撮影 by H.Sさま

月(つき)

私たち人類が登場する前から地球の周りをまわっている衛星です。昔から、月の満ち欠けによって、時の経過を知りました。また、月と地球と引力によって潮の満ち引きが起こります。

月(つき)を詠んだ歌

月を詠んだ歌は沢山あります。月、三日月、月読(つくよみ)、月人、月読壮士(つきひとをとこ)など色々な表現があります。「月の船」という言い方も出てきます。三日月は、女の人の眉(まゆ)を思いおこして詠んでいますよ。

0008: 熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

0015: 海神の豊旗雲に入日さし今夜の月夜さやけくありこそ

0048: 東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ

0079: 大君の命畏み柔びにし家を置きこもりくの.......(長歌)

0135: つのさはふ石見の海の言さへく唐の崎なる.......(長歌)

0161: 北山にたなびく雲の青雲の星離り行き月を離れて

0167: 天地の初めの時ひさかたの天の河原に.......(長歌)

0169: あかねさす日は照らせれどぬばたまの夜渡る月の隠らく惜しも

0196: 飛ぶ鳥の明日香の川の上つ瀬に石橋渡し.......(長歌)

0200: ひさかたの天知らしぬる君故に日月も知らず恋ひわたるかも

0207: 天飛ぶや軽の道は我妹子が里にしあれば.......(長歌)

0211: 去年見てし秋の月夜は照らせれど相見し妹はいや年離る

0214: 去年見てし秋の月夜は渡れども相見し妹はいや年離る

0220: 玉藻よし讃岐の国は国からか見れども飽かぬ.......(長歌)

0240: ひさかたの天行く月を網に刺し我が大君は蓋にせり

0289: 天の原振り放け見れば白真弓張りて懸けたり夜道はよけむ

0290: 倉橋の山を高みか夜隠りに出で来る月の光乏しき

0302: 子らが家道やや間遠きをぬばたまの夜渡る月に競ひあへむかも

0317: 天地の別れし時ゆ神さびて高く貴き.......(長歌)

0388: 海神はくすしきものか淡路島中に立て置きて.......(長歌)

0393: 見えずとも誰れ恋ひざらめ山の端にいさよふ月を外に見てしか

0442: 世間は空しきものとあらむとぞこの照る月は満ち欠けしける

0495: 朝日影にほへる山に照る月の飽かざる君を山越しに置きて

0565: 大伴の見つとは言はじあかねさし照れる月夜に直に逢へりとも

0571: 月夜よし川の音清しいざここに行くも行かぬも遊びて行かむ

0623: 松の葉に月はゆつりぬ黄葉の過ぐれや君が逢はぬ夜ぞ多き

0632: 目には見て手には取らえぬ月の内の楓のごとき妹をいかにせむ

0638: ただ一夜隔てしからにあらたまの月か経ぬると心惑ひぬ

0667: 恋ひ恋ひて逢ひたるものを月しあれば夜は隠るらむしましはあり待て

0670: 月読の光りに来ませあしひきの山きへなりて遠からなくに

0671: 月読の光りは清く照らせれど惑へる心思ひあへなくに

0690: 照る月を闇に見なして泣く涙衣濡らしつ干す人なしに

0702: ぬばたまのその夜の月夜今日までに我れは忘れず間なくし思へば

0709: 夕闇は道たづたづし月待ちて行ませ我が背子その間にも見む

0710: み空行く月の光にただ一目相見し人の夢にし見ゆる

0723: 常世にと我が行かなくに小金門に.......(長歌)

0735: 春日山霞たなびき心ぐく照れる月夜にひとりかも寝む

0736: 月夜には門に出で立ち夕占問ひ足占をぞせし行かまくを欲り

0765: 一重山へなれるものを月夜よみ門に出で立ち妹か待つらむ

0880: 父母を見れば貴し妻子見ればめぐし愛し世間は.......(長歌)

0931: 鯨魚取り浜辺を清みうち靡き生ふる玉藻に.......(長歌)

