研究テーマその1

マンホールって何?


手元にあった「岩波国語辞典」でマンホールという言葉を引いてみると「下水管などの検査・掃除をする人が出入りするための入口。鉄またはコンクリートの蓋をする。」と書いてある。まあ、だいたいその通りである。人が入る穴だから「マン(人)」「ホール(穴)」である。日本語では「人穴」とは言わずに「人孔(じんこう)」と言う。
 道路の下には、水道、下水道、ガス、水道、電気、電話などの地下埋設物が走っていて、道路の表面にはマンホール、仕切弁などのふたが出ている。世間一般では、それらを全て「マンホール」と呼んでいる。しかし、人が入ることが出来るからマンホールなのであって、どう見ても人が入れないものはマンホールとは呼ばないのである。人が入れないものは「ハンドホール」と呼ばれている。文字通り手を入れるための穴である。「人孔」のように「手孔」という言葉はない。
 ここでは、マンホールなどの道路上にあるふた類について解説する。


下水道

 ・マンホール
  「マンホール」と言えばたいていは下水道のことである。下水管の曲がるところ及び交差するところに設けられている。また直線区間でも数十メートル置きに設けられている。ふたの大きさは直径60cmである。中は、人がやっと一人入れるくらいの大きさのものから、10m四方のものまで大きさは様々である。前者は主に下水管の内径200mmぐらいの支線に使われるマンホールで、マンホールのほとんどはこれである。後者は、下水管の内径が1mを越えるような大きな幹線に使われるマンホールである。材質は、ふたが鋳鉄製、本体が鉄筋コンクリート製である。中身は人が入るための足をかけるステップがある以外は空洞である。内部に堰(せき)を設けた雨水吐室と呼ばれるマンホールもある。雨水吐室とは、雨水と汚水を一緒に処理する合流式下水道に見られる。大雨が降った際、全て下水処理場に送ってしまうと、パンクしてしまうので、雨水吐室の堰を越えた分を雨水と見なし、川に放流するのである。

 ・汚水ます
  各家庭の排水管と、下水道本管を結ぶ「取付管」と呼ばれる管に設けられるますである。各家庭の土地と、道路との境界付近に設けられる。設置場所は町によって違うが、道路側だったり家庭側だったりする。ふたの大きさはこれも町によって違うが、普通は直径30cm程度である。汚水ますから管内調査のためのテレビカメラを入れたり、管掃除用の道具を入れたりするのである。図にすると下の図のような感じである。ふたのデザインも特に規定のないところから、町オリジナルのデザインを使うところまで様々である。


水道

 ・仕切弁
 水道は浄水場から圧力をかけて水を流している。その水の流れを止めるために設けられるのが仕切弁である。事故により水道管が破裂したとき、水道工事や水不足で断水するときに水を止めるために使うのである。

 ・空気弁
 水道管の中に空気がたまると、水圧が低下するので、どこかで空気抜きをして圧力を調整しければならない。そこで、空気を抜くために設けられるのが空気弁である。

 ・消火栓
 消防車が消火作業を行う際に水道から消防車に水を取り込むための栓が消火栓である。昔はミサイルのような形をしたものが道路上に出ていたのだが、今では地中に埋設されている。

昔の消火栓 今の消火栓
昔の消火栓
(岐阜県谷汲村)
現在の消火栓
(愛知県名古屋市)

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