堂本剛とFashion&Music Book
bayfmをお聴きのみなさんこんばんは、堂本剛です。 「堂本剛とFashion&Music Book」始まりました。
えっとですね、まず早速メールですけれども、みどりさんですね。
「私はアパレル販売に長年携わって1年前にデザイナーになりました。 デザイナーになって自分の頭の中にあるイメージを伝える難しさ、ゼロから作り上げる難しさに日々葛藤しながら過ごしています。 剛さんも歌詩やイメージをゼロから生み出す難しさ孤独、それを相手に伝える難しさもおありだと思います。どうすれば相手に上手く伝えることができるのかアドバイスをお願いしたいです」
いやまあ僕自身もなんて言うのかね、めちゃめちゃ上手い訳じゃあないなあって自分では思ってはいます。
言葉も時間も与えてもらえるのであれば伝える自信はあるけど、例えば「愛とは?」とか言われて「端的にお願いします」とか言われたら嘘言うしかないよね。 「あの〜無くてはならないもの」みたいなことを言うしかないよね。
う〜んでもやっぱなんか嘘ついた感じイヤやねんなってなるから作品は複雑にちょっとなっていくんですよ、うん。 思ってもなくてもこれ言った方が伝わりやすいし分かりやすいからこれ書いとけばええかって歌詩が書けないんですよね。
で曲もなんて言うのかな、誰がギター弾いても誰がベース弾いても誰がドラム叩いてもキーボード弾いてもいいとか思ってないからね。 だからバンドメンバー支えてくれる人みんなに対して、やっぱり必要としてるんだ僕っていうのがある音が鳴っていてほしいっていうかね。 非常になんか自分一人だけが孤立して自分だけが目立ってなんかこうなんかそういう楽曲はいらないなと思っちゃうからさ。
でもそういう方がほんとは聴きやすかったりとかスピードがあったりとか相手に伝わったりとかっていうさっきの言葉もそうですけど、思ってもないけどこう書いておけばいいっていう方がまあ聞きやすいんだと思うんですけど。 でもそういう曲を作るって割り切るか、作らないと割り切るかのどっちかですよねこれって。今みどりさんが抱えてることは。
僕はもうべつに伝わらなくてもいいって思って書く方になったのでね全然問題ないんですけどやっぱり伝えるっていうことに重きを置くのであれば納得いってなくてもっていうやり方をしなければいけないかもしれないですね。
それがデザイナーとして自分が許せるか許せないかかな。 許せるんであればそれでいいと思うし、いやデザイナーなんだからもうちょっとやっぱりっていうね・・・う〜ん難しいとこですよね。
だから僕なんかも例えば誰かにジャケットのイメージこんなんがあるんですけどお願いしてもいいですか?って。 でもそれをなんて言うのかな、自我が強いデザイナーに頼んだらもうその人の作品みたいになっちゃうんですよ。僕の作品ではなくなるんですよ。 でも僕の作品ということを僕はあんまり求めてなくて僕らの作品であればいいと思ってるんですよ。音もビジュアルも。 だからそこですよね。関わる、相手に関わる時に自分がどこまで我を出すかっていうその駆け引きが結構ポイントなのかもしれないですよね。
やっぱり自分が伝えられないことは誰かが伝えてくれたりもするし、これ不思議なもので相手に委ねたら相手が伝えてくれたってこともあるんですよね。 そういう意味でやっぱりミュージシャンが誰でもいいって訳じゃないところが僕は強いんだと思うんです。
自分では上手く説明できないんだけれどもみたいなことだったりね、それを他者が伝えてくれる仲間が伝えてくれるっていう経験が多いにあるんで。 だから自分一人で伝えるっていう方法論もあるけれども、みんなで或いは誰かとっていう伝える伝え方もありますしね。
もしかしたらお仕事によって、まあカメレオンじゃないけど色を変えてですね自分の色を変えてお仕事によってどういうふうにスタンスとってやっていくか、 どういうふうにスタンスとれば伝わるかっていうふうなバリエーションを考えてみるのもいいのかななんてちょっと思ったりもしました。
ゼロから何かを作り上げるっていうのはとてもめんどくさい大変なことでもあります。 でもそのめんどくさくて大変なことが好きだから僕はやってるって感じですね。 ぜひ頑張ってください。
