第九巻 : 葦屋の菟原娘子の八年子の

2007年06月17日(日)更新


原文: 白雲之 龍田山之 瀧上之 小鞍嶺尓 開乎為流 櫻花者 山高 風之不息者 春雨之 継而零者 最末枝者 落過去祁利 下枝尓 遺有花者 須臾者 落莫乱 草枕 客去君之 及還来

作者: 高橋虫麻呂(たかはしのむしまろ)歌集より

よみ: 白雲(しらくも)の、龍田(たつた)の山の、瀧(たき)の上(うへ)の、小椋(をぐら)の嶺(みね)に、咲きををる、桜の花は、山(やま)高(たか)み、風しやまねば、春雨(はるさめ)の、継(つ)ぎてし降(ふ)れば、ほつ枝(え)は 散り過ぎにけり、下枝(しづえ)に、残れる花は、しましくは、散りな乱(まが)ひそ、草枕(くさまくら)、旅行く君が、帰り来るまで

意味: 白雲の龍田の山の滝の上の小椋の嶺に咲き乱れている桜の花は、、山が高くて風がやまず、春雨が降り続いていいるので、上のほうの枝はすでに散ってしまいました。下のほうの枝に残った花は、しばらくは散り乱れないで欲しい、草枕の旅に出かけられるあなた様がお帰りになるまで。

雨に散った桜 撮影(2007.04) by きょう

この歌の題詞によると、旅行く先は難波(なにわ)となっています。


第九巻