1998年12月15日
由比
この町の凄いところは,幅300mの間に,東海道本線・東名高速・
国道1号線・1号線パイパス・旧東海道が並んで通っていることでしょう。
旧東海道の「さった峠」に登れば,眼下にそれらが一望できます。
この300mを分断したら日本の流通はどうなるのだろう?
と本気で心配になってきます。いまにも崩れそうな崖が並びます。
その崖下にあるサザエの壷焼きで有名な「倉沢屋」は親切です。
本来11時開店なのですが,腹が減ってこれから峠を越えようと言う
私たちの為に30分も早く店を開けてくれました。
桜海老のかき揚げ定食も最高でした。

さった峠
興津
峠を下り興津川を渡れば興津宿。ここには清見寺という名刹があります。
丁度この日NHKの取材班が下見に来ていました。話を聞くと
「山下清」が描いた東海道五十三次という番組を制作するそうです。
安藤広重のように,山下清も絵を描きながら五十三次を回りました。
この寺にも彼の残した言葉の看板があります。
「立派なお寺なのに,お寺から見た景色が良くないなぁ」と。
江尻
清水駅の西南の一角に,江尻の町名が残ります。この町の楽しみは,
何と言っても「追分羊羹」。街道沿いに大きな赤い暖簾。
すぐに分かります。中に入れば江戸時代そのまま。特にトイレには
感激しました。店内の格子戸を開け,水を打たれた石畳を中庭へ向かうと
板葺きの質素な小屋があります。とてもトイレには見えません。
皆さんも,羊羹に舌鼓を打った後は是非入って見て下さい。
1998年12月16日
府中
安部川の辺にあるのが,安部川餅の老舗「石部屋」。某ガイドブックに
無愛想な主人と表現されていましたが,まったくその通りで笑ってしまいました。
お茶や餅を出すのにも,一言も発しません。何か聞いてもただうなずくだけ,
おまけにスタンプ台の蓋を閉め忘れたら,いきなり奥から出てきて
無言のままパタンと締められてしまいました。まったくこちらが悪いのですが
腹が立つより,その徹底した無愛想に,店を出た後大笑いしてしまいました。
鞠子
ここではやはり「丁字屋」で麦とろ定食を,食べなくてはなりません。
お腹一杯になったところで宇津ノ谷峠へ向かいましょう。新しく交通量の
激しい1号線から旧道に入ると別世界が待っています。途中にあるのが
「お羽織屋」。語りべのおばあちゃんが座敷に上げてくれて,家の当主が
その昔秀吉から羽織をいただいた時の話を,昨日のように活き活きと
語ってくれます。

鞠子宿丁字屋
岡部
ここには,あの「ゴンチチ」こと中山儀助さんの家があります。
確かゴンは,この町出身だとは思っていたのですが,気に留めなかったら
ドライブイン「のし竹」の女将さんが教えてくれました。そこには
2人の色紙が燦然と輝いています。皆さんも是非寄って見て下さい。
藤枝
ここが不思議な町で,町に「藤枝駅」が有りません。駅までは2kmほど
有り,他に鉄道は有りません。でも市役所や商店街がここに有るから,やはりここが市の中心らしいのです。東海道線を作る時,藤枝にルートを
曲げることは容易だったと思われるのに,東海道線は,島田から焼津まで
一直線です。近江八幡も,男が全て薬の行商に出かけ,その留守に
よそ者が町に入るのを嫌って,鉄道の駅を離れたところに作ったという
話を聞いたことが有りますが,藤枝のこと誰か教えて下さい。