それでは僕がデザインしたサンカクってキャラクターがいまして、そのサンカクが歌う『舌VENOM』って曲があります。 こちら聴いていただきましょう。
♪『舌VENOM』
堂本剛とFashion&Music Book。
ここではですね、翌日明日なんですけど母の日というのもありまして、「は?は!」っていうね。 まあ「は?」とか「は!」とか何でもいいんですけれども、そう思った出来事をちょっと募集しましたらいろいろおもしろいのが届きまして。
まず、ゆうぱぴゅーんさんなんですけど
「高3の時に初めて飲食店でバイトしたんですが、そのバイト先の男の先輩がものすごく気分屋で基本的に毎日イライラしていてその時点ですでに「は?」だったんですが、 たまに彼の機嫌がいい日は私の耳元に近づいてきていきなり「オーケストラはどうしてオーケストラと言うか知ってる?」って言い出したり 「自分はビジュアル系バンドをやってるんだけどそれはファンを増やすためで本当は普通の音楽がやりたいんだ」とこちらが聞いてもいないのに自分の夢を語り出した時は心底「は?」と思いました。 最終的に「絶対に返すからお金を貸して」と言われた時は一番「は?は?」っていう状況でした。もちろん貸しませんでした」
腹立ちますねぇ。この感じねぇ。おもろいですね。 この時はほんとに「は?」って思ってるでしょうけど、これ大阪の人間やったらまあちょっとまぁおもろかったなみたいな感じで話できるんですけれども。
「オーケストラはどうしてオーケストラと言うか知ってる?」「知らん!」みたいな。 耳元で「俺はファン増やすためにビジュアル系バンドやってるわけであって・・・」みたいな。 「ほんならもうどっちかに振り切れや!ファン作るために音楽やるのか、ほんまに音楽やりたいからやるのかどっちか振り切れよ!」みたいなはなしですよねこれ。 最終的に最後お金貸してですもんねすごいよね、めっちゃおもろいなっていうね。
続きましてさくろんさんですが
「上司が毎日愚痴や他の社員の文句を私に愚痴ってくる。斜め横の席だから無視もできずに毎日耐えて聞いています。 ある日他の社員の方に聞いたんですが私がその上司に毎日話しかけてきて仕事が進まないと。「は?」と思いました。 私は上司の愚痴や文句を聞くことでイライラが治まったり気が済めばいいかなと思って聞いていたのに、私が話しかけて迷惑みたいな言い方を陰ではしていたようです。 でもそれでも愚痴を聞かない訳にもいかないので今もそんな毎日を耐えています」
切ない話やねこれ。これほんとイヤやよね。
あのー「お前が言ってきたやんけ」ってやつ結構あるよね。 で他人にはいやぁあのさぁ俺も結構あるからね「剛がそう言ってるんですよ」とか「本人がそう言ってたんで」みたいな 「えっそんなこと言ってんの?あの子」「イヤイヤ俺言うてへんから」みたいなことが知らんうちに進んでるってやつね。 でなんか知らんけどその人に会った時には僕はもうわがままな人みたいになるやん。言ってんの俺ちゃうしみたいな。 でまたこれ本人から聞いてないのに信じるっていうね。
「は?」やけどな。いや俺が言ってたらいいよまだ。「何なんあんた」って言われてもいいねんけど、いや俺言うてへんし・・・疲れるわ、ちゃんとして、大人ちゃんとしてって思うわ。
こういうの多いね。ずっと耐えてるっていうのが・・・だから言ったら?もう。 「私すみません、いつも話しかけ過ぎちゃって仕事進まないみたいで。これから静かに一言もしゃべらずにちゃんと仕事に専念しますんで」って。 笑ってるような笑ってないような顔で言うたったらええんちゃう? それで嫌がらせしてくる感じはないと思うけどね、男子は、男子上司は。
うん…これはキツイな、今も耐えてんねんで。かわいそうに。 僕が今耳のことでライブやるときに立てる遮音板っていうのがあるんですけどそれ貸しましょか?(笑)アクリルの透明の遮音板バーン立てて。 そしたらあんま聞こえへんから。
