堂本剛とFashion&Music Book
bayfmをお聴きのみなさんこんばんは、堂本剛です。 「堂本剛とFashion&Music Book」始まりました。
えー今日やっと4月に入りましたね。 あのーこのね、奈良のちょっとお話なんですけどね。
奈良県の特産の吉野杉、吉野の方にある吉野杉なんですが、これを使ったですね、杉バイオリンというものができたと。 国産杉の材木を使ってですね、楽器に使用するというのが全国で初めてだということで。
まあ楓とかね、そういうの複数の木材を使って作製されるというのが一般的ではあるんですけども、 ちょっと強度が杉って弱くて、振動が長続きしないということで、バイオリンにはちょっと向いていないんじゃないのと言われてたけれども、 真っ直ぐに目がとにかく詰まっててというトウヒという木材、これに似た特長を持っているんで吉野杉が。 うん、それで実現したということなんですけれども。
まぁあの見に行きましたけどね、吉野の方に杉を見に行きましたけども。
うん随分とやっぱりあの立派なものになるには随分とかかりますからね。
みなさんほんとに色々と試行錯誤されながら、未来に繋げるために今の僕たちが使う木材を作っているんではないというね、 未来の人たちが使えるように残していってるんだみたいな、そういうワンシーンもありました。
まぁあの出来ればね、吉野杉とかでギター作りたいなとか思ったりするんですけどね。
なんかもしこれ聴いてて「作るで」とか言うてくれる人、もしいたら声かけてください。
なんかやっぱり地元の木材を使った家具でもなんでもいいんですけどね。 やっぱりこう地元で育った太陽や風や雨や色々なものを浴びて育った木材でね、自分が生活するってほんとに有意義な、なんと心地がいいんだというね、 そういうやっぱり感覚を持っているんでね。
ぜひあの楽器もそういうふうなことが出来たらいいのになぁと思ったりすることが昔からすごくあるんですけれどもね、うん。
なかなかこうその木材だけをもらって、ギター屋さんに持ってって、ちょっと作ってください言うて作ることはできるとは思うんですけどね。
いろいろまぁ話してても「強度がなぁ」っていうワードとかが色々出てはくるかな? だからお金を出して作ってはみたものの意味がなかったみたいなことになる可能性もある。
でもその場合は最終的にインテリアかなみたいな感じもありますけれどもね。
そしてあの、とろさんなんですが
「剛くんは音楽聴くときに気を付けていることってあるんですか?」っていう。 彼女は最近たくさんの曲を聴き耳を肥えさせているらしくてね、主に洋楽をたくさん聴いてらっしゃって、邦楽も昔の方が好きだと。
以前ちょっとあの山下達郎さんとお話させていただいたんですけど、 やっぱり自分が何かをアレンジするっていう時、音楽を作るっていう時に僕の楽曲を聴いていただく機会があって。
その時におっしゃっていたけど「派手なものがそんなに好きじゃないんだよな」って。
僕もそうなんでね。派手だからいいっていう訳でもないっていうか。
昨今のやっぱりアレンジだったり、昨今の世の中に出て行ってる音楽というものが、やっぱりどうしても派手を求められるから。
だから僕も他者に他のアーティストの方に楽曲を提供する時にね、派手なものを作った方がいいのかな?っていう気がしちゃうんですよね。 これは回りの世の中がそんな感じだからなんですけど。
でもももクロちゃんに提供した曲は決して全く派手ではないんですよね。 地味な方だと思います、すごく。
イコール温度は高いですけど輪郭とかねスピード感はすごく地味だと思うんですよ。 明るさとかパキッとしたライトではなくて、ぼや〜っともあ〜とするような温もりある輝きだと思うんですけれども。
まぁなんか…何ていうのかなぁ、人がどういうふうに聴いてくれるだろうということでもちろん作るんですけど。
街中のノイズに負けないようにとか、ラジオから飛んで来た時にスピード感があるようにとか、いろんなことやっぱり考えて作るということはいいんですが、 やっぱり自分が、例えばこの杉であったりするならばですよ、まあ結局特徴というのがありますよね。
