*マン・オン・ザ・ムーン (2000.July) *マトリックス (1999.September) *名探偵コナン'99〜世紀末の魔術師 (1999.May) *メリーに首ったけ (1999.March) *マイ・フレンド・メモリー (1998.November) *ムーラン(1998.October) *マスク・オブ・ゾロ (1998.September) *ムトゥ・踊るマハラジャ (1998.August) *メン・イン・ブラック (1998.February) *もののけ姫 (1997.April) *マーズ・アタック! (1997.March) *マイ・ルーム (1997.February) |
マン・オン・ザ・ムーン
コメディアン志望のアンディ(ジム・キャリー)は、名マネージャーのキャロン(ダニー・デビート)に見出され、破天荒な芸でとにかく人を笑わせたり、怒らせたり、観客を魅了して止まないキャラクターを確立していった。時には自分の芸に固執する余り度を過ぎた演出をして、観客を怒らせ反感を買ってしまうということもしばしばあった。しかし、度の過ぎた演出やブラックジョークが一般に受けることはなく、アンディはしだいに孤立状態になっていった。ところが、そんなアンディにガンが宣告されてしまい・・・。
という、実在したアンディの人生を忠実に表現した人間ドラマである。主演のジム・キャリーは、このアンディを敬愛していて、この主役座を射止めるために激戦のオーディションを受けたほどだった。だから、アンディを熱演するジムは本当に愛らしいのだっ。ハッキリ言って、アンディみたいな人物が身内や知り合いに居たらスッゴク迷惑でしょうがないんだけど、どこか憎めない魅力があって、嫌いにはなれないのだ。オドオドした目つきや、あのキュートな喋り方、人をおちょくったような態度・・・全てから目が離せない。どーして、こんなスゴイ演技をしているジム・キャリーを2年連続でアカデミー会員は無視したんだろうね?(ジムは前年の『トゥルーマン・ショウ』でもアカデミーから無視された)。そりゃ、前年の『トゥルーマン・ショウ』の時、ゴールデングローブ賞で主演男優賞を受賞し、スピーチで「アカデミー会員の皆さん、ありがとうっ!」というジョークを飛ばして、アカデミー会員から反感を買ったのは認めるけどさ、2年連続で無視することないだろう?(ちなみに、ジムは『マン・オン・ザ・ムーン』で2年連続ゴールデングローブ賞の主演男優賞を受賞している。)ホント、納得がいかないねっ!せめて、ノミネートしてくれてもいいだろう。頭が堅いオジサン連中に、ジムの魅力が理解できないのかね〜?よく、それでアカデミー会員が務まるよ。とにかく、そう思ってしまうぐらいジムの演技は素晴らしいのだっ。まぁ、ファンの贔屓目も入っているかもしれないけど、ホントに魅力的なキ存在なんだよっ。
話は冒頭の時点で、主人公が35歳という短い人生であったことが紹介されていて、一応死後のアンディ(?)が作品紹介に出てくる。そういう演出も非常に凝っていて良かったし、個人的に好みであった。それに、短い一生だったというのが予め判っているので、ガン宣告を受けてからのラストの流れは、悲しさ儚さが伝わってくるが、さすがコメディアンの人生。ただの悲劇には絶対にしないのだ。飽くまでアンディらしい人生を強調していて、とても心温まる気持ちにしてくれるし、ラストのパフォーマンスはスクリーンの観客と一緒に大歓声を送りたくなってしまうほどだ。それに、ラストは人によっていろんな捉え方ができて良いんじゃないかな・・・。私はああいうラスト好きだ。ちょっと、気持ちが落ち込んでいる時に観ると良いかもね。
