撮影(2005) by きょう

雲(くも)

大気中の水滴、ごく小さな氷がまとまって浮かんで雲(くも)をつくります。地上から見ると色々な形を作っているように見えて、特徴的な雲の形にいろいろな名前がついています。

雲(くも)を詠んだ歌

万葉集の歌に詠まれる「雲」は、およそ200首もあります。「天雲」、「白雲」、「雲間(くもま)」「雲居(くもゐ)」と詠まれた歌が多くあります。「雲居」には、遠く離れた地、のイメージが含まれていることがあります。

0015: 海神の豊旗雲に入日さし今夜の月夜さやけくありこそ

0017: 味酒三輪の山あをによし奈良の山の山の際に.......(長歌)

0018: 三輪山をしかも隠すか雲だにも心あらなも隠さふべしや

0052: やすみしし我ご大君高照らす日の皇子荒栲の.......(長歌)

0135: つのさはふ石見の海の言さへく唐の崎なる.......(長歌)

0136: 青駒が足掻きを速み雲居にぞ妹があたりを過ぎて来にける

0161: 北山にたなびく雲の青雲の星離り行き月を離れて

0167: 天地の初めの時ひさかたの天の河原に.......(長歌)

0199: かけまくもゆゆしきかも言はまくも.......(長歌)

0205: 大君は神にしませば天雲の五百重が下に隠りたまひぬ

0207: 天飛ぶや軽の道は我妹子が里にしあれば.......(長歌)

0220: 玉藻よし讃岐の国は国からか見れども飽かぬ.......(長歌)

0225: 直の逢ひは逢ひかつましじ石川に雲立ち渡れ見つつ偲はむ

0235: 大君は神にしませば天雲の雷の上に廬りせるかも

0242: 滝の上の三船の山に居る雲の常にあらむと我が思はなくに

0243: 大君は千年に座さむ白雲も三船の山に絶ゆる日あらめや

0244: み吉野の三船の山に立つ雲の常にあらむと我が思はなくに

0248: 隼人の薩摩の瀬戸を雲居なす遠くも我れは今日見つるかも

0287: ここにして家やもいづく白雲のたなびく山を越えて来にけり

0317: 天地の別れし時ゆ神さびて高く貴き駿河なる.......(長歌)

0319: なまよみの甲斐の国うち寄する駿河の国と.......(長歌)

0321: 富士の嶺を高み畏み天雲もい行きはばかりたなびくものを

0324: みもろの神なび山に五百枝さししじに生ひたる栂の木の.......(長歌)

0353: み吉野の高城の山に白雲は行きはばかりてたなびけり見ゆ

0372: 春日を春日の山の高座の御笠の山に朝さらず雲居たなびき.......(長歌)

0377: 青山の嶺の白雲朝に日に常に見れどもめづらし我が君

0416: 百伝ふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ

0420: なゆ竹のとをよる御子さ丹つらふ我が大君はこもりくの......(長歌)

0428: こもりくの初瀬の山の山の際にいさよふ雲は妹にかもあらむ

0430: 八雲さす出雲の子らが黒髪は吉野の川の沖になづさふ

0441: 大君の命畏み大殯の時にはあらねど雲隠ります

0443: 天雲の向伏す国のますらをと言はれし人は天皇の.......(長歌)

0444: 昨日こそ君はありしか思はぬに浜松の上に雲にたなびく

0460: 栲づのの新羅の国ゆ人言をよしと聞かして.......(長歌)

0461: 留めえぬ命にしあれば敷栲の家ゆは出でて雲隠りにき

0509: 臣の女の櫛笥に乗れる鏡なす御津の浜辺に.......(長歌)

0534: 遠妻のここにしあらねば玉桙の道をた遠み.......(長歌)

0546: 三香の原旅の宿りに玉桙の道の行き逢ひに.......(長歌)

0547: 天雲の外に見しより我妹子に心も身さへ寄りにしものを

0553: 天雲のそくへの極み遠けども心し行けば恋ふるものかも

0574: ここにありて筑紫やいづち白雲のたなびく山の方にしあるらし

0584: 春日山朝立つ雲の居ぬ日なく見まくの欲しき君にもあるかも

0640: はしけやし間近き里を雲居にや恋ひつつ居らむ月も経なくに

0668: 朝に日に色づく山の白雲の思ひ過ぐべき君にあらなくに

0677: 春日山朝居る雲のおほほしく知らぬ人にも恋ふるものかも

0688: 青山を横ぎる雲のいちしろく我れと笑まして人に知らゆな

0693: かくのみし恋ひやわたらむ秋津野にたなびく雲の過ぐとはなしに

0698: 春日野に朝居る雲のしくしくに我れは恋ひ増す月に日に異に

0758: 白雲のたなびく山の高々に我が思ふ妹を見むよしもがも

0800: 父母を見れば貴し妻子見ればめぐし愛し世間は.......(長歌)