その特徴を無視して何かを作った時に、まぁあんまり意味がなかったりとか、無理がある。 だから音楽、その作った楽曲が人の心の中で長続きしないのであれば、良くないかなと思うから。
まぁあのいわゆる全ての人にいいと思われるものを作ろうと思って作ったとて、僕の特徴みたいなものが反映されていない曲になるんだろうなといつも思うから、 だからコードをあの手この手で変えまくって、かっこいい曲を作ることもしてみようとやったりはするけど、あんまり特徴がないというか、今の時代になんか合わせただけというかね。
だから自分がもう1コードでどんどん押し切ってくみたいな。
でも「君がそうやって1コードで楽曲を作り、FUNKとかやっている今があるってことはとても嬉しい」とこないだおっしゃってくれました達郎さんが。
まあそうやってね、あの自分の色とかさ、特徴とかっていうものがあるからさ、うん、そういうものを音に出そうということをやってるんですよね。
でその音に出したい一つが自分の特徴というのがあるんですけれども。 自分の特徴というもの、いわゆる僕のカラーですよね、それが楽曲にのればまぁいいかなっていう。
そのカラーを乗せるために何が必要か? レコーディングをしている日の自分だったり、時のスタジオの環境だったり。 仲間とやるということですね、あるいは仲間が紹介してくれる仲間とやるとか。
だから僕が例えば、最近あの人が来てるからあの人とやりたいみたいなやり方でやったことがないんで、うん。
そういうやり方すごくする人もいるんですよね。それもおもしろいと思うんですけれども。
何やろ自分がその時にHAPPYな気持ちだったり、楽しいとか嬉しい、あぁこの人といるとおもろい幸せやなぁって思いながら、 もう早くごちゃごちゃごちゃごちゃ言うてんでええから、時間ないから録ろうみたいな。
あーほんまや、録らなあかんなぁ無駄話してたらあかんわってぞろぞろ入ってって、 じゃあ頭からお願いしますって言いながらば〜って歌録ったり演奏して録ったりって、そのムードがその色が音楽に乗っていることが重要。
だから人の音楽を聴くときにそこを聴いてます。
結構音のバランスがまちまちって言い方も変ですけど、ちょっとザラっとしてるなみたいな曲な方が好きです。
でもやっぱり整ってる曲の方が人はいいと言います、大体の人が。 うん、あの考えんでいいから、整えてもらってるんで、自分でなんかこう頭の中で整えながら聴く必要がないから。
うん、でもそういう親切心をあまりこう出し過ぎると僕という特徴が無くなっていくなって、 この杉のように、杉の特徴をもってバイオリンを作れた時の喜びってんですかね、それをなんか求めてるんじゃないのかな自分は、と思いますけれども。
それでは聴いていただきましょう。『TU FUNK』聴いてください。
♪『TU FUNK』
堂本剛とFashion&Music Book。
ここでメールを紹介させていただきますが。
「こんな氷河期イヤだ」というね、えー大喜利的なものでみなさんに色々答えを送っていただいておりまして、今週も届いております。
えーあじさいさんなんですけれども、
「シチューでも作ろかなと思って、冷凍していた肉を解凍している時」
これはもうパッと見た時に何とも言えない気持ちになるだろうなと。 冷凍している肉を解凍している時に凍ってるから…うん、相当かわいそうやなと思って。
電子レンジやらでンーって時に凍ってるから、肉は解凍されることはなかった訳で。 で、自分も凍ってるから、なんかすごい切ないやろな、発見した時には。
でね、これ地味なんですけどね好きだったんです、えみかさんが
「アイマスクをしている時」ってね。
これ地味なんですけど、なんと切ないんだろうなっていうね。
アイマスクをしてるということは寝てるか、ちょっとこう疲れたなということで、なんとなくアイマスクしてね、あ〜ぁとか思っていたら凍ってるんですよ。
