万葉集 第一巻 : 熟田津に船乗りせむと月待てば
2003年10月26日(日)更新
原文: 熟田津尓 船乗世武登 月待者 潮毛可奈比沼 今者許藝乞菜
作者: 額田王(ぬかたのおおきみ)
よみ: 熟田津(にきたつ)に、船(ふな)乗りせむと、月待てば、潮(しほ)もかなひぬ、今は漕(こ)ぎ出(い)でな
意味: 熟田津(にきたつ)で、船を出そうと月を待っていると、いよいよ潮(しお)の流れも良くなってきた。さあ、いまこそ船出するのです。
斉明6年(660)、朝鮮半島の百済(くだら)が、新羅(しらぎ)と唐によって侵略され、日本に支援を求めてきました。日本は、この支援要請を受けて軍を出立させました。斉明天皇(さいめいてんのう)、中大兄皇子(なかのおおえのみこ)、そして額田王(ぬかたのおおきみ)たちもいっしょでした。
この歌は九州へ向かう途中、斉明7年(661)1月、熟田津(にきたつ:今の愛媛県松山市)に滞在し、次の航海のタイミングをはかっていたときの歌です。斉明天皇(さいめいてんのう)の歌とも言われています。なお、写真は、熟田津(にきたつ)ではありません。
第一巻