また、ジムはもちろんのこと、共演のダニー・デビートはアンディと共演した経歴があるだけに、とにかく出演者も「アンディ」という存在をとことん愛しているので、その「想い」がスクリーンから伝わってくるのだ。
ハッキリ言って、アンディの度の行きすぎたパフォーマンスは、今だったら十分に通じたと思う。それを考えると少し残念だね。この2000年、アンディが生きていれば50代半ば、まだまだコメディアンとしてやっていけた年齢だ。彼のパフォーマンスを見て、映画の観客のようにバカ騒ぎしてみたかったなぁ。
「この作品を観るとアカデミー会員が嫌いになるぞっ!」で星4つ(笑) ★★★★
マトリックス
舞台は21世紀末、ネオ(キアヌ・リーヴス)は謎の美女に導かれ「マトリックス」の世界へ連れて行かれる。そして、そこでは現在は2199年頃であり、コンピューターが人間の知能そのものを支配している・・・という事実を聞かされる。そして、その事実を知っている人間達がコンピューターと戦い続けているとも聞くが、彼はその事実を信じることができなかった。しかし、彼等と行動を共にして行くうちに新しい事実を目の当たりし、ネオは自分が「救世主」であると言われる所以をしだいに理解していくが・・・という話。まぁ、こういう話は文でゴチャゴチャ書くより、百聞は一見にしかずっ!とにかく、自分の目で確かめて欲しい。
最初に断っておきますが、この作品は映画館でなく飛行機内で見ました。座席に備え付けの液晶画面で観たので、きっと映画館で受ける印象を半減していると思います。それを予めご了承下さいませ。まぁ、そういう条件を抜きにしても話的には好きなのだ。コンピューターの人工知能が成長しすぎて、支配される側から人間を支配する側になってしまった近未来・・・という設定はハリソン・フォード主演の『ブレード・ランナー』を連想させる。斬新なカメラワークは「どうやって表現したんだ?」を思わせる最新CGはスゴイっ!ただ、やはり、原作がマンガなだけにやや単調な部分があることは否めない。映像的には超1級品なんだけど、話の展開や会話のやり取りはやはりマンガ原作なので厚みがないというか・・・。言葉の端端に意味がないという気がする。映像クールなだけに、言葉の単調さのギャップはちょっとね。「そこがイイ」ていう人も多いかもしれないけど、『交渉人』や『L.A.コンフィデンシャル』のような映画を好む人にとってはイマイチ・・・て思われるかも。個人的には『タイタニック』に近い気がする。映像とかは役者はイイだけど、ストーリー展開的はすごいありがちだったりする。そういう印象が残りました。きっと、映画館の大画面で観ていれば、また違った感想になったかもしれないけどね・・・。
しかし、キアヌ・リーヴスは問答無用にカッコ良かったね。キアヌて、アメリカ人的でもあるし、アジア人的な要素もあるし、どちらかというと無国籍的な雰囲気を醸し出しているだけに、ネオのようなキャラクターはピッタリという気がします。『スピード』以来、ちょっと元気のなかったキアヌだけど、この作品で完全復活しましたね。やはりアクション似合うよ、ホント。『マトリックス』はシリーズ2,3と続くそうで、その3までキアヌは契約しているのも頷ける。彼がネオ役で出るのであれば、続編も観たい!
