万葉集: 空(そら)を詠んだ歌

2010年12月19日(日)更新


万葉集の歌に詠まれる「空(そら)」は、27首あります。

がいっしょに詠みこまれている歌もあります。そのような歌の時には、「空」は「み空(そら)」と詠まれています。「み」は接頭語で、空を尊んで言うときに使います。

撮影(2003.8) by きょう


0534: 遠妻のここにしあらねば玉桙の道をた遠み.......(長歌)

0710: み空行く月の光にただ一目相見し人の夢にし見ゆる

0894: 神代より言ひ伝て来らくそらみつ大和の国は.......(長歌)

1372: み空行く月読壮士夕さらず目には見れども寄るよしもなし

1520: 彦星は織女と天地の別れし時ゆ.......(長歌)

1701: さ夜中と夜は更けぬらし雁が音の聞こゆる空ゆ月渡る見ゆ

2001: 大空ゆ通ふ我れすら汝がゆゑに天の川道をなづみてぞ来し

2224: この夜らはさ夜更けぬらし雁が音の聞こゆる空ゆ月立ち渡る

2317: こと降らば袖さへ濡れて通るべく降りなむ雪の空に消につつ

2322: はなはだも降らぬ雪ゆゑこちたくも天つみ空は雲らひにつつ

2333: 降る雪の空に消ぬべく恋ふれども逢ふよしなしに月ぞ経にける

2466: 浅茅原小野に標結ふ空言をいかなりと言ひて君をし待たむ

2541: た廻り行箕の里に妹を置きて心空にあり地は踏めども

2647: 手作りを空ゆ引き越し遠みこそ目言離るらめ絶ゆと隔てや

2672: この山の嶺に近しと我が見つる月の空なる恋もするかも

2879: み空行く名の惜しけくも我れはなし逢はぬ日まねく年の経ぬれば

2887: 立ちて居てたどきも知らず我が心天つ空なり地は踏めども

2896: うたがたも言ひつつもあるか我れならば地には落ちず空に消なまし

2950: 我妹子が夜戸出の姿見てしより心空なり地は踏めども

3004: 久方の天つみ空に照る月の失せなむ日こそ我が恋止まめ

3223: かむとけの日香空の九月のしぐれの降れば.......(長歌)

3272: うちはへて思ひし小野は遠からぬその里人の.......(長歌)

3330: 隠口の泊瀬の川の上つ瀬に鵜を八つ潜け.......(長歌)

3425: 下つ毛野阿蘇の川原よ石踏まず空ゆと来ぬよ汝が心告れ

3510: み空行く雲にもがもな今日行きて妹に言どひ明日帰り来む

3694: わたつみの畏き道を安けくもなく悩み来て.......(長歌)

4410: み空行く雲も使と人は言へど家づと遣らむたづき知らずも


自然を詠んだ歌