万葉集: 鮎(あゆ)を詠んだ歌

2001年8月12日(日)更新


鮎(あゆ)はアユ科の魚類です。秋に川で生まれ、海で越冬、春に川へ戻って夏を過ごし、秋に産卵し1年という短い一生を終えます。占いにも使われたよう(で、「鮎」という字が当てられたといわれています。万葉歌の原文では「年魚(あゆ)」とも書きます。

鮎(あゆ)を詠み込んだ歌のほとんどは、大伴旅人大伴家持が詠んでいます。親子そろって鮎好きだったのでしょうか・・・

鮎(あゆ)の稚魚(ちぎょ)を「氷魚(ひお)」といい1首だけに詠まれています。

和風コレクション(インプレス)より

0475: かけまくもあやに畏し言はまくも.......(長歌)

0855: 松浦川川の瀬光り鮎釣ると立たせる妹が裳の裾濡れぬ

0856: 松浦なる玉島川に鮎釣ると立たせる子らが家道知らずも

0857: 遠つ人松浦の川に若鮎釣る妹が手本を我れこそ卷かめ

0858: 若鮎釣る松浦の川の川なみの並にし思はば我れ恋ひめやも

0859: 春されば我家の里の川門には鮎子さ走る君待ちがてに

0861: 松浦川川の瀬早み紅の裳の裾濡れて鮎か釣るらむ

0863: 松浦川玉島の浦に若鮎釣る妹らを見らむ人の羨しさ

0869: 足姫神の命の魚釣らすとみ立たしせりし石を誰れ見き[一云 鮎釣ると]

0960: 隼人の瀬戸の巌も鮎走る吉野の瀧になほしかずけり

3260: 小治田の年魚道の水を間なくぞ.......(長歌)

3330: 隠口の泊瀬の川の上つ瀬に.......(長歌)

3839: 我が背子が犢鼻にするつぶれ石の吉野の山に氷魚ぞ下がれる

4011: 大君の遠の朝廷ぞみ雪降る.......(長歌)

4156: あらたまの年行きかはり春されば.......(長歌)

4158: 年のはに鮎し走らば辟田川鵜八つ潜けて川瀬尋ねむ

4191: 鵜川立ち取らさむ鮎のしがはたは我れにかき向け思ひし思はば


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