山梨県富士吉田市の火祭りにて 撮影(2002.08.26) by きょう

火は古代の重要なエネルギー源と同時に災害をもたらすものでもあり、神が宿(やど)るものとも考えられていたようです。

火を詠んだ歌

万葉集には、「火」だけでなく、漁(いさ)り火、かがり火、ともし火などを詠んだ歌が多くあります。

0160: 燃ゆる火も取りて包みて袋には入ると言はずや面智男雲

0199: かけまくもゆゆしきかも言はまくもあやに畏き.......(長歌)

0230: 梓弓手に取り持ちてますらをのさつ矢手挟み.......(長歌)

0254: 燈火の明石大門に入らむ日や漕ぎ別れなむ家のあたり見ず

0319: なまよみの甲斐の国うち寄する駿河の国と.......(長歌)

0326: 見わたせば明石の浦に燭す火の穂にぞ出でぬる妹に恋ふらく

0506: 我が背子は物な思ひそ事しあらば火にも水にも我れなけなくに

0892: 風交り雨降る夜の雨交り雪降る夜は.......(長歌)

1194: 紀の国の雑賀の浦に出で見れば海人の燈火波の間ゆ見ゆ

1807: 鶏が鳴く東の国に古へにありけることと.......(長歌)

1809: 葦屋の菟原娘子の八年子の片生ひの時ゆ.......(長歌)

2642: 燈火の影にかがよふうつせみの妹が笑まひし面影に見ゆ

2649: あしひきの山田守る翁が置く鹿火の下焦れのみ我が恋ひ居らむ

2651: 難波人葦火焚く屋の煤してあれどおのが妻こそ常めづらしき

2744: 鱸取る海人の燈火外にだに見ぬ人ゆゑに恋ふるこのころ

3169: 能登の海に釣する海人の漁り火の光りにいませ月待ちがてり

3170: 志賀の海人の釣りし燭せる漁り火のほのかに妹を見むよしもがも

3623: 山の端に月傾けば漁りする海人の燈火沖になづさふ

3648: 海原の沖辺に灯し漁る火は明かして灯せ大和島見む

3669: 旅にあれど夜は火灯し居る我れを闇にや妹が恋ひつつあるらむ

3724: 君が行く道の長手を繰り畳ね焼き滅ぼさむ天の火もがも

3899: 海人娘子漁り焚く火のおぼほしく角の松原思ほゆるかも

4011: 大君の遠の朝廷ぞみ雪降る.......(長歌)

4054: 霍公鳥こよ鳴き渡れ燈火を月夜になそへその影も見む

4086: 油火の光りに見ゆる吾がかづらさ百合の花の笑まはしきかも

4087: 灯火の光りに見ゆるさ百合花ゆりも逢はむと思ひそめてき

4218: 鮪突くと海人の灯せる漁り火の秀にか出ださむ我が下思ひを

4419: 家ろには葦火焚けども住みよけを筑紫に至りて恋しけ思はも

補足

更新日: 2015年06月21日(日)