第一巻 : 海神の豊旗雲に入日さし
2007年08月12日(日)更新
原文: 渡津海乃 豊旗雲尓 伊理比紗之 今夜乃月夜 清明己曽
作者: 中大兄(なかのおおえ)
よみ: 海神(わたつみ)の、豊旗雲(とよはたくも)に、入日(いりひ)さし、今夜(こよひ)の、月夜(つくよ)、さやけくありこそ
意味: 海原の豊旗雲(とよはたくも)に、入日がさしています。今夜の、月はさやかであってほしい。
豊旗雲(とよはたくも)がどんな雲(くも)かははっきりしていません。
中大兄(なかのおおえ)の三山の歌の反歌として掲載されていますが、注に、「この歌は反歌らしくないけれど、旧本には反歌として載せているので、このままにしておく。」という趣旨のことが書かれています。
中大兄(なかのおおえ)の三山の歌の反歌として掲載されている歌は、 0014: 香具山と耳成山と闘ひし時立ちて見に来し印南国原(いなみくにはら) 0015: 海神の豊旗雲に入日さし今夜の月夜さやけくありこそ(このページの歌ですね) の二つです。 0015の歌は、0014の印南国原(いなみくにはら: 兵庫県加古川市〜明石市)を受けて印南国原から見える夕日を詠んでいるのかもしれませんね。
第一巻