万葉集: 佐保川(さほがわ)を詠んだ歌

2002年1月6日(日)更新


春日山から都の北を通り、東大寺の西で吉城川(よしきがわ)と合流して平城京を南に抜けていきます。万葉集では、「佐保の河」とも詠まれます。「千鳥」を伴った歌が多いのも特徴ですね。

撮影(2000.7.1) by きょう


0079: 大君の命畏み柔びにし家を置きこもりくの.......(長歌)

0371: 意宇の海の河原の千鳥汝が鳴けば我が佐保川の思ほゆらくに

0460: 栲づのの新羅の国ゆ人言をよしと聞かして.......(長歌)

0525: 佐保川の小石踏み渡りぬばたまの黒馬来る夜は年にもあらぬか

0526: 千鳥鳴く佐保の川瀬のさざれ波やむ時もなし我が恋ふらくは

0528: 千鳥鳴く佐保の川門の瀬を広み打橋渡す汝が来と思へば

0529: 佐保川の岸のつかさの柴な刈りそねありつつも春し来たらば立ち隠るがね

0715: 千鳥鳴く佐保の川門の清き瀬を馬うち渡しいつか通はむ

0948: ま葛延ふ春日の山はうち靡く春さりゆくと.......(長歌)

1004: 思ほえず来ましし君を佐保川のかはづ聞かせず帰しつるかも

1123: 佐保川の清き川原に鳴く千鳥かはづと二つ忘れかねつも

1124: 佐保川に騒ける千鳥さ夜更けて汝が声聞けば寐ねかてなくに

1251: 佐保川に鳴くなる千鳥何しかも川原を偲ひいや川上る

1433: うち上る佐保の川原の青柳は今は春へとなりにけるかも

1635: 佐保川の水を堰き上げて植ゑし田を刈れる初飯はひとりなるべし

3010: 佐保川の川波立たず静けくも君にたぐひて明日さへもがも

4478: 佐保川に凍りわたれる薄ら氷の薄き心を我が思はなくに


平城京 川を詠んだ歌