「敵役のキャラクターは『MIB』のようだったなぁ。」で星2つと半分 ★★★
名探偵コナン〜世紀末の魔術師
メリーに首ったけ
社会秩序も世論も気にしない、鬼才(?)ファレリー兄弟が放つ、超お下劣痛快ラヴコメディがこの『メリーに首ったけ』。冴えない男デット(ベン・スティラー)は、高校時代に知的障害を持つメリー(キャメロン・ディアス)の弟を庇ったことから彼女にダンスパーティーの相手に誘われた、その当日に思わぬ大失態をしてしまいそれ以来彼女に会うことはなかったが、13年の間彼女のことを想いっぱなしだった。そこで探偵(マット・ディロン)を雇って現在のメリーを探して貰うが、高校時代以上にとびきりの美女に成長しているメリーを見て彼も一目惚れ。デットには「子だくさんのデブ女になっている」と嘘を伝え、自分はメリーにアタックしていたのだ。しかし、その嘘はすぐにデットにバレ、彼もメリーにアタックするべく彼女の住む街へ行くが、あまりに魅力的な彼女にはライバルが多すぎて・・・という話。とにかく、この話の絶対条件なるものは「誰もがメリーに首ったけ」ということなのだ。男で彼女に惹かれない奴はいない!と言う程彼女は魅力的なのだ。しかし、そこまで魅力的な女性に彼氏が今までいないのか?それは、彼女には知的障害を持つ弟がいて彼女は彼をとても可愛がっ
ており、弟を理解できない男性なんて顔も見たくないってことなのだ。あともう一つ、あまりに魅力的だから「他の男なんて近づけるものか!」と企む輩も居るのだ・・・。どうでもいいけど、アメリカの女性ていうのは何か、カーテンもしない窓際で着替えたりするのが普通なのか・・・???ちょいと理解できん。覗かれて当然だよ。
まぁ、のっけから凄いのよ下ネタが・・・。普通ここまで見せるか?てモノまで見せてしまうんだな〜。お堅い人が見たら「何じゃ!このふざけた映画は!」と言って出て行くかもね。しかも、メリーにアタックする連中がロクなもんじゃない!ストーカーやらサギ師やら、靴フェチやら、もう犯罪まがいのことをしてまで彼女に近づこうとするわけだ。ハッキリ言って、こんだけキュートでいながらここまで男運のない女性も珍しい気もしないでもないが・・・。下ネタ満載、ゲイネタもあり、松葉杖男を嘲笑するような描写もあったりと、とにかく暴走しまくっているんだけど、意外にあっけらかんと観られてしまうのがホントにメリーが純真なのよ。とても憎めない女性なのね。あと、彼女に片思いするデットもこれまた絵に描いたような純情男。要はこの2人の純粋なラヴストーリーが軸になっているから、お下劣ギャグも「お飾り」でしかないのよね。
とにかく、ここまで演じきったディアスて凄い。共演中まではプライベートでも恋人だったマット・ディロンと別れてしまって残念ね。ま、すぐに別のお相手が見つかったようだけど、こういう作品に恋人同士で出てしまうなんてナイスだったのにな・・・。
「冷静に観ると内容あんまりないんだけど勢いで観られちゃう♪」・・・で星3つ ★★★
マイ・フレンド・メモリー
あの天才子役と謳われたマコーレン・カルキンの弟キーランが、難病に苦しみながらも明るく逞しく生きる少年を熱演していることで話題の作品でもある。
体格は大人顔負けなのだが、学習障害を持ち囚人の父親がいることからいじめられてばかりいるマックスは、隣に引っ越して来た難病に苦しみながらも明るく生きるケビンに、「僕が君の家庭教師をするかわりに、君が僕の用心棒になってくれ」と条件を出される。渋々引き受けたマックスだが、頭の良いケビンに振り回されながらも少しづつ用心棒としての存在を発揮しはじめ、次第のお互いの友情も目覚めてコンプレックスも消えつつあった。しかし、ある日、マックスの父が彼を奪いに来てしまい、それに気が付いたケビンは彼を助けに行くのだが・・・。という友情物語。涙腺の弱い人にはハンカチ持っていないとダメな感じの作品なのだ。
