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東海林修作品リスト

 

 テレビ


The かぼちゃワイン



The かぼちゃワインは、1982年7月5日から 1984年8月27日まで
テレビ朝日系で放送されたTVアニメーションです。
BGMを東海林修先生が担当なさいました。
オーケストラとシンセサイザー、両方が使われています。

海外でも大変人気が高い作品のひとつです。

熱心なファンのSINさんが音楽についてまとめてくださいましたので
掲載させていただきます。

 

東海林 修の音楽世界
このページでは「Theかぼちゃワイン」のために
東海林 修先生が作・編曲されたBGMについて
研究していきたいと思います。
東海林先生自主制作の4枚のCD
「Theかぼちゃワイン BGM Vol.1〜3」
「Theかぼちゃワイン 音楽集」
を参考資料として使用していますので、
興味を持たれた方は入手して聴きながら
ご覧いただければ、なによりです。
東海林先生のホームページ購入できます。

なお、アニメの劇中には
挿入歌などのボーカル曲およびカラオケ、
ジャズアレンジアルバム「JAM TRIP」、
既存曲や他作品からの流用曲
なども使用されていますが、ここでは東海林作品
のみを取り扱っています。

■BGM録音時期について

〜第1回録音BGM〜
東海林先生のお話によると、まず1982年6月と7月の2回
に分けて、100曲余りの番組使用目的のBGMが録音され
たそうです。
(ここではこの2回の録音分を勝手に第1回録音BGM
と命名します。)
放送当時発売された「音楽集」LPのライナーノーツでは
108曲と記されています。「BGM Vol.1〜3」CDでは
テイク違いを含めると110曲が収録されています。
ただ第2話等で、東海林先生の作品と思われるCD未収録曲
が確認できるので、総曲数はもう少しあると思います。
F番台に欠番があるのが気になりますね〜。
レコード化目的ではないにもかかわらず、ステレオの
良好な音質で収録されています。TV作品のBGMにありがちな
リズムとメロディーをLとRチャンネルに振り分けた
2チャンネルモノラルミックスではなく、鑑賞にも
充分耐えうるミキシングが施されています!
Mナンバーの頭がAとBの曲はシンセサイザー演奏で、
C〜Hはアコースティックオーケストラによる演奏です。
この録音では東海林先生は指揮も担当されています。

どこまでが6月分で、どこからが7月分なのかは断定は
できませんが、7月5日放送の第1話で使用されている曲は
6月分でないと間に合わないので、推測はできます。
「BGM Vol.2」2曲目の「E−5解決」は第1話で使用
されているので、少なくともこの曲は6月分でしょう。
また「BGM VOL.3」収録の「F−38毎回のパターン」も、
第1話から使用されているアイキャッチなので、
F番台の曲は6月分と考えられます。
第1話使用のBGMを全曲チェックしたところ、
A〜Hまで、まんべんなく使用されていましたので、
収録はMナンバー順ではなく、楽器編成の同じ曲を
まとめて録音する方式ではないかと思います。

※一般的にBGM録音現場では、スタジオ使用時間を
できるだけ短く、各ミュージシャンの拘束時間を
最短にするために、楽器編成の多い楽曲から録音して、
演奏の終了したプレイヤーから順次帰ってもらう、
というシステムがとられることが多いという話を
よく聞きますので。
特に高額の(?)ストリングス(弦)パートは後日、
別録りでミキシングすることも多いようです。

BGM録音に関して、以前掲示板で質問したところ、
東海林先生から、
「楽曲の編成は比較的小さく14人ですから同時録音です。
ミックス担当も長年の付き合いで全く心配ありません。
しかしそんな録音名人が一人又一人と定年で現場から
消えて行くのは貴重な会社の財産なのにと耐えられない
思いです。」
という貴重なお返事をいただきました。


音楽集〜
そしてこれら100曲余りのオリジナルBGMからセレクト
して、新しくアレンジを施し、シンセサイザーに、
エレキギターと生ドラムを加えて鑑賞用アルバム目的で
新録音されたのが、1982年9月21日に発売された
「Theかぼちゃワイン音楽集」全12曲です。
生楽器とシンセのコラボレーションが絶妙で、
完成度の高い必聴盤です。
エレキギターは松木恒秀さん、ドラムは森谷 順さん
の演奏です。私は専門家ではありませんが、
かなりレベルの高いすばらしい演奏だと思います。
このレコードの曲は第5話から使用され始め、オリジナル
BGMに仲間入りしました。BGM集の原曲とのアレンジの
違いを聴き比べるのも楽しいかと。