えっと続きましてね、初めてメール送っていただいた方なんでちょっと読まさせていただこうということで、22歳になったペンギンさんが 「半年ほど前にお兄ちゃんと銀魂の映画観に行ったんです。で誰だこのお方は?なんかかっこいいぞってことで堂本剛くんのファンになりました。 今ではライブDVDなどの動画を観るのが仕事前や仕事終わりの楽しみでもあります。 この前兄と電話していたんですがその時に、お前が何かにのめり込むのは初めてだなと言われ、自分が重度の剛くんのファンであることに「は!」と気付かされました。 私は物事にあまり興味を持つタイプではなかったんですが、しっかりファンになっていて日々とても楽しいです。 日々充実させていただきありがとうございます。剛くんは気付いたら何かにのめり込んでいたということはありますでしょうか?あったら教えてください」
僕…何かあんのかなぁ?っていう…。一時釣りとかね。
だからこの時間と場所が必要なものにのめり込んじゃうと仕事がない時にはできないじゃないですか。 だから何かにではなくて人にのめり込んでいたことはありますか?って言う方が多分対等な話になってくると思うんですけれども、それがないんでね。
僕の好きな人みんなおじいちゃんなんで、ミュージシャンのね。 だからそのなんでしょ、スマホのトップ画面に好きな女の子がポーンといる訳でもない、例えば部屋にポスター貼ってる訳でもない。 その子の例えばフェイスブックとかインスタとかツイッターとかなんのフォローもしてないし、自分自身もやってない訳で。 ってなってくるともう何もないね、そういう眠る前にちょっとその子の写真とか、何か分かれへんけど上がってるライブみたいなの見て「可愛いな」言うて寝るみたいな・・・ないよね。
こないだごはん食べに行った時も近くのテーブルで、10代のコやと思うねんな男の子2人でスマホ見ながら「チョー可愛い、ほんとチョー可愛い、あ〜可愛い、マジで可愛いね」ってずっと言うてた。
お前が可愛いわって思って見ててんけど。
「何する何する?」って。「これ?こっちの方がグラム数多いな。えっとだから…」って一人が選び出して、また一人が抜け駆けして「ほんと可愛い、チョー可愛い。可愛い可愛い可愛い」ってずっと言ってて(笑)、幸せやなこいつと思って、めっちゃ羨ましいなと思った。 そんなんないから。 めっちゃ幸せやんね。アドレナリンやばいやろね、可愛いねんからもう。好きーってなってんねんから。毎日おかしなことになってるよね。いい健康法やなって思って。
俺もなんかそんな人の一人でもいたら耳もうちょっと早よ戻んのかなって思ったりね。 好きーってなってきゅーってなって、あれ?なんか耳めっちゃ聞こえるってなったらめっちゃええのになって思うけどそう上手くはいかないもんなんだなと言うね。
まあでもなんかそのね、ちょっとこういう気持ちとか、なんかこう「は?」とかね、はっと思うこととかね、まあいろいろありますなぁ言うてね。 なんかちょっとこのなあ、好きーみたいな感じな、なかなかないなあ言うてね、うん。
えっとねそしたらね、えっとなんでしょう、僕の中ではもう抱き合って愛し合ってもう一つに溶け合っていくみたいなイメージで書いた曲があるんで、 『Crystal light』って曲あるんですけど、これをじゃあ聴いてもらおうかな。 なんかその最後の22歳になったペンギンさんの話から、ごはん屋さんで可愛いって叫びまくってた男の子とか、その子に捧げようかな(笑)『Crystal light』聴いてください。
♪『Crystal light』
堂本剛とFashion&Music Book、今夜の放送いかがだったでしょうか。
今日はねみなさんの日常の「は?」っていうお話いろいろありましたけれども。
最後にその「は?」のメール1枚読みたいんですけれども。
その前にみなさんにほんとにあの様々なねメールを送っていただいてまして、まあ振り返ればいろんなパターンのお便りあるよなって思うんですよ。 ふとねたまにこのラジオで読んでるメール、お便りってバラバラやねんけど、なんか読めてしまう空間っていうか改めて不思議なラジオだなって今ちょっと思ったんでちょっと言ってみました。
(あて先紹介)
さ、えっとですね堂本剛プロジェクトENDRECHERI。