少年の友情物語が中心になっているけど、ケビンの母親役のシャローン・ストーンが良いのだ。こんな地味な演技もできるのか、と驚いてしまった。我が子の寿命がもう僅かしかないと知りながらも、懸命に明るく息子に接する姿は良いし、医者ですらサジを投げる状態にいらだちを感じ、感情を爆発させてしまう所でマックスになだめられるシーンも好きだ。誰もが想像できる悲しい別れを意外にアッサリ描いている部分も、逆に悲しみを倍増させる感じである。どんなに心や体に病を抱えている子供でも、勇気を持ては英雄になれると教えてもらった気がする。ケビンがマックスに「僕らが見る夜空の星の輝きは再上映なんだ」て言うセリフがとても気に入ったぞ。「アーサー王子」の物語を夢見る少年達という設定だけに、子供達が回想するシーンで騎士団が登場したり、ややメルヘンチックな描写になっているのも、こういう作品ならではかもしれない。
「もうちょっと、話にひねりが欲しかったかな・・・」で星2つと半分 ★★★
ムーラン
西洋のファンタジーな話を提供しているディズニーのアニメ作品が、アジア・中国を舞台にした戦争モノに挑戦してきた。皇帝に対して反乱を起こした一族に対抗するべく市民から兵士を集うが、かつての戦争で身体を不自由にした父しか居ないファ家では、やむを得ず父親が兵士に駆り出されることになるが、父の身を案じたムーランが男に変装して部隊に潜り込み、皇帝を守ろうという話である。確かに戦争モノではあるが、ディズニーならではのミュージカル仕立てで重い雰囲気にはしていなく、小さなドラゴンや鈴虫をキャラクターとして登場させている所が非常にファンタジーであることを強調している。だから、物語としてみると単純明快で勧善懲悪がハッキリしている。しかし、それを子供ばかりか大人をも惹き付けるのは、やはり音楽での盛り上げ方だと思う。「ここは!」というシーンで非常に盛り上がる曲を流してくるのだ。また、アジア系の人間は非常に無表情に描かれがちだけど、非常にキュートなキャラクターに仕上がっているところも魅せる作品ならではだと思う。
戦争という重々しい舞台の中で、お転婆な少女を主人公を活躍させるということが、ディズニーならではのファンタジー作品になっているのだと思う。なんか、『プライベート・ライアン』の直後に観た作品だったので、とても心が救われた感じだった。だが、飽くまでファンタジーとして拘った為か、一作品としての重みはさほど感じなかった。やはり戦争を舞台にしているとはいえ、娯楽作品なのだと思う。
「魅せるファンタジーのディズニー映画は健在。」で星2つと半分 ★★★
マスク・オブ・ゾロ
アラン・ドロン主演で世界中にヒットした『ゾロ』が、スピルバーグの手腕で再びスクリーンに甦った!黒いマスクの下の素顔を隠した剣士は、貧しい民族の為に悪徳な政治家を退治する町のヒーローだった。という往年の設定をそのまま活かし、懐かしいチャンバラ劇を見事に再現してみせた。
初代ゾロ(アンソニー・ホプキンズ)は一度は投獄されたものの命辛々脱出、殺された妻の復讐を誓うが奪われた娘が敵の娘として育てられている現実を知る。そして、自分の老いを感じていたところへ兵士に兄を殺され復讐を近くアレハンドロ(アントニオ・バンデラス)と出会う。彼の腕を見極めた初代ゾロは、彼を新たなゾロへと訓練させていくのだった。そして、陰謀を企む輩への復讐を再開するのだった!・・・・・という実にわかりやすい話なのだ。だから、テンポの良いチャンバラシーンになるとワクワクしてしまう。しかも、同じくクラシカル作品の『仮面の男』とは違い、女優さんがとても綺麗なのだ!しかも強い!これだけでも『仮面の男』よりもポイントが高くなる(笑)。スペインの女優さんらしいんだけど、とにかく綺麗です!「なんであなた程の女性がマスク付けている怪しい男にあなたが一目惚れしてしまったの?」と突っ込みたくなるくらい(笑)。思っていた以上に3枚目ぶりを披露するバンデラスもカッコ良いが、なんといっても初代ゾロのアンソニー・ホプキンズが見事なまでの貫禄とカッコ良さを魅せているのだ!「静」の剣術の美しさというか、とにかくジッとして
