万葉集: 山吹(やまぶき)を詠んだ歌

2005年04月17日(日)更新


山吹はバラ科の落葉低木です。低い山地や水辺に生えます。一重山吹、八重山吹、菊咲き山吹などがあります。3月から5月にかけて、鮮やかな黄色の花がきれいですね。なお、八重山吹には実ができません。

山吹を詠んだ歌の中では、私にとっては高市皇子(たけちのみこ)の歌が一番印象的です。

撮影(1999) by きょう


0158: 山吹の立ちよそひたる山清水汲みに行かめど道の知らなく

1435: かはづ鳴く神奈備川に影見えて今か咲くらむ山吹の花

1444: 山吹の咲きたる野辺のつほすみれこの春の雨に盛りなりけり

1860: 花咲きて実はならねども長き日に思ほゆるかも山吹の花

1907: かくしあらば何か植ゑけむ山吹のやむ時もなく恋ふらく思へば

2786: 山吹のにほへる妹がはねず色の赤裳の姿夢に見えつつ

3968: 鴬の来鳴く山吹うたがたも君が手触れず花散らめやも

3971: 山吹の茂み飛び潜く鴬の声を聞くらむ君は羨しも

3974: 山吹は日に日に咲きぬうるはしと我が思ふ君はしくしく思ほゆ

3976: 咲けりとも知らずしあらば黙もあらむこの山吹を見せつつもとな

4184: 山吹の花取り持ちてつれもなく離れにし妹を偲ひつるかも

4185: うつせみは恋を繁みと春まけて思ひ繁けば............(長歌)

4186: 山吹を宿に植ゑては見るごとに思ひはやまず恋こそまされ

4197: 妹に似る草と見しより我が標し野辺の山吹誰れか手折りし

4302: 山吹は撫でつつ生ほさむありつつも君来ましつつかざしたりけり

4303: 我が背子が宿の山吹咲きてあらばやまず通はむいや年の端に

4304: 山吹の花のさかりにかくの如君を見まくは千年にもがも