万葉集: 筑波山(つくばさん)

2006年04月23日(日)更新


筑波山は、標高876メートルとそれほど高くはありません。関東平野にあって遠くから望むことができ、古くから人々に親しまれてきた山です。山は、男体山と女体山の二つの峰(みね)からなっています。

筑波山は、歌垣(うたがき)の場として知られています。(歌垣は、男女が歌をやりとりし互いの相手を見つける集いです)。

筑波山 撮影(2004.5.14) by きょう

0382: 鶏が鳴く東の国に高山はさはにあれども.......(長歌)

0383: 筑波嶺を外のみ見つつありかねて雪消の道をなづみ来るかも

1497: 筑波嶺に我が行けりせば霍公鳥山彦響め鳴かましやそれ

1712: 天の原雲なき宵にぬばたまの夜渡る月の入らまく惜しも

1753: 衣手常陸の国の二並ぶ筑波の山を.......(長歌)

1754: 今日の日にいかにかしかむ筑波嶺に昔の人の来けむその日も

1757: 草枕旅の憂へを慰もることもありやと筑波嶺に.......(長歌)

1758: 筑波嶺の裾廻の田居に秋田刈る妹がり遣らむ黄葉手折らな

1759: 鷲の住む筑波の山の裳羽服津の.......(長歌)

1760: 男神に雲立ち上りしぐれ降り濡れ通るとも我れ帰らめや

1838: 峰の上に降り置ける雪し風の共ここに散るらし春にはあれども

3350: 筑波嶺の新桑繭の衣はあれど君が御衣しあやに着欲しも

3351: 筑波嶺に雪かも降らるいなをかも愛しき子ろが布乾さるかも

3388: 筑波嶺の嶺ろに霞居過ぎかてに息づく君を率寝て遣らさね

3389: 妹が門いや遠そきぬ筑波山隠れぬほとに袖は振りてな

3390: 筑波嶺にかか鳴く鷲の音のみをか泣きわたりなむ逢ふとはなしに

3391: 筑波嶺にそがひに見ゆる葦穂山悪しかるとがもさね見えなくに

3392: 筑波嶺の岩もとどろに落つる水よにもたゆらに我が思はなくに

3393: 筑波嶺のをてもこのもに守部据ゑ母い守れども魂ぞ会ひにける

3394: さ衣の小筑波嶺ろの山の崎忘ら来ばこそ汝を懸けなはめ

3395: 小筑波の嶺ろに月立し間夜はさはだなりぬをまた寝てむかも

3396: 小筑波の茂き木の間よ立つ鳥の目ゆか汝を見むさ寝ざらなくに

4367: 我が面の忘れもしだは筑波嶺を振り放け見つつ妹は偲はね

4369: 筑波嶺のさ百合の花の夜床にも愛しけ妹ぞ昼も愛しけ

4371: 橘の下吹く風のかぐはしき筑波の山を恋ひずあらめかも


関東近辺 山を詠んだ歌