剣を構えているだけでも貫禄十分なのだ。とにかく、ありきたりな話を、出演者の見事な演技と剣さばきで魅せる作品にしているのだ。もう、チャンバラ映画が好きな私としては、非常に楽しい作品だった。バンデラスなんてホプキンズがシリアスな分、全部ギャグをしょって立っているような感じだったしね(笑)。でも、ラストのシーン(バンデラスが子供と戯れるシーン)はちょっと邪魔だったというかいらなかったと思う。わざわざ始めを連想させるような作りにしなくてもよかったと思うんだけどね・・・。
「久々に老若男女問わずに楽しめる映画だ!」で星3つと半分。 ★★★★
ムトゥ・踊るマハラジャ
生まれて初めて観るインド映画でしたが、とにかく唖然とさせられました。内容はありがちというか、完全な勧善懲悪的なノリで、大地主の使用人であるムトゥ(ラジニカーント)の活躍ぶりが画面狭しと表現されているのだ。どうも、この主人公のムトゥを演じたラジニカーントはインドでは超有名人らしく、彼のテロップが出ると同時に彼のニックネームである「SUPER
STAR」という文字が登場するのだ。「にし●のあきら」じゃないんだから!とツッコミたくなる。そして、その彼は日本で言うところの吉幾三や千葉真一を彷彿させる濃い顔!そんな彼がドアップになってウィンクしてきたり、独特の笑顔を振りまいてくるのだ。いちいち、仮面ライダーのような決めポーズまであるし違う意味でクラクラしてくる。で、そんな男優とは正反対に、登場する女優さんは美人ぞろい。しかも、みんな目張りバッチリメイクなので区別が付きにくいのだが美人さんなのである。そんな「美女と野獣」のギャップに耐えつつ、話は本当に強引に展開していくのだった・・・。
この映画、半分はミュージカルというか感情表現を全部「歌と踊り」で披露してくるので、妙にいらないシーンが多いので長いのだ。『タイタニック』に負けじと3時間はあるのだ。しかも、豪華絢爛な踊りとは裏腹に、あとのセットというか特撮は泣いてしまいたくなる程チャチなのだ。崖から馬車で飛ぶシーンなんて静止画像で、もう合成が見え見え過ぎて笑うしかない!アクションシーンは香港ばりのうるさすぎる効果音にオーバーアクションで、これまた笑うしかない。人を谷に投げ込むシーンだって、子供が観たって人形とわかるチャチさにもう大笑い。演っている本人達が大真面目なだけに笑うしかないのだ。しかも、そういうのばかりだから終いには疲れてきてしまう。話そのものは単純なだけに「もう勘弁してくれ」という気分になってくるのだ。インド映画てみんなあんな感じなのでしょうか?考えただけでも恐ろしい・・・。
しかし、さすがインド映画と思った点は、かなりのアクション要素も含まれているのに死人が出ないという所や、インドでは御法度であるHシーン(ヌードシーン)が皆無な所、Kissシーンもちゃんと見せないあたりは「なるほどなぁ」と思う。歌あり、笑いあり、涙あり(?)、アクションありと何でもありなだけに疲れます。おそらく、今までのコメディ映画では受けることのできなかった笑いを感じること確実です。でも、「また観よう」という気が絶対に起きない程、心身共に疲労困憊にさせられます。
「内容よりも、演出・出演者が超濃過ぎ〜!!」で星2つ ★★
メン・イン・ブラック
一体『MIB』関連のグッツはどれだけ作られたんだろう?と思うくらい公開前から宣伝に余念のなかった作品。予告も公開の半年近く前から上映されていて、随分と映画ファンの気持ちを煽っていたように感じる。内容はアメリカンコミックならではのノリの良いSFコメディーで、逆さになりながら上機嫌にエルビス・プレスリーを歌うトミー・リー・ジョーンズはツボに入りましたが、なんか予告篇の方がスピード感があってカッコ良かったと思うのは私だけだろうか?黒スーツにサングラスでキメて銃をもって思いっ切り扉を蹴り開けるシーンはナイスだった!・・・けど実際にはそうのようなシーンはない(笑)。そこそこ面白かったんだけど予告篇が良過ぎたせいで「こんなもんだっけ?」と思ってしまった。変に予告だけに力を入れるもんじゃありませんね。まだ『デビル』のように内容がサッパリわからない予告の方が良いかもしれない。<そうじゃないだろ!