0847: 我が盛りいたくくたちぬ雲に飛ぶ薬食むともまた変若めやも

0848: 雲に飛ぶ薬食むよは都見ばいやしき我が身また変若ぬべし

0866: はろはろに思ほゆるかも白雲の千重に隔てる筑紫の国は

0898: 慰むる心はなしに雲隠り鳴き行く鳥の音のみし泣かゆ

0942: あぢさはふ妹が目離れて敷栲の枕もまかず桜皮.......(長歌)

0966: 大和道は雲隠りたりしかれども我が振る袖をなめしと思ふな

0971: 白雲の龍田の山の露霜に色づく時にうち越えて.......(長歌)

0984: 雲隠り去方をなみと我が恋ふる月をや君が見まく欲りする

0998: 眉のごと雲居に見ゆる阿波の山懸けて漕ぐ舟泊り知らずも

1005: やすみしし我が大君の見したまふ吉野の宮は.......(長歌)

1068: 天の海に雲の波立ち月の舟星の林に漕ぎ隠る見ゆ

1079: まそ鏡照るべき月を白栲の雲か隠せる天つ霧かも

1083: 霜曇りすとにかあるらむ久方の夜渡る月の見えなく思へば

1085: 妹があたり我が袖振らむ木の間より出で来る月に雲なたなびき

1087: 穴師川川波立ちぬ巻向の弓月が岳に雲居立てるらし

1088: あしひきの山川の瀬の鳴るなへに弓月が岳に雲立ちわたる

1089: 大海に島もあらなくに海原のたゆたふ波に立てる白雲

1170: 楽浪の連庫山に雲居れば雨ぞ降るちふ帰り来我が背

1244: 娘子らが放りの髪を由布の山雲なたなびき家のあたり見む

1271: 遠くありて雲居に見ゆる妹が家に早く至らむ歩め黒駒

1282: はしたての倉橋山に立てる白雲見まく欲り我がするなへに立てる白雲

1304: 天雲のたなびく山の隠りたる我が下心木の葉知るらむ

1310: 雲隠る小島の神の畏けば目こそ隔てれ心隔てや

1368: 岩倉の小野ゆ秋津に立ちわたる雲にしもあれや時をし待たむ

1369: 天雲に近く光りて鳴る神の見れば畏し見ねば悲しも

1406: 秋津野に朝居る雲の失せゆけば昨日も今日もなき人思ほゆ

1407: 隠口の泊瀬の山に霞立ちたなびく雲は妹にかもあらむ

1454: 波の上ゆ見ゆる小島の雲隠りあな息づかし相別れなば

1520: 彦星は織女と天地の別れし時ゆいなうしろ.......(長歌)

1521: 風雲は二つの岸に通へども我が遠妻の言ぞ通はぬ

1563: 聞きつやと妹が問はせる雁が音はまことも遠く雲隠るなり

1566: 久方の雨間も置かず雲隠り鳴きぞ行くなる早稲田雁がね

1567: 雲隠り鳴くなる雁の行きて居む秋田の穂立繁くし思ほゆ

1569: 雨晴れて清く照りたるこの月夜またさらにして雲なたなびき

1574: 雲の上に鳴くなる雁の遠けども君に逢はむとた廻り来つ

1575: 雲の上に鳴きつる雁の寒きなへ萩の下葉はもみちぬるかも

1681: 後れ居て我が恋ひ居れば白雲のたなびく山を今日か越ゆらむ

1700: 秋風に山吹の瀬の鳴るなへに天雲翔る雁に逢へるかも

1703: 雲隠り雁鳴く時は秋山の黄葉片待つ時は過ぐれど

1712: 天の原雲なき宵にぬばたまの夜渡る月の入らまく惜しも

1719: 照る月を雲な隠しそ島蔭に我が舟泊てむ泊り知らずも

1740: 春の日の霞める時に住吉の岸に出で居て釣舟の.......(長歌)

1747: 白雲の龍田の山の瀧の上の小椋の嶺に咲きををる.......(長歌)

1749: 白雲の龍田の山を夕暮れにうち越え行けば瀧の上の.......(長歌)

1753: 衣手常陸の国の二並ぶ筑波の山を見まく欲りと.......(長歌)

1760: 男神に雲立ち上りしぐれ降り濡れ通るとも我れ帰らめや

1801: 古へのますら壮士の相競ひ妻問ひしけむ葦屋の菟原娘子の.......(長歌)

1804: 父母が成しのまにまに箸向ふ弟の命は朝露の.......(長歌)

