万葉集:大伯皇女(おおくのひめみこ)

2006年03月12日(日)更新


天武天皇の皇女(ひめみこ)で、大津皇子(おおつのみこ)のお姉さん。斎明七年(661)に、百済救援のための旅の途中で、備前国大伯で生まれました。お母さんは、大田皇女(おおたのひめみこ)です。天武二年(673)に伊勢斎宮として仕えはじめました。

朱鳥(あけみとり)元年(686)に天武天皇が亡くなり、直後に弟の大津皇子(おおつのみこ)が謀反の疑いで死を賜った後の十一月に京に戻りました。この事件直前に、大津皇子が大伯皇女を伊勢を訪れました。この時に詠んだ歌と、大津皇子が自害させられた後に詠んだ歌が有名です。

イラスト by ひろさま

0105: 我が背子を大和へ遣るとさ夜更けて暁露に我れ立ち濡れし

0106: ふたり行けど行き過ぎかたき秋山をいかにか君がひとり越ゆらむ

0163: 神風の伊勢の国にもあらましを何しか来けむ君もあらなくに

0164: 見まく欲り我がする君もあらなくに何しか来けむ馬疲るるに

0165: うつそみの人にある我れや明日よりは二上山を弟背と我が見む

0166: 磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君が在りと言はなくに


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