笑 点
(テーマ曲編曲)
東海林修先生のお話(掲示板より)
(2002.07.21)
かってのNTVは林間学校のような平家の建物でした。
私はこの頃NTVご用達だったので「笑点」のテーマも
衣替するよう依頼がありました。(シャボン玉ホリデーも)
この頃のディレクターはほとんど音楽家志望の人が多かったので
意志の疎通も楽で満足出来る仕事ができました。
テレビ局自体が現在の局に危害の及ばない下請け制度ではなく
夢と希望を持ったディレクターとの共同作業でした。
お笑いの録音と云うと心得たもので
鳴り物のオモチャを一杯詰めた
大きな黒い旅行カバンを肩に
柳家金語楼のような風体のおじさんが
やってきます。
柳家金語楼(1901-1972)「笑点の新テーマ」テーク3くらいでOKが出るのを確信して
最後の小節の3拍目を振りおろしましたが
次の瞬間
演奏家みんなの安堵の顔が悲痛の表情に急変しました。
豆腐屋の喇叭に黒い野球の球のようなゴムまりが付いて
握ると吹かなくても鳴りますが離すと空気が逆流して
奇妙な音が鳴ります。
渡辺さんというこの効果音のおじさんは
皆と一緒に3拍目に威勢よく喇叭を力一杯握り締めましたが
次の瞬間うっかり手を離しましたからたまりません
スタジオ中に「パフ−」っと奇妙な喇叭が
残響とともに鳴りわたりました。
ややあってスタジオ中爆笑が起きましたが
結局そのテイクが面白いと云う事で
今でもその「パフ−」が生き残ってます。
放送年月日 | タイトル | テーマ曲編曲 | その他 |
? | 笑点 | 東海林 修 | 日本テレビ系列 |
はつよメモ: 日本テレビのHP→笑点→笑点大百科によりますと、 笑点の放送開始は1965年5月15日。 東海林修先生が衣替えアレンジをなさったバージョンのテーマ曲 (パフーがあるもの)が放送されたのは、お話のご様子から かなり早い時点だったのですね。 ご記憶や記録をお持ちの方がございましたら 是非お教えくださいませ、よろしくお願いいたします。 前田武彦さんが司会をなさっていた時には歌詞がありました。 ご自身の作詞・歌でした。 ゲラゲラ笑って見るテレビ、めそめそしながら見るテレビ (中略) 笑う点ならそのものずばり、 それがご存知、それがご存知…笑点だよ というものでした。テーマソングもいろいろ変遷をたどりますが 「笑点のテーマ」といえば「パフー」ですよね。 友人が、初期の携帯の着メロをダウンロードしたものの 「パフーがない」と怒っていたほどです。 貴重なお話、ありがとうございました。 |
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