たのしい万葉集: 紫草(むらさき)を詠んだ歌

2008年02月10日(日)更新


ムラサキ科ムラサキ属の多年草です。6月~7月に丘の草地に白い花を咲かせます。高さは40~70センチ程度までに成長します。根が太く、紫色の染料に利用されていました。

万葉集には10首に登場します。紫草そのものを詠んだものと、紫色のイメージを詠んだものがあります。

撮影 by きょう


0020: あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る

0021: 紫のにほへる妹を憎くあらば人妻故に我れ恋ひめやも

0395: 託馬野に生ふる紫草衣に染めいまだ着ずして色に出でにけり

1392: 紫の名高の浦の真砂土袖のみ触れて寝ずかなりなむ

1825: 紫草の根延ふ横野の春野には君を懸けつつ鴬鳴くも

2974: 紫の帯の結びも解きもみずもとなや妹に恋ひわたりなむ

3099: 紫草を草と別く別く伏す鹿の野は異にして心は同じ

3101: 紫は灰さすものぞ海石榴市の八十の街に逢へる子や誰れ

3500: 紫草は根をかも終ふる人の子のうら愛しけを寝を終へなくに

3870: 紫の粉潟の海に潜く鳥玉潜き出ば我が玉にせむ


万葉集の草花