万葉集:朱華(はねず)を詠んだ歌

平成10年5月9日(日)更新


朱華(はねず)は、庭梅(にわうめ)だろうと言われています

庭梅(にわうめ)はバラ科サクラ属の落葉低木です。3月~4月にかけて枝にびっしりと梅に似たピンクの花が咲きます。林鐘梅(りんしょうばい)とも言います。林鐘(りんしょう)というのは、陰暦で6月のことです。

万葉集には4首に登場します。朱華(はねず)色に染色された衣服は、灰で洗濯すると色落ちがします。そのことから、「はねず色」は移ろいやすい心を導く枕詞として使われるようになったと考えられます。

0657: 思はじと言ひてしものをはねず色のうつろひやすき我が心かも

1485: 夏まけて咲きたるはねずひさかたの雨うち降らば移ろひなむか

2786: 山吹のにほへる妹がはねず色の赤裳の姿夢に見えつつ

3074: はねず色のうつろひやすき心あれば年をぞ来経る言は絶えずて


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