1832: うち靡く春さり来ればしかすがに天雲霧らひ雪は降りつつ

1923: 白真弓今春山に行く雲の行きや別れむ恋しきものを

1959: 雨晴れの雲にたぐひて霍公鳥春日をさしてこゆ鳴き渡る

2009: 汝が恋ふる妹の命は飽き足らに袖振る見えつ雲隠るまで

2025: 万代に照るべき月も雲隠り苦しきものぞ逢はむと思へど

2026: 白雲の五百重に隠り遠くとも宵さらず見む妹があたりは

2041: 秋風の吹きただよはす白雲は織女の天つ領巾かも

2063: 天の川霧立ち上る織女の雲の衣のかへる袖かも

2128: 秋風に大和へ越ゆる雁がねはいや遠ざかる雲隠りつつ

2130: 我が宿に鳴きし雁がね雲の上に今夜鳴くなり国へかも行く

2132: 天雲の外に雁が音聞きしよりはだれ霜降り寒しこの夜は

2136: 秋風に山飛び越ゆる雁がねの声遠ざかる雲隠るらし

2138: 鶴がねの今朝鳴くなへに雁がねはいづくさしてか雲隠るらむ

2227: 思はぬにしぐれの雨は降りたれど天雲晴れて月夜さやけし

2299: 秋の夜の月かも君は雲隠りしましく見ねばここだ恋しき

2314: 巻向の桧原もいまだ雲居ねば小松が末ゆ沫雪流る

2322: はなはだも降らぬ雪ゆゑこちたくも天つみ空は雲らひにつつ

2332: さ夜更けば出で来む月を高山の嶺の白雲隠すらむかも

2449: 香具山に雲居たなびきおほほしく相見し子らを後恋ひむかも

2450: 雲間よりさ渡る月のおほほしく相見し子らを見むよしもがも

2451: 天雲の寄り合ひ遠み逢はずとも異し手枕我れまかめやも

2452: 雲だにもしるくし立たば慰めて見つつも居らむ直に逢ふまでに

2453: 春柳葛城山に立つ雲の立ちても居ても妹をしぞ思ふ

2454: 春日山雲居隠りて遠けども家は思はず君をしぞ思ふ

2460: 遠き妹が振り放け見つつ偲ふらむこの月の面に雲なたなびき

2464: 三日月のさやにも見えず雲隠り見まくぞ欲しきうたてこのころ

2490: 天雲に翼打ちつけて飛ぶ鶴のたづたづしかも君しまさねば

2510: 赤駒が足掻速けば雲居にも隠り行かむぞ袖まけ我妹

2513: 鳴る神の少し響みてさし曇り雨も降らぬか君を留めむ

2658: 天雲の八重雲隠り鳴る神の音のみにやも聞きわたりなむ

2669: 我が背子が振り放け見つつ嘆くらむ清き月夜に雲なたなびき

2674: 朽網山夕居る雲の薄れゆかば我れは恋ひむな君が目を欲り

2675: 君が着る御笠の山に居る雲の立てば継がるる恋もするかも

2676: ひさかたの天飛ぶ雲にありてしか君をば相見むおつる日なしに

2816: うらぶれて物な思ひそ天雲のたゆたふ心我が思はなくに

3012: との曇り雨布留川のさざれ波間なくも君は思ほゆるかも

3030: 思ひ出でてすべなき時は天雲の奥処も知らず恋ひつつぞ居る

3031: 天雲のたゆたひやすき心あらば我れをな頼めそ待たば苦しも

3032: 君があたり見つつも居らむ生駒山雲なたなびき雨は降るとも

3126: 巻向の穴師の山に雲居つつ雨は降れども濡れつつぞ来し

3167: 波の間ゆ雲居に見ゆる粟島の逢はぬものゆゑ我に寄そる子ら

3178: 国遠み思ひなわびそ風の共雲の行くごと言は通はむ

3179: 留まりにし人を思ふに秋津野に居る白雲のやむ時もなし

3190: 雲居なる海山越えてい行きなば我れは恋ひむな後は逢ひぬとも

3209: 春日なる御笠の山に居る雲を出で見るごとに君をしぞ思ふ

3225: 天雲の影さへ見ゆるこもりくの泊瀬の川は.......(長歌)

3259: かくのみし相思はずあらば天雲の外にぞ君はあるべくありける

3272: うちはへて思ひし小野は遠からぬその里人の標結ふと.......(長歌)

3276: 百足らず山田の道を波雲の愛し妻と語らはず.......(長歌)

3294: み雪降る吉野の岳に居る雲の外に見し子に恋ひわたるかも

3310: 隠口の泊瀬の国にさよばひに我が来ればたな曇り.......(長歌)

