万葉集:蝉(セミ)を詠んだ歌

平成11年3月21日(日)更新


蝉(セミ)を詠んだ歌は十首あります。そのほとんどは、ひぐらしを詠んでいます。ひぐらしは、カナカナと鳴くので、「かなかな」ともいいますね。くつわぜみ、ともいいます。

1479: 隠りのみ居ればいぶせみ慰むと出で立ち聞けば来鳴くひぐらし

1964: 黙もあらむ時も鳴かなむひぐらしの物思ふ時に鳴きつつもとな

1982: ひぐらしは時と鳴けども片恋にたわや女我れは時わかず泣く

2157: 夕影に来鳴くひぐらしここだくも日ごとに聞けど飽かぬ声かも

2231: 萩の花咲きたる野辺にひぐらしの鳴くなるなへに秋の風吹く

3589: 夕さればひぐらし来鳴く生駒山越えてぞ我が来る妹が目を欲り

3617: 石走る瀧もとどろに鳴く蝉の声をし聞けば都し思ほゆ

3620: 恋繁み慰めかねてひぐらしの鳴く島蔭に廬りするかも

3655: 今よりは秋づきぬらしあしひきの山松蔭にひぐらし鳴きぬ

3951: ひぐらしの鳴きぬる時はをみなへし咲きたる野辺を行きつつ見べし


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