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某所サンプル原稿
 

 「紅茶」というと、ぱっとイメージに浮かぶのは、イギリス、という感じですよね。と、勝手に推測させて頂き、私くしめからは、イギリス紅茶に関する豆知識を1つ紹介します(笑)

 ヨーロッパに紅茶が伝えられたのは17世紀前半と言われていますが、ヨーロッパ各国への茶の浸透の仕方は2通りに分別できます。
フランス、イタリア、スペインなどのラテン系の各国では、紅茶は上流階級の特別な飲み物として考えられ、庶民階層へは浸透していきませんでした。これに対し、イギリス、オランダでは、当時、最下層の位置付けにあった農民に至まで、幅広く浸透していきます。

 紅茶の大衆化現象は、1640年にトマス・ギャラウェイによって「ティールーム」が開業された事がきっかけになっていると言われています。

 この紅茶の人気ぶりに目をつけたのが、クロムウェル。
クロムウェルとは、イギリス軍人、政治家として1600年代に暗躍した人。チャールズ1世を処刑し、軍事的独裁政治を行ったことで悪名が高いかな。ま、そのクロムウェルが、独裁政治の一環の中で、茶に特別な税金をかけ、国庫の利益にしようと考えたのです。

 紅茶は飲みたいけれど、税金が高い。しかも逆らえば殺されちゃうぞ‥‥(ーー;;
恐怖政治に追い込まれたイギリスの庶民達は、家計と身の安全のために紅茶の消費量を押さえたか? というと、そうではなかった(笑)

 彼らは、いきなり密売に走ってしまいます。ダメ、と言われるとかえって飲みたくなってしまうというこの衝動。今も昔も、日本もイギリスも、人間やっぱり変わらない、という事でしょうか。
聖職者たちだって、やはり人間。晴れて非合法の飲み物になってしまった紅茶は、教会の地下納骨堂などの場所で、保存、売買されてたようです。
聖職者が率先して密売をしていたので、庶民達は、「神父様が扱っているのだから、神にも罰せられないだろう」と安心し?紅茶は闇市場の中で、習慣化されていったのです。

 クロムウェル時代が終わりをつげると、庶民達は大手を振って紅茶を楽しめるようになりました。かくして、紅茶はイギリス人の生き甲斐になり、朝から晩まで、何かと理由をつけて紅茶をたしなむ事になったのでした。


おまけの資料「時間別イギリスの紅茶の呼び方」

●アーリーモーニングティ‥朝一番の目覚めの一杯。
●モーニングティー‥‥‥‥朝食の時の一杯。
●イレブンジィズティー‥‥11頃に飲む午前中休憩の一杯。
●ランチティー‥‥‥‥‥‥昼食の時の一杯。
●アフタヌーンティ‥‥‥‥午後3〜4時の休息の一杯。
●ハイティ‥‥‥‥‥‥‥‥夕方5時頃、会社帰りの夫と一杯。
●アフターディナーティ‥‥夕食後の一杯。


 
 


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