交響曲7番とピアノコンチェルト3番が入っているCDは
見た瞬間に「なんだこれは?」と仰け反った逸品(笑)
交響曲6番が「悲愴」で、作曲直後に作曲家は亡くなっているので、
7番なんてあるわけないぞ、というツッコミを入れたくなります。
(実際は未完の交響曲の補筆完成版。その未完の交響曲の1楽章を作曲家自身がに転用したものがピアノ協奏曲3番)
今このレーベルで興味を持っているのは、グレチャニノフの交響曲全集とオルウィンの交響曲全集。
いずれも他のレーベルではカゲも形もナイw
●FINLANDIA
北欧御用達レーベル。北欧の作曲家の作品を探す時に重宝する。
舘野泉のフィンランドのピアノ音楽シリーズなどなかなかいい。
なぜかピアソラとかもリリースしているのが謎。
他には「Meet The Composer」というシリーズで
フィンランドの作曲家の代表作をまとめたCDを出している(いた)
また、「オーロラのささやき」という北欧の作曲家の作品を集めた
ヒーリングミュージックみたいなCDがなかなかよかったと思う。
フィンランド以外の北欧の音楽をより楽しみたい方には、
スウェーデンのBISというレーベルもあります。
なぜか坂本龍一のピアノ曲が入っている
「近代日本のピアノ曲集」というCDを出しているのが謎。
●BRILLIANT
最後に反則のBRILLIANTを。
このレーベルは他のレーベルのように自社で録音した音源を使っているのではなく、
他社の音源を使用料を払ってレンタルして、そこからCDを作っているのです。
そのおかげで、オーケストラや録音機材や技師などが不要なので、
コストを大幅に削減することが可能となりました。
さらに、そのCDを全世界に向けて売り出し広告費等は使わないという、
コスト削減・大量生産による薄利多売により、もってけドロボー的な安値を実現しています。
前述したように音源は他社からのレンタルですので、最新録音ということは望めませんが、
安いからといって録音がボロボロということもありません(ハズです)
とにかく安く全集等を聞いて見たいという人にはオススメのレーベルです。
コスト削減の為、何枚かのCDのBOXで売っており、バラ売りはしていませんが、
国内版のCD1〜2枚買うのとと同じくらいの価格で全集を入手可能です。
| 【コラム 国内版と輸入版】 国内のレーベルであるDENON等のレーベルでは輸入版は当然存在しませんが、 通常の大手レーベルでは、日本向けではなく欧州・アメリカ向けの版が当然存在します。それらの版を直接輸入して売っているのが輸入版なわけなんですが、 輸入している分のコストが余計にかかっているはずであるのに、 国内版の方が輸入版よりも圧倒的に高いです。 通常300〜500円程度。 ものによっては国内版が輸入版の倍の値段だったという事象も多数報告されております。 その理由については、 1.日本語によるライナーノーツの値段がバカにならない。 そもそもライナーノーツは高い。 廉価版レーベルでは最初にコスト削減が図られるのがライナーノーツである。 それと、欧州向けは、自国語、英語、フランス語等でライナーノーツが書かれているのですが、 日本人はそれではワカラナイので書き直しが必要というのが二点目。 日本国内向けは、そのライナーノーツそのまま訳せばいいとおもうのだが、 なぜか有名評論家に 「素晴らしい演奏といえよう」 等書いてもらうのが習慣となっているらしく、別にコストがかかってしまう 等の理由が考えられる。 2.そのCDをそのまま売るのではなく、日本人向けにリマスタリングしたりするらしい。 3.海外では2枚組で1枚の値段で売っているCDが 日本向けになるとちゃんと2枚分の価格になっている。 すごい謎。 というわけなので、 ライナーノーツの文章を読まないとCD聞いた気にならない! という人以外は輸入版を買ったほうが絶対お得です。 3枚買ったら一枚分差がつく事だってあるんですから。 |