0980: 雨隠り御笠の山を高みかも月の出で来ぬ夜はくたちつつ

0981: 狩高の高円山を高みかも出で来る月の遅く照るらむ

0982: ぬばたまの夜霧の立ちておほほしく照れる月夜の見れば悲しさ

0983: 山の端のささら愛壮士天の原門渡る光見らくしよしも

0984: 雲隠り去方をなみと我が恋ふる月をや君が見まく欲りする

0985: 天にます月読壮士賄はせむ今夜の長さ五百夜継ぎこそ

0986: はしきやし間近き里の君来むとおほのびにかも月の照りたる

0987: 待ちかてに我がする月は妹が着る御笠の山に隠りてありけり

0993: 月立ちてただ三日月の眉根掻き日長く恋ひし君に逢へるかも

0994: 振り放けて三日月見れば一目見し人の眉引き思ほゆるかも

1008: 山の端にいさよふ月の出でむかと我が待つ君が夜はくたちつつ

1039: 我が背子とふたりし居らば山高み里には月は照らずともよし

1068: 天の海に雲の波立ち月の舟星の林に漕ぎ隠る見ゆ

1069: 常はさね思はぬものをこの月の過ぎ隠らまく惜しき宵かも

1070: 大夫の弓末振り起し狩高の野辺さへ清く照る月夜かも

1071: 山の端にいさよふ月を出でむかと待ちつつ居るに夜ぞ更けにける

1072: 明日の宵照らむ月夜は片寄りに今夜に寄りて夜長くあらなむ

1073: 玉垂の小簾の間通しひとり居て見る験なき夕月夜かも

1074: 春日山おして照らせるこの月は妹が庭にもさやけくありけり

1075: 海原の道遠みかも月読の光少き夜は更けにつつ

1076: ももしきの大宮人の罷り出て遊ぶ今夜の月のさやけさ

1077: ぬばたまの夜渡る月を留めむに西の山辺に関もあらぬかも

1078: この月のここに来たれば今とかも妹が出で立ち待ちつつあるらむ

1079: まそ鏡照るべき月を白栲の雲か隠せる天つ霧かも

1080: ひさかたの天照る月は神代にか出で反るらむ年は経につつ

1081: ぬばたまの夜渡る月をおもしろみ我が居る袖に露ぞ置きにける

1082: 水底の玉さへさやに見つべくも照る月夜かも夜の更けゆけば

1083: 霜曇りすとにかあるらむ久方の夜渡る月の見えなく思へば

1084: 山の端にいさよふ月をいつとかも我は待ち居らむ夜は更けにつつ

1085: 妹があたり我が袖振らむ木の間より出で来る月に雲なたなびき

1086: 靫懸くる伴の男広き大伴に国栄えむと月は照るらし

1179: 家にして我れは恋ひむな印南野の浅茅が上に照りし月夜を

1270: こもりくの泊瀬の山に照る月は満ち欠けしけり人の常なき

1294: 朝月の日向の山に月立てり見ゆ遠妻を待ちたる人し見つつ偲はむ

1295: 春日なる御笠の山に月の舟出づ風流士の飲む酒杯に影に見えつつ

1372: み空行く月読壮士夕さらず目には見れども寄るよしもなし

1373: 春日山山高くあらし岩の上の菅の根見むに月待ちかたし

1374: 闇の夜は苦しきものをいつしかと我が待つ月も早も照らぬか

1452: 闇ならばうべも来まさじ梅の花咲ける月夜に出でまさじとや

1480: 我が宿に月おし照れり霍公鳥心あれ今夜来鳴き響もせ

1507: いかといかとある我が宿に百枝さし.......(長歌)

1508: 望ぐたち清き月夜に我妹子に見せむと思ひしやどの橘

1552: 夕月夜心もしのに白露の置くこの庭にこほろぎ鳴くも

1569: 雨晴れて清く照りたるこの月夜またさらにして雲なたなびき

1596: 妹が家の門田を見むとうち出で来し心もしるく照る月夜かも

1620: あらたまの月立つまでに来まさねば夢にし見つつ思ひぞ我がせし

1661: 久方の月夜を清み梅の花心開けて我が思へる君

1691: 旅なれば夜中をさして照る月の高島山に隠らく惜しも

1701: さ夜中と夜は更けぬらし雁が音の聞こゆる空を月渡る見ゆ

1712: 天の原雲なき宵にぬばたまの夜渡る月の入らまく惜しも

1714: 落ちたぎち流るる水の岩に触れ淀める淀に月の影見ゆ

1719: 照る月を雲な隠しそ島蔭に我が舟泊てむ泊り知らずも

1761: 三諸の神奈備山にたち向ふ御垣の山に.......(長歌)

1763: 倉橋の山を高みか夜隠りに出で来る月の片待ちかたき

1807: 鶏が鳴く東の国に古へにありけることと.......(長歌)