〜第2回録音BGM〜
番組が好評で放送延長が決定、新キャラクターの
光小路納言が登場、それに伴って1983年3月に
追加BGMが録音されました。
(勝手に第2回録音BGMと命名しています。)
「BGM Vol.3」に22曲が収録されています。
(Mナンバーなしでメニュータイトルのみの曲)
そのうち21曲はシンセサイザー演奏の曲です。
「音楽集」録音時には、スペースサイザーという機器が
使用されていましたが、この第2回録音では、新たに
フェアライトCMIという機器が導入されています。
第1回録音分のシンセ曲や「音楽集」と聴き比べて
みると、音の違いがわかります。
残る1曲のトラック27に収録されているピアノソロの
曲は、ヤマハ製のライン録音ができるグランドピアノで
東海林先生御自身が演奏されています。

あと第2回録音分にも、CD未収録の曲があります。
納言が登場する時によく使用されていた曲で、
同じメロディーでアップテンポやスローなど、
3パターンのアレンジを確認しています。
東海林先生にテープを聴いていただいて、確認した
ところ、先生の作品であることは確かだそうです。


■CD収録状況
「BGM Vol.1」 47トラック、(トラック20に2曲収録されています)
'82年6月録音分全48曲収録
「BGM Vol.2」 44トラック、(トラック18に2曲収録されています)
'82年6月、7月録音分全45曲収録
「BGM Vol.3」 39トラック、
'82年6月録音分17曲、'83年3月録音分22曲収録
「音楽集」 第1回録音分をニューアレンジした曲、
12曲収録
↑下記BGMリストのCD収録位置の色分けです。


■第1回録音BGMリスト
●CD収録位置 1−1・・・「BGM Vol.1」のトラック1に収録、を表わします。
●Mナンバー、メニュータイトルは、ディレクターの言葉、LPライナーノーツの記述
 から確認、整理してリスト化しています。
●Mナンバーの横に
印がある曲は「音楽集」でモチーフに使用された曲です。
●C−1T3・・・Cの1番テイク3(テイクは同一曲を録り直した回数)を表わします。
●Mナンバーアルファベットのおおまかな分類
 A・・・「Lはラブリー(テーマ)」、「青葉春助ザ・根性(サブテーマ)」アレンジ曲
 B・・・学生寮、テッキン先生
 C・・・サブタイトルブリッジ曲
 D・・・学園生活、日常、風景
 E・・・エンディングシーン用
 F・・・短いブリッジ曲
 G・・・行動

 H・・・心情
●「Lはラブリー」作曲:馬飼野康二さん、「青葉春助ザ・根性」作曲:小林亜星さん。
●1982年6月、7月録音。
CD収録位置 Mナンバー メニュータイトル 備考
1−1 (不明) (不明) 「Lはラブリー」ストレートアレンジ曲。
第7話で、テープ速度を落として使用。これが唯一の使用例。
1−2 A−4 テーマバリエーション
明るく
第1話、春助とエルの初めての出会いのシーンに使用。
1−3 A−5 テーマバリエーション
怒り
 
1−4 (不明) テーマバリエーション
喜び
第2話、春助と同じクラスになって喜ぶエル。
1−5 (不明) テーマバリエーション
第1話。
1−6 (不明) テーマバリエーション
不安
 
1−7 (不明) テーマバリエーション
母性本能的あたたかさ
エルのやさしさを表わした名曲。最終話で「いろんな事があった
わね。」というエルのセリフとともに流れた時はジーンときました。
1−8 A−1 春助のテーマ 「青葉春助ザ・根性」ストレートアレンジ曲。第1話他。
1−9 (不明) サブテーマバリエーション
明るいはずみ
 