3324: かけまくもあやに畏し藤原の都しみみに人はしも.......(長歌)

3325: つのさはふ磐余の山に白栲にかかれる雲は大君にかも

3326: 礒城島の大和の国にいかさまに思ほしめせ.......(長歌)

3329: 白雲のたなびく国の青雲の向伏す国の.......(長歌)

3344: この月は君来まさむと大船の思ひ頼みて.......(長歌)

3346: 見欲しきは雲居に見ゆるうるはしき.......(長歌)

3360: 白雲の絶えつつも継がむと思へや乱れそめけむ(或本に曰く)

3409: 伊香保ろに天雲い継ぎかぬまづく人とおたはふいざ寝しめとら

3441: ま遠くの雲居に見ゆる妹が家にいつか至らむ歩め我が駒

3510: み空行く雲にもがもな今日行きて妹に言どひ明日帰り来む

3511: 青嶺ろにたなびく雲のいさよひに物をぞ思ふ年のこのころ

3512: 一嶺ろに言はるものから青嶺ろにいさよふ雲の寄そり妻はも

3513: 夕さればみ山を去らぬ布雲のあぜか絶えむと言ひし子ろはも

3514: 高き嶺に雲のつくのす我れさへに君につきなな高嶺と思ひて>

3515: 我が面の忘れむしだは国はふり嶺に立つ雲を見つつ偲はせ

3516: 対馬の嶺は下雲あらなふ可牟の嶺にたなびく雲を見つつ偲はも

3517: 白雲の絶えにし妹をあぜせろと心に乗りてここば愛しけ

3518: 岩の上にいかかる雲のかのまづく人ぞおたはふいざ寝しめとら

3519: 汝が母に嘖られ我は行く青雲の出で来我妹子相見て行か

3520: 面形の忘れむしだは大野ろにたなびく雲を見つつ偲はむ

3522: 昨夜こそば子ろとさ寝しか雲の上ゆ鳴き行く鶴の間遠く思ほゆ

3602: あをによし奈良の都にたなびける天の白雲見れど飽かぬかも

3627: 朝されば妹が手にまく鏡なす御津の浜びに大船に.......(長歌)

3691: 天地とともにもがもと思ひつつありけむものを.......(長歌)

3716: 天雲のたゆたひ来れば九月の黄葉の山もうつろひにけり

3720: 我妹子を行きて早見む淡路島雲居に見えぬ家つくらしも

3791: みどり子の若子髪にはたらちし母に抱かえひむつ.......(長歌)

3883: 弥彦おのれ神さび青雲のたなびく日すら小雨そほ降る

3898: 大船の上にし居れば天雲のたどきも知らず歌ひこそ我が背

3900: 織女し舟乗りすらしまそ鏡清き月夜に雲立ちわたる

3957: 天離る鄙治めにと大君の任けのまにまに.......(長歌)

3958: ま幸くと言ひてしものを白雲に立ちたなびくと聞けば悲しも

4003: 朝日さしそがひに見ゆる神ながら.......(長歌)

4006: かき数ふ二上山に神さびて立てる栂の木本も枝も.......(長歌)

4011: 大君の遠の朝廷ぞみ雪降る越と名に追へる.......(長歌)

4122: 天皇の敷きます国の天の下四方の道には.......(長歌)

4123: この見ゆる雲ほびこりてとの曇り雨も降らぬか心足らひに

4144: 燕来る時になりぬと雁がねは国偲ひつつ雲隠り鳴く

4169: 霍公鳥来鳴く五月に咲きにほふ花橘のかぐはしき.......(長歌)

4214: 天地の初めの時ゆうつそみの八十伴の男は大君に.......(長歌)

4235: 天雲をほろに踏みあだし鳴る神も今日にまさりて畏けめやも

4236: 天地の神はなかれや愛しき我が妻離る光る神.......(長歌)

4242: 天雲の行き帰りなむものゆゑに思ひぞ我がする別れ悲しみ

4247: 天雲のそきへの極み我が思へる君に別れむ日近くなりぬ

4254: 蜻蛉島大和の国を天雲に磐舟浮べ艫に舳に.......(長歌)

4296: 天雲に雁ぞ鳴くなる高円の萩の下葉はもみちあへむかも

4355: よそにのみ見てや渡らも難波潟雲居に見ゆる島ならなくに

4380: 難波津を漕ぎ出て見れば神さぶる生駒高嶺に雲ぞたなびく

4403: 大君の命畏み青雲のとのびく山を越よて来ぬかむ

4410: み空行く雲も使と人は言へど家づと遣らむたづき知らずも

4421: 我が行きの息づくしかば足柄の峰延ほ雲を見とと偲はね

補足

更新日: 2017年09月17日(日)