研究テーマその3

下水道の種類


 下水道のマンホールを見ると、公共下水道、流域下水道、農集排(農業集落排水)等、いろいろ種類がある。
原理的にはどれも同じものなのだが、法律や管轄する省庁の違いで違ってくるのである。ここでは、下水道施設及び下水道類似施設について解説する。


下水道法上の下水道(建設省の管轄)

 ・公共下水道(単独)

 最も基本的な下水道である。これは、1つの市町村の区域の中に下水を集める管及び下水処理場を持つ下水道のことである。1つの市町村内で、完全に独立、完成した形態の下水道である。

 ・特定環境保全公共下水道

 公共下水道は、都市計画法に基づいて設定された「都市計画区域」内で「都市計画事業」として行われる。要するにある一定の規模を持った町でないと公共下水道をつくることが出来ないのである。しかし、都市計画区域の外でも、観光地などにおいて、貴重な観光資源である河川や湖などを水質汚濁から防ぐために下水道整備が必要になってくる。この特定環境保全公共下水道は都市計画区域外でも下水道整備が出来るようにしたものである。人口1000人程度〜10000人程度の集落を対象としているため、規模は小さい。

 ・流域下水道

 先に説明した単独の公共下水道と違い、複数の市町村で共同で下水を処理するための下水道である。各市町村は、下水を集めるための管だけを市町村内に設置し(流域関連公共下水道という)、この集めた下水を、都道府県が設置した流域下水道の幹線に集めて、都道府県が設置した下水処理場で、他の複数の市町村から出た下水と一緒に下水処理を行うのである。
 たとえば、東京都の場合、23区を除く市町村は各市町村内に下水管だけをつくって、東京都下水道局がつくる幹線や、下水処理場につないでいるのである。
 流域下水道は、各市町村が別々に処理場をつくるより全体の建設費が安くなる等のメリットがあるので、最近全国的に積極的に導入が進められている。

 ・都市下水路

 これは、主に都市の雨水を排除するために設けられるものである。処理場は持たず、直接川などに放流する。

下水道類似施設(その他省庁の管轄)

 ・農山漁村集落排水処理施設(農林水産省の管轄)

 農山漁村の小さな集落において、農業用水の水質保全を目的としてつくられる施設である。計画人口が1000人程度以下で、農業振興地域内の集落を対象に実施される。

 ・家庭用浄化槽(厚生省の管轄)

 下水道の整備されていない地域で、便所の水洗化をする場合に家庭内に設置する施設である。原則として、個人が設置する。下水処理場と原理的には同じ微生物を利用して汚水を処理している。トイレの排水のみを処理する「単独浄化槽」と、台所などの排水も一緒に処理する「合併浄化槽」の2種類がある。「建築基準法」及び「浄化槽法」により設置基準や水質基準が規定されている。

 ・地域し尿処理施設・コミュニティプラント(厚生省の管轄)

 集合住宅や団地が単独で汚水を処理するための施設のことである。建設、管理は原則として、市町村が行う。


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