いろんな人たちっていうのは例えばこういろんな家入ったり路上やったり色々凍ってる人見るといろんな表情ですよ。
こう目がパッと開いてるとか、ちょっと閉じてるとか、これしかけたんやな、これしよう思わはったんやなとかいろんなこと思えるんですけど、 アイマスクをしてるってなるともう…(笑)一番なんかかわいそうやなって思って。
汲み取ってあげれないから、うん。なかなかこれかわいそうやな。
まぁ移動中とかね、新幹線とか飛行機で移動してる時のアイマスクであればまぁあれなんかなと思うけど。
どこでしてるかによってほんとに、うん。 僕はなんとなく家というかなプライベート空間のイメージをちょっとして、切ないなと思ったので。
あの〜目にするとあの蒸気出て目あったかくなるのあるじゃないですか。あれもかわいそうですね。
あっためてんのに凍ってるから、うん。で目も見えてないし、なんかちょっとしたヒーローみたいになってるわけでしょ。 それはちょっと(笑)かわいそうやなって。
アイマスクをしている時っていうシンプルな1行が良かったなと。
そして、かえっこするこさんなんですけどね、西の人です。頑張りましたね、いっぱい書いてましたけれども。
「いないいないばあのいないいないの時」
これもだから、顔が見えてないんですよ。 顔が見えてないっていうのはなかなかちょっとやっぱりね切ないなって思って。
「いないいない」の時ですから、ということは正面で子どもは待ってるんでしょうね。子どもなのかペットなのか分からないですけども。
その時に目線がもう子どもの方がずれてたら余計悲しいですよね。 「いないいない」と喜ばそうと思ってやってるけれども、その前にいる子どもとかが全然ちゃう方見てたりしたらものすごいかわいそうですね。
そして「自分の肘って絶対自分では舐められへんねんてって聞いて、ちょっと隠れて実際にやってる時」っていうね(笑)。
これはもう、あーかわいそうやなと、うん。
これはもうほんとに肘を一生懸命こうやって舐めようとしてるからね。 すごいですよね、これはもう。
パっと見て分かるでしょうね、多分人に言われて肘舐めるって話題になって、舐めようと思ったんやなあ…みたいな。 すごいかわいそうやなって思いますよね、うん。
そしてこれも超地味なんですけど、一見多分見過ごすんやろな。でよう見たらおいおいってなるんですけど、
「ペットボトルのふたを閉めたままでコップにジュースを注ごうとしてる、そういう時」
あ〜なんか飲み物飲もう思って凍らはったんやなぁって見過ごしてしまうところを、よく見るとおーちょっとふた締めたままやんけってなった時のこのなんでしょうね…。
凍って飲まれへんかったのではなくて、ふたを閉めていたから飲まれへんかったが1コ入りますからね。
で本来なら「あ、ふた閉まってたわ」って取って入れて飲むとこにまで到達してへんから、ものすごくこれもかわいそうやな。
この、かえっこするこさんは、このかわいそうやなというね瞬間が多いですよね。 まあ色々あったんですけどね、「楽しくて色々書いちゃいました」と書いてあります。
「正直夜中に一人でこれを考えながらニヤニヤして凍るのが一番つらいです」と書いてありますけどね。
これはもうあの…やっぱり地味な方がおもしろいのかなぁ。
ミュージシャンでいうとAメロで凍ってると寂しいもんね、サビいきたいやんか聴いてる方も。 Aメロ入ったくらいで凍ってたらちょっとやっぱり切ないやろなぁっていう。
サビはもう熱唱してるから手広がってたりとか。
例えば松崎しげるさんが凍ってたとしたら、最後のアーアー♪のとことか、 声めっちゃ張り上げて、歯も白い歯見えてて、もう顔もくしゃってなってて手も開いてて、凍ってはった方が「松崎しげるかっこいいな」みたいなやけど、 Aメロはそないあれやろうから、ちょっと傾いてんなくらいやろうから、なんかやっぱりちょっとあるよね。
アッコさんも「あなた〜」の時や「町はみな〜」のな〜のとことかでもいいとは思うんですけど、Aメロやったらちょっと傾いてるだけみたいな、うん。
