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東海林先生とミュージック・エコー


1973年8月号 学習研究社

東海林修先生は、学習研究社発行の月刊誌
「ミュージックエコー」の「作曲教室」のコーナーを
担当なさっていらっしゃいました。




 

Aの部分のメロディだけど、Bの部分と同じように
3連音符でつくったほうがいいかな?
いや、このままのほうがおもしろいな。
しかし、「おおぞらーへ」の部分が「瀬戸の花嫁の
メロディと同じというのは考えものだね。
ソドミレと上へ向かった音形はいいから、
そのあとをラシドと変えてみよう。


Aの7,8小節のメロディは独創的でいいと思う。
次に、始まりの部分第1小節目の「いま」のところは
ありきたりだけど、8分音符のほうがきまるよ。


Bの形は高い音が続いて緊張感は出せるけど、
少しばかり苦しいんじゃないかな。
実際にうたう人の立場を考えてみよう。
全体にスッキリまとまっているけど、
何かしら優等生の答案みたいでつまらない気もする。
もう高2なんだから自分でその理由を考えてくれたまえ。
Fのキーで読んでみたのだけれど、どうにも納得がいかない。
きっとCのキーの間違いではないだろうか?
Fだと解決するところが一ヶ所もないからCだと断定したが、
Cにすると大変やさしいメロディになるよ。
Cのキーとしてコードをつけてみたらなかなかイケル。
なんだか佐藤ケメの節によく似てきた。
それから、この前の号でも書いたけど、
記譜をもっとしっかり書いてほしい。
単純なタシ算ではないのです。
1小節が半分に割れるように書くこと。


Cの1小節目に低音B♭のCのコードを配したら
引きしまった感じになる。少しむずかしいかな?
でももう高校生だ!
もしキミのキーのまちがいで、Cでよければ、
全体に若さがあふれたいいメロディだけど、
詩のほうをもう少し考えてほしいナ。