1−10 (不明) サブテーマバリエーション
不安
第3話。
1−11 (不明) サブテーマバリエーション
あたたかさ
 
1−12 (不明) サブテーマバリエーション
喜び
 
1−13 (不明) サブテーマバリエーション
 
1−14 (不明) サブテーマバリエーション
怒り
第2話。
1−15 B−1 男子寮 第2話。
1−16 B−2 女子寮 第1話ではテープ速度を遅くして使用。
1−17 B−3 大勢の逃げ  
1−18 B−4 大騒ぎ 第3話。
1−19 (不明) 先生の怒り この曲までシンセ演奏なので「B−5」と思われます。第3話、他。
1−20 C−1T3 (不明) 最多使用サブタイトル曲。第1話、劇場版、他。
1−20 (不明) (不明) 「C−2」と思われます。
第11、13、19、32、66、69、71、88、90話サブタイトル曲。
1−21 C−3 さわやか 第15、25、27、44、48、61、76、78、95話サブタイトル曲。
1−22 C−4 その他 第3、6、21、41、73、77、82話サブタイトル曲。
1−23 D−1 第3話。
1−24 D−2 トコウ(登校?) 第2話、登校シーンに使用。
1−25 D−3 街並み 第1話。
1−26 D−4 深夜  
1−27 D−5 星空 第5話。
1−28 D−6 第3話。
1−29 D−7A にぎやかな街Aタイプ 第1話冒頭で使用。
1−30 D−7B にぎやかな街Bタイプ Aタイプのスローバージョン。第5話。
1−31 D−8 真夏  
1−32 D−9 キャンプ 第2話。
1−33 D−10 第3話、テッキンとの決闘シーン。
1−34 D−12 放課後 第3話。
1−35 D−13 冬山 第2話。
1−36 D−14 応援団行進 第4話。「Lはラブリー」のアレンジのように聴こえるのは私だけ?
1−37 D−15 チアガール 第4話。
1−38 D−16 レストランシアター 第4話。
1−39 D−17 パーティー 喫茶店のシーンでよく使用されていた曲。第4話、他。
「ビデオ戦士レザリオン」にも流用された。
1−40 D−18 ピクニック 第4話。第14話冒頭いなかのバスの描写で使用。
1−41 D−19  
1−42 D−20 遊び  
1−43 D−21 占い 第22話メアリーアストロの占いシーン(やっぱり)、他。
1−44 D−22 水中 第4話。
1−45 E−1 明るい 第1話、最終話のラストシーンはこの曲。
1−46 E−2 はずみ 第2話。
1−47 E−3 ほのぼの 第2話、ラストシーン。
2−1 E−4 暗い 第3話。
2−2 E−5 解決 ラストシーンでおなじみの曲(第3話、他)。
第1話ではAパートラストで使用されている。この曲だ〜い好き。
2−29 F−1 (不明) 第4話。
2−30 F−2 登場 第32話、ガラモン神父の登場シーンに使用。
2−31 F−3 驚き 第1話。
2−32 F−4 静寂 第1話。
2−33 F−4T2 静寂 未使用。
2−34 F−6 恥ずかしい 第5話。
2−35 F−7 慌て  
2−36 F−8 逃げ 第4話。
2−37 F−9 おろおろ  
2−38 F−10 ぶつかり 第4話。
2−39 F−11 のぞき 第1話。
2−40 F−12 青空 冬休みスペシャルのアバンタイトルに使用、他。
2−41 F−13 ウエディング 冬休みスペシャル及び第56話のサブタイトル曲。
第84話ラストシーンにも使用。
2−44 F−14 喜び 第2話。
2−42 F−16 殺気  
2−43 F−17 屋敷  
3−1 F−20 バースデー 第7話。
3−2 F−22 次の日 第1話。
3−3 F−23 ファンファーレ 第5話、プールに飛び込むエル。
3−4 F−26 事件  
3−5 F−27 恋心 第5話。
3−6 F−30 酔いどれ  
3−7 F−30T2 酔いどれ 第48話、船酔いの薬を飲む春助。
3−8 F−31 真夏の太陽 未使用。
3−9 F−32 忘れ物 第2話。
3−10 F−34 恐怖  
3−11 F−35 雨上がり  
3−12 F−35T2 雨上がり  
3−13 F−36 スリリング  
3−14 F−37A 満足Aタイプ、ガッツポーズ 春助が決めポーズをとって、止め絵になる時の曲。
初期によく使用されたが第22話を最後に使用されなくなった。
3−15 F−37B 満足Bタイプ、ズッコケ風 未使用。
3−16 F−37BT2 満足Bタイプ、ズッコケ風 未使用。
3−17 F−38 毎回のパターン 中CM前のアイキャッチ曲。
第9話以降はテープ速度を速めて使用。
2−3 G−1 走り 第1話。
2−4 G−2 対決 第2話。
2−5 G−3 潜入 第1話。
2−6 G−4 逃げ 第4話。
2−7 G−5 闘い 第1話。
2−8 G−6 追跡  
2−9 G−7 誘惑 かぼちゃお得意の?お色気シーンでよく使用されていました。
2−10 G−8 歩き  
2−11 G−9 不安 第1話。
2−12 G−10 解決 第1話。
2−14 G−11A 行進Aタイプ、ひとり  
2−13 G−11B 行進Bタイプ、大勢 未使用。
2−15 G−12 先輩 第2話、モン太初登場シーンに使用、他。
2−16 G−13 ライバル  
2−17 H−1 困り 第1話。
2−18 H−2 思い出  
2−18 (不明) 友情 「H−3」と思われます。
2−19 H−4 淡い恋心 第2話。
2−20 H−5 喜び  
2−21 H−7 悲しみ、さびしさ 第1話。
2−22 H−8 さわやか 第1話。
2−23 H−9 明るくはずむ 第54話ラストシーンに使用、他。
2−24 H−10 のんびり  
2−25 H−11 夜道 第44話、夜、光小路邸の前を歩くエル。
2−26 H−12  
2−27 H−13 迷い 第2話。
2−28 H−14 恐怖 第2話。
未収録 (不明) (不明) 第2話、怒るモン太のシーンで使用されたブリッジ曲。
F-36風の曲なので曲調から東海林先生の曲であると思います。
F番台で欠番になっている曲と考えられます。第5話でも使用。