「予告みたいだったら・・・」で星2つと半分 ★★★
もののけ姫
アニメ映画にして、次々と日本の映画興行成績を塗り替えっていっているまさに「もののけ作品」である。構想に10年以上を費やしているだけにテーマは重く、話の展開もその辺の映画とは比べモノにならないくらいの素晴らしさ。あの往年のアニメ映画の傑作である『風の谷のナウシカ』をもっと現実的に残酷にしたような感じの印象を受けた。
どの時代にも「自然との共存」か「文明の発展」か、という2つの価値観があり常に対峙しているのだと思いしらされる。今の段階ではどちらが正しいのかは頭の中では判っていても、行動に表せないのが現状である。とにかく、「共存VS発展」という、つい逃げてしまいがちなテーマに真っ向から挑んだ作品であると思う。アニメ映画ながら、老若男女問わず強いメッセージを訴えてくることができるのがこの宮崎アニメ作品の強さなのだろう。しかし、こういうテーマはどちらかというと未来は暗いというふうに訴えてくるものが多いが、『もののけ姫』は人類には生き方によっては明るい未来があるとさりげなく語っている。それだけに、あのラストシーンで涙が止まらなくなってしまうのかもしれない。
ああ、でも木霊ちゃんはとてもキュートだった!どうして、宮崎アニメは毎回魅力的なキャラが登場するのだろう。そして、彼の作品に出てくる悪役はみな言動に筋が通っていてるので決して憎むことができない。こういうキャラクター設定はもっと日本映画に活かされても良いんじゃないだろうか・・・。
「宮崎アニメは侮れない!」で星4つと半分 ★★★★★
マーズ・アタック!
やはりやってくれました!ティム・バートン監督!完全に『インディペンデンス・デイ』をバカにしています。超B級極めてます!始まりからあの愛くるしい(?)火星人が登場するまでがやや退屈なのが残念だったけど、まぁ火星人ちゃんが登場してからの暴走ぶりといったら!一目で作りものと判る円盤や建物といったB級セットの割には出演者A級!ジャック・ニコルソン、グレン・クローズを始め、アネット・ベニング、ピアーズ・ブロスナン、ダニー・デビット、マイケル.J.フォックス、ナタリー・ポートマン・・・しまいにはトム・ジョーンズも歌っているゾ!という豪華ぶり。しかもそのA級役者の多くは火星人に無惨にやっつけられる(笑)とにかく卑怯な手で暴走しまくりに火星人は最高です!ハッキリ言って『インディペンデンス・デイ』より現実味があるかも?あんな火星人にだったらやっつけられたいワ!
「バカバカしい面白さ!」の星4つ ★★★★
マイ・ルーム
あまりにも普通にまとまり過ぎて印象残らず・・・
アイドル的人気のレオナルド・ディカプリオが反抗期青年を普通に演じています。白血病というテーマを家庭の枠を通して、決して悲劇的にではなく温かく描いている部分には好感が持てたけどあまりに普通にこじんまりとまとまり過ぎていて、サラッと観ることができたせいか印象もサラッと忘れてしまった感じでちょっと残念。映画というよりはテレビドラマ的な作品だったな。白血病を抱えたダイアン・キートンの演技は良かったんだけどね・・・。出演者は豪華な割には、かなり地味な作品だったかもしれない。
「印象残らず」の星2つ ★★