ENDRECHERIからアルバム『HYBRID FUNK』を5月2日に発売いたしまして そのアルバムを引っ提げてですね5月の15.16と大阪のZepp Osaka Bayside。 5月の21.22が東京のですねZepp DiverCityです。 そして6月の7日8日が東京のNHKホール。 そして6月の18.19が大阪のフェスティバルホール。 えーそして6月の28.29が名古屋国際会議場 センチュリーホールということで、みなさんまた詳しくはネットなどでチェックしていただければなぁというふうに思っております。
えーそして最後にこちらですね、ラジオネームこうさんです。
「体調崩して病院に行ったと。特に異常は見つからずに先生にまあ疲れでしょうねと。栄養も足りてるし寝られているみたいだし 薬を出す感じでもないので温泉とか行ったらどうですか? あとは恋をしたらいいと思いますよと言われましたと。は?と思ったんですがその時はしんどすぎてそのまま帰ってきてしまいました。 でもよく考えたらお医者さんから恋や温泉を処方されるほど心が疲れていたのかもしれないと。結局その後温泉にも行けず恋をしたわけでもないけれど自分を労わることも大事だなと思えるきっかけになりました」
うん、このメール最後に読んだのもやっぱりなんか自分をね労わるっていうことなかなかできないんですよね。 あのーなんて言うのかな自分の都合で世の中回ってないから。 やっぱこの労わるってこと大事やなぁとか思って。 僕はまぁ翌日に母の日なので話しますけど、先日あのお母さんにスニーカー買ってあげたんですよ。 膝が痛いとか腰が痛いずっと言ってるんで、こういうタイプのスニーカー履いたら足楽ちゃうか?って言うて。 でスニーカー買ってあげて、そしたら歩きやすくて筋肉が少しずつついてきてる気がするねんって言うて、うん。
母ももう高齢ですからね、ちょっとまぁ心配してるんですいろいろ。
労わってあげなきゃいけないなと思うし、なんかねやっぱりこう母なりにねいろいろまあ考えて、いろいろやってやるんですよ。 そのまあ自分がもしこの身体がね消えた時、その後こうなるんじゃないかなああなるんじゃないかな、いろんな事考えて行動し日々生きてる感じがまあそうですねここ10年すごく多いんですよね。 それに対して切ないなとも思うんですけれども、そういう気持ちにもなるんだろうなって思ったりね。 いろいろする中でね自分を労わるってことも大事。そして他人を労わるってことも大事。ほんとにそやなって思うんですよ。
先日ね、自分の大切な人のお母さまもお亡くなりになられて。
まあ直接お会いしたことが無いからね、自分の大切な人の大切な人でしょ、お母さんとかご両親とかご家族とか。 とてもお世話になってるからね。何かの形で感謝の気持ちをお伝えしたいなって思いながら日常が過ぎていき、そしてお母さまがね天へと昇られたんで今はこういう形でしかお伝えできないけどね。 でもすごい僕を助けてくれてる人だしね、ほんとにその人にも感謝してるしお母さまにも感謝してるしね。お父さまにもそうだけれども。
今夜はですねちょっと僕自身がそのなんて言うんですかね、命というものについてとても深く悩んだ時期とても苦しかった時期、それを思い出して書いた曲があるんです。 これは自分のまた大切な人が追い込まれて人生苦しくて、どうしてもどうしても苦しくてっていう話を聞いてね、過去の自分がよみがえってね、 少しでもそうやって過去の自分のように苦しんでる人が少しでも前を向けるようにっていうふうに想いを込めて。 だから決して明るい曲ではないんですけど、そういった状況に陥った人を救うための力強い悲しい曲を書こうって思って作りました。
それではENDRECHERI『HYBRID FUNK』よりですね今夜は『シンジルとウラギル』こちらを聴きながらお別れしたいと思います。
堂本剛とFashion&Music Book、お相手は堂本剛でした。 それではみなさんまたお会いしましょう。 おやすみなさい。
♪『シンジルとウラギル』
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2018/05/12
by あやめ [475]
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