2008年06月01日(日)更新
ユリ科ユリ属の多年草の百合(ゆり)です。大きい花が風に揺れ動くことからついた名だということです。山百合、鉄砲百合、透かし百合、鹿の子百合、鬼百合、姫百合など種類が多く、万葉集歌の中での特定は難しいと言われています。
万葉集では大伴家持(おおとものやかもち)が百合の歌を四首詠んでいますが、すべて「さ百合」と詠んでいます。ここでの「さ」は接頭語で、特定の百合をしめす言葉ではないように思われます。
1257: 道の辺の草深百合の花笑みに笑みしがからに妻と言ふべしや
1500: 夏の野の茂みに咲ける姫百合の知らえぬ恋は苦しきものぞ
1503: 我妹子が家の垣内のさ百合花ゆりと言へるはいなと言ふに似る
2467: 道の辺の草深百合の後もと言ふ妹が命を我れ知らめやも
4086: 油火の光りに見ゆる吾がかづらさ百合の花の笑まはしきかも
4087: 灯火の光りに見ゆるさ百合花ゆりも逢はむと思ひそめてき
4088: さ百合花ゆりも逢はむと思へこそ今のまさかもうるはしみすれ
4113: 大君の遠の朝廷と任きたまふ官のまに.......(長歌)
4115: さ百合花ゆりも逢はむと下延ふる心しなくは今日も経めやも
4116: 大君の任きのまにまに取り持ちて.......(長歌)
4369: 筑波嶺のさ百合の花の夜床にも愛しけ妹ぞ昼も愛しけ