1874: 春霞たなびく今日の夕月夜清く照るらむ高松の野に

1875: 春されば木の暗多み夕月夜おほつかなしも山蔭にして

1876: 朝霞春日の暮は木の間より移ろふ月をいつとか待たむ

1887: 春日なる御笠の山に月も出でぬかも佐紀山に咲ける桜の花の見ゆべく

1889: 我が宿の毛桃の下に月夜さし下心よしうたてこのころ

1943: 月夜よみ鳴く霍公鳥見まく欲り我れ草取れり見む人もがも

1953: 五月山卯の花月夜霍公鳥聞けども飽かずまた鳴かぬかも

2010: 夕星も通ふ天道をいつまでか仰ぎて待たむ月人壮士

2025: 万代に照るべき月も雲隠り苦しきものぞ逢はむと思へど

2223: 天の海に月の舟浮け桂楫懸けて漕ぐ見ゆ月人壮士

2224: この夜らはさ夜更けぬらし雁が音の聞こゆる空ゆ月立ち渡る

2225: 我が背子がかざしの萩に置く露をさやかに見よと月は照るらし

2226: 心なき秋の月夜の物思ふと寐の寝らえぬに照りつつもとな

2227: 思はぬにしぐれの雨は降りたれど天雲晴れて月夜さやけし

2228: 萩の花咲きのををりを見よとかも月夜の清き恋まさらくに

2229: 白露を玉になしたる九月の有明の月夜見れど飽かぬかも

2298: 君に恋ひ萎えうらぶれ我が居れば秋風吹きて月かたぶきぬ

2299: 秋の夜の月かも君は雲隠りしましく見ねばここだ恋しき

2300: 九月の有明の月夜ありつつも君が来まさば我れ恋ひめやも

2306: しぐれ降る暁月夜紐解かず恋ふらむ君と居らましものを

2325: 誰が園の梅の花ぞもひさかたの清き月夜にここだ散りくる

2332: さ夜更けば出で来む月を高山の嶺の白雲隠すらむかも

2349: 我が宿に咲きたる梅を月夜よみ宵々見せむ君をこそ待て

2353: 泊瀬の斎槻が下に我が隠せる妻あかねさし照れる月夜に人見てむかも

2420: 月見れば国は同じぞ山へなり愛し妹はへなりたるかも

2450: 雲間よりさ渡る月のおほほしく相見し子らを見むよしもがも

2460: 遠き妹が振り放け見つつ偲ふらむこの月の面に雲なたなびき

2461: 山の端を追ふ三日月のはつはつに妹をぞ見つる恋ほしきまでに

2462: 我妹子し我れを思はばまそ鏡照り出づる月の影に見え来ね

2463: 久方の天照る月の隠りなば何になそへて妹を偲はむ

2464: 三日月のさやにも見えず雲隠り見まくぞ欲しきうたてこのころ

2500: 朝月の日向黄楊櫛古りぬれど何しか君が見れど飽かざらむ

2512: 味酒のみもろの山に立つ月の見が欲し君が馬の音ぞする

2618: 月夜よみ妹に逢はむと直道から我れは来つれど夜ぞ更けにける

2664: 夕月夜暁闇の朝影に我が身はなりぬ汝を思ひかねに

2665: 月しあれば明くらむ別も知らずして寝て我が来しを人見けむかも

2666: 妹が目の見まく欲しけく夕闇の木の葉隠れる月待つごとし

2667: 真袖持ち床うち掃ひ君待つと居りし間に月かたぶきぬ

2668: 二上に隠らふ月の惜しけども妹が手本を離るるこのころ

2669: 我が背子が振り放け見つつ嘆くらむ清き月夜に雲なたなびき

2670: まそ鏡清き月夜のゆつりなば思ひはやまず恋こそまさめ

2671: 今夜の有明月夜ありつつも君をおきては待つ人もなし

2672: この山の嶺に近しと我が見つる月の空なる恋もするかも

2673: ぬばたまの夜渡る月のゆつりなばさらにや妹に我が恋ひ居らむ

2679: 窓越しに月おし照りてあしひきのあらし吹く夜は君をしぞ思ふ

2811: この言を聞かむとならしまそ鏡照れる月夜も闇のみに見つ

2820: かくだにも妹を待ちなむさ夜更けて出で来し月のかたぶくまでに

2821: 木の間より移ろふ月の影を惜しみ立ち廻るにさ夜更けにけり

3002: あしひきの山より出づる月待つと人には言ひて妹待つ我れを

3003: 夕月夜暁闇のおほほしく見し人ゆゑに恋ひわたるかも

3004: 久方の天つみ空に照る月の失せなむ日こそ我が恋止まめ

3005: 十五日に出でにし月の高々に君をいませて何をか思はむ

3006: 月夜よみ門に出で立ち足占して行く時さへや妹に逢はずあらむ

3007: ぬばたまの夜渡る月のさやけくはよく見てましを君が姿を

3008: あしひきの山を木高み夕月をいつかと君を待つが苦しさ

3169: 能登の海に釣する海人の漁り火の光りにいませ月待ちがてり

3207: あらたまの年の緒長く照る月の飽かざる君や明日別れなむ

3208: 久にあらむ君を思ふにひさかたの清き月夜も闇の夜に見ゆ

3245: 天橋も長くもがも高山も高くもがも.......(長歌)

