万葉集: 葛飾(かつしか)を詠んだ歌

2005年08月14日(日)更新


葛飾(かつしか)は、東京都葛飾区、千葉県市川市、埼玉県北葛飾郡などの江戸川の流域を言います。

葛飾(かつしか)に関係する歌は、ほとんどが真間(まま:今の千葉県市川市真間)に関係する歌です。特に、真間の手児奈(てこな)と呼ばれる女性に関する歌が目立ちますね。

真間には、手児奈(てこな)という美しいことで評判の女性が居たそうです。その美しさのため、いろいろな男性から言い寄られたので、困り果てた末に海に身を投げて亡くなったとのことです。この話をもとに、山部赤人と高橋虫麻呂が歌を詠んでいます。

手児奈堂(てこなどう) 撮影 by きょう

写真は、市川市真間の手児奈堂(てこなどう)です。 手児奈(てこな)は、「真間の井(い)」という泉で水を汲んでいたそうですが、この手児奈堂(てこなどう)のすぐ北にある亀井院のなかに、「真間の井(い)」という井戸が伝えられ、保存されています。


0431: いにしへにありけむ人の倭文幡の帯解き交へて.......(長歌)

0432: 我れも見つ人にも告げむ勝鹿の真間の手児名が奥つ城ところ

0433: 葛飾の真間の入江にうち靡く玉藻刈りけむ手児名し思ほゆ

1807: 鶏が鳴く東の国に古へにありけることと今までに.......(長歌)

1808: 勝鹿の真間の井見れば立ち平し水汲ましけむ手児名し思ほゆ

3349: 葛飾の真間の浦廻を漕ぐ船の船人騒く波立つらしも

3384: 葛飾の真間の手児名をまことかも我れに寄すとふ真間の手児名を

3385: 葛飾の真間の手児名がありしかば真間のおすひに波もとどろに

3386: にほ鳥の葛飾早稲をにへすともその愛しきを外に立てめやも

3387: 足の音せず行かむ駒もが葛飾の真間の継橋やまず通はむ


関東近辺