■「Theかぼちゃワイン音楽集」収録曲リスト
●LP収録位置 A−1・・・A面の1曲目に収録、を表わします。
●演奏:東海林修(シンセサイザー)、
松木恒秀(エレキギター)、森谷 順(ドラム)。
●スペースサイザー使用。

●1982年9月21日発売。
CD収録位置 LP収録位置 曲名 モチーフBGMナンバー 備考
音楽集ー1 A−1 男子寮 B−2 元のタイトルは女子寮なのにね。
音楽集ー2 A−2 真夏 D−8 海水浴やプールのシーンで使用。
第10話、他。
音楽集ー3 A−3 愛のテーマ テーマバリエーション恋、
サブテーマバリエーションあたたかさ
第5話、他。
音楽集ー4 A−4 学園祭前夜 G−10、H−9、G−1、
D−18、E−5
第93話ラストシーンで使用、他。
音楽集ー5 A−5 星空 D−5  
音楽集ー6 A−6 Lはラブリー BGM Vol.1のトラック1の曲 第36話、化粧をしたエルが春助と
会うシーンで使用。
音楽集ー7 B−1 追跡 G−6  
音楽集ー8 B−2 D−6  
音楽集ー9 B−3 思い出 H−2  
音楽集ー10 B−4 放課後 D−12  
音楽集ー11 B−5 友情 H−7、H−3 第47話での使用が印象深い
音楽集ー12 B−6 青葉春助 ザ・根性 A−1春助のテーマ 第7話、テッキンの車を洗う春助。


■第2回録音BGMリスト
●第2回録音分は全曲、Mナンバー不明です。
●3−27のピアノソロ以外は全曲シンセサイザー(フェアライトCMI)演奏です。
●1983年3月録音。
CD収録位置 メニュータイトル 使用例
3−18 新人テーマ(大正風) 第37話、光小路納言の初登場シーン。
3−19 いじわるな女の子 第40話、電話をする納言と赤井。
3−20 陽気でおてんば  
3−21 のどかな風景  
3−22 雄大な情景 第44話、納言の御殿。
3−23 学園風景 第40話、納言に手錠を見せる春助とエル。
3−24 寮の団らんー1(女子寮) 第40話、女子寮サロン。
3−25 寮の団らんー2(男子寮) 第40話、手錠につながれたままトイレをする春助とエル。
3−26 都会の夜  
3−27 ラヴ・ロマンス 第58話冒頭、自作の小説を朗読するエル。
〜春助〜(3-28から3-39の12曲は春助のテーマとして作曲されています。)
3−28 あせり  
3−29 怒り 第53話、TVから流れる音楽として使用。
3−30 忍び、恐ろしい感じ  
3−31 不吉な予感、無気味  
3−32 立回り  
3−33 宇宙的(ファンタジー) 第44話、春助の夢の中の納言。
3−34 ジェラシー  
3−35 苦しみ、悩み  
3−36 決意 第80話、エルに迫る春助。
3−37 緊張、緊迫  
3−38 コミカル(茶目気、いたずら) 第44話、納言の家の敷地内に車が走るシーン。
3−39 明るくコミカル(エンド)  
未収録 (不明、納言のテーマ) 第46話、光源氏(かたつむり)が見つかって喜ぶ納言。
未収録 (不明、納言のテーマ別テイク) 第42話、応援団部室にのりこんできた納言のリムジン。
未収録 (不明、納言のテーマアップテンポ) 第48話、クルーザーで春助の船を追いかけてきた納言。



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