3276: 百足らず山田の道を波雲の愛し妻と語らはず.......(長歌)

3324: かけまくもあやに畏し藤原の都しみみに.......(長歌)

3395: 小筑波の嶺ろに月立し間夜はさはだなりぬをまた寝てむかも

3565: かの子ろと寝ずやなりなむはだすすき宇良野の山に月片寄るも

3586: 我がゆゑに思ひな痩せそ秋風の吹かむその月逢はむものゆゑ

3599: 月読の光りを清み神島の礒廻の浦ゆ船出す我れは

3622: 月読みの光りを清み夕なぎに水手の声呼び浦廻漕ぐかも

3623: 山の端に月傾けば漁りする海人の燈火沖になづさふ

3624: 我れのみや夜船は漕ぐと思へれば沖辺の方に楫の音すなり

3650: ひさかたの天照る月は見つれども我が思ふ妹に逢はぬころかも

3651: ぬばたまの夜渡る月は早も出でぬかも海原の八十島の上ゆ妹があたり見む

3658: 夕月夜影立ち寄り合ひ天の川漕ぐ船人を見るが羨しさ

3659: 秋風は日に異に吹きぬ我妹子はいつとか我れを斎ひ待つらむ

3660: 神さぶる荒津の崎に寄する波間なくや妹に恋ひわたりなむ

3661: 風の共寄せ来る波に漁りする海人娘子らが裳の裾濡れぬ

3662: 天の原振り放け見れば夜ぞ更けにけるよしゑやしひとり寝る夜は明けば明けぬとも

3663: わたつみの沖つ縄海苔来る時と妹が待つらむ月は経につつ

3664: 志賀の浦に漁りする海人明け来れば浦廻漕ぐらし楫の音聞こゆ

3665: 妹を思ひ寐の寝らえぬに暁の朝霧隠り雁がねぞ鳴く

3666: 夕されば秋風寒し我妹子が解き洗ひ衣行きて早着む

3667: 我が旅は久しくあらしこの我が着る妹が衣の垢つく見れば

3671: ぬばたまの夜渡る月にあらませば家なる妹に逢ひて来ましを

3672: ひさかたの月は照りたり暇なく海人の漁りは灯し合へり見ゆ

3698: 天離る鄙にも月は照れれども妹ぞ遠くは別れ来にける

3803: 隠りのみ恋ふれば苦し山の端ゆ出でくる月の顕さばいかに

3900: 織女し舟乗りすらしまそ鏡清き月夜に雲立ちわたる

3912: 霍公鳥何の心ぞ橘の玉貫く月し来鳴き響むる

3955: ぬばたまの夜は更けぬらし玉櫛笥二上山に月かたぶきぬ

3983: あしひきの山も近きを霍公鳥月立つまでに何か来鳴かぬ

3988: ぬばたまの月に向ひて霍公鳥鳴く音遥けし里遠みかも

4029: 霍公鳥いとねたけくは橘の花散る時に来鳴き響むる

4054: 霍公鳥こよ鳴き渡れ燈火を月夜になそへその影も見む

4060: 月待ちて家には行かむ我が插せる赤ら橘影に見えつつ

4072: ぬばたまの夜渡る月を幾夜経と数みつつ妹は我れ待つらむぞ

4073: 月見れば同じ国なり山こそば君があたりを隔てたりけれ

4076: あしひきの山はなくもが月見れば同じき里を心隔てつ

4134: 雪の上に照れる月夜に梅の花折りて送らむはしき子もがも

4160: 天地の遠き初めよ世間は常なきものと.......(長歌)

4166: 時ごとにいやめづらしく八千種に.......(長歌)

4177: 我が背子と手携はりて明けくれば.......(長歌)

4181: さ夜更けて暁月に影見えて鳴く霍公鳥聞けばなつかし

4192: 桃の花紅色ににほひたる面輪のうちに.......(長歌)

4206: 渋谿をさして我が行くこの浜に月夜飽きてむ馬しまし止め

4244: あらたまの年の緒長く我が思へる子らに恋ふべき月近づきぬ

4311: 秋風に今か今かと紐解きてうら待ち居るに月かたぶきぬ

4312: 秋草に置く白露の飽かずのみ相見るものを月をし待たむ

4453: 秋風の吹き扱き敷ける花の庭清き月夜に見れど飽かぬかも

4486: 天地を照らす日月の極みなくあるべきものを何をか思はむ

4489: うち靡く春を近みかぬばたまの今夜の月夜霞みたるらむ

補足

更新日: 2014年01月05日(日)