多分これミュージシャンあるあるじゃないんですかね。 Aメロちょっとだけ傾いてんなみたいな感じで凍るっていう。 だから多分ミュージシャンの会場に行ったら「あ、この人多分サビいけてたんやな」とか分かるようなね。
みなさんの「こんな氷河期はイヤだ」ぜひ送っていただきたいと思います。
それでは聴いてください『人類の此処』。
♪『人類の此処』
堂本剛とFashion&Music Book、今夜の放送はいかがだったでしょうか。
えー今日はまあ「こんな氷河期はイヤだ」というね、ってことで少しメールご紹介しました。
あの先週はね、100年後とか地球の未来どうなってんねやろなっていう話をしたんですけど。
こうやってあのちょいちょいこんな話をしてると普段送る日常生活がね、ちょっと変わった視点で見えてきたりするものじゃないかなと思うんですけど。
やっぱりなんかこう世の中にね、踊らされる瞬間が多いと思うんですよね。 まぁこれはぜひとも食い止めたいというか、自分の人生はね。
人々がそれに乗っかって行くことを止めようとも思わないですけど、その人の人生やからね、楽しんだらいいと思うんですけど。
なんかこれ怪しいなぁ、と言われてもなぁ、とは言え…みたいな。
そんな感覚で色々なものを見ていくとですね、意外といらんなこの時間とか、これは無駄やけどまぁお金出そうかなって言って無駄を買うというね、そういう行為もおもしろいとも思うんですけれども。
まぁいろんなことがね、これからどんどんどんどんと新しいものが生まれていくことは間違いないですからね。 世の中にとってもっとね、必要とされるものが更なるなにかこう新しいものとして出てくるといいんですけれども。
まぁこれやっぱり僕らのあれなんでしょうね、永遠のテーマなのか、意外と早く答えが出てしまうのか分からないですけれども。
まあ命というもののね向き合い方が変わって来るんだろうなって気がしますけれどもね、一番はね。
僕はその娯楽がどうとかそういう訳ではなくて、移動手段とか移動の時間が短縮されるとか、なんかそういうのってもう見えてる話じゃないですか。 どんどんそうなっていくんだろうなと。
でもあんまり早すぎても人はついて行かないと思うんで。
もしですよ、もし東京大阪間がこれ1分になったとしましょうね。仕事の効率変わっちゃうけど、脳ミソ多分ついて行かないと思うんですよ。 今までが3時間半とかかかっていたのが2時間ちょいになったりしてるだけでも、ちょっとしたズレは人体は感じているはずなんですよ、自分は気付いてなくてもね。
ということはこれが1分になった時にいろんなありがたみも消えていくやんか。 でいろんな無駄も消えていくやんか。で効率だけが残るやんか。
ていうことはこの効率が良くなったんで、この時間できたやんのこの時間をまたなんかで埋めるんですよね、僕ら。
そこ休んだらええのに、なんかそこにもどんどん詰め込んで…ってことはもっと短かせなあかんやんみたいになってきて、 1分ですら短いのに、その辺の脳ミソがついて行くのかついて行かないのかみたいなのもね、結構気になるなぁというところでございますけれどもね。
みなさんの、まだまだあれですよ、100年後とか1000年後とかこれはこうなってるんじゃないかみたいなものをどんどん送ってくださいね。
これみんなに聞いて、確かになとか、ちょっとハッとするなとか、イヤイヤそれはないやろ、だってさみたいな色々あると思うんですけど、 こういうちょっと変な話をするのもおもしろいんで、まだまだ応募しておりますのでどんどん送っていただければなぁというふうに思っております。
まぁあとはみなさんの、春こんな過ごし方をしましたとかね、桜こんなん見に行きましたよとかね、色々あると思うんですけど、何でも構いませんので送っていただきたいと思います。
(あて先紹介)
それでは今夜は『魂サイダー』を聴きながらお別れです。
堂本剛とFashion&Music Book、お相手は堂本剛でした。 それではみなさんまたお会いしましょう。 おやすみなさい。
♪『魂サイダー』
|
2017/04/01